羽田美智子が主演するフジテレビ系オトナの土ドラ『隕石家族』(原作・脚本:小松江里子)は、巨大隕石の衝突が迫った東京を舞台に、壮大なメッセージをコミカルに描くスペクタクルホームドラマ。
巨大隕石の衝突を前に、自分に正直に生き始めた門倉家の5人。主婦の久美子(羽田)は、高校の同級生・片瀬(中村俊介)との“純愛”と家庭の両立を望み、夫・和彦(天野ひろゆき)も、妻の浮気相手と知りながら、趣味を通じて親密になった片瀬に恋心を告白。
第6話では、一度逸(そ)れた隕石が再び軌道を戻す中、次女・結月(北香那)が翔太(中尾暢樹)から火星に移住しようと誘われるも拒否。和彦は会社をリストラされたことを家族に隠したまま、生活に困る片瀬を連れ帰り、一緒に暮らすことに。
“本当の娘”問題もついに明らかになった5月23日(土)放送の第7話を、SNSが思わずハッとさせられた、“哲学”を感じるセリフでプレイバックする。
<ハッとさせられた深いセリフ①>
「一緒に生活するとね、トキメキも冷めるから。離れているから相手を素敵に思えるものなのよ」(by美咲)
認知症の進む姑・正子(松原智恵子)が、片瀬を亡き夫と思い込んだのをいいことに、正子の世話をしながら門倉家で快適に暮らし始めた片瀬。
そんな同居を受け入れられない長女の美咲(泉里香)と結月は、どうしたものかと頭を悩ませる。実は、久美子と片瀬の仲は続いていると結月が打ち明けると、ならば片瀬との同居は「パパの作戦かも」と美咲。続けて美咲が発したのが上記のセリフだ。
美咲自身も、恋心を抱く恩師・森山舞衣(遼河はるひ)を追って田舎に疎開したものの、共に田舎暮らしをするうちに、距離を置こうと思うようになったのだという。「とにかくキャプテン(=片瀬)に早く家を出て行ってもらおう」との方向で2人の意見は一致する。
実体験に基づく美咲の指摘に、ネットも、「確かにママの様子を見てると、デートしていたときとは違うかも」「一緒に住んでみないと、わからないんだね」と納得。
一方の和彦は、あてにしていた退職金が会社から出ないことがわかり、慌てて片瀬にキャンピングカーを売却して得た代金について尋ねる。すると片瀬は、その代金で買った高級腕時計を得意げに見せ、「あっ、パノラマさん(=和彦)に借りたお金のほう、先に返さなきゃいけないのに…」と白々しく付け加えた。
その会話を偶然耳にした久美子が片瀬を問いただすと、先日のフレンチレストランでの食事代も、和彦から借りたお金で支払っていたことが判明。“家族と純愛”の両方を手に入れたものの、何かと危機感の感じられない片瀬の振る舞いに困惑する久美子は、片瀬との“純愛”が実生活とはかけ離れた夢物語であることに気づいていく。
<ハッとさせられた深いセリフ②>
「私は自分の未来に賭けてるの。諦めちゃったら、人生そこで終わりだよ」(by結月)
そんなある日、和彦が、退職金の一時金が出たからと、新鮮な魚介類や牛肉を買い込んで帰宅。皆で豪勢な食事をとっている最中、結月と美咲は片瀬に「この家、出てってもらえます?」と切り出す。そこへ翔太が再び、結月を説得するために来訪。しかし家に入れてもらえず、翔太は玄関ドア越しに結月との出会いを振り返り、結月への真剣な気持ちを語り始めた。
2人の出会いは1年前。隕石の衝突により、あと1年で地球が終わると知り、絶望する翔太の前に、泣きながら現れた客が結月だった。アルバイト先のカフェで接客する翔太に、結月は2杯のココアを注文。号泣の理由は、大学受験の結果が不合格だったからで、1杯目のココアは自分をなぐさめるために、2杯目のココアは自分を励まし、また頑張るためだという。
「どうせもうすぐ地球は終わるのだから、(合格でも不合格でも)どっちでもいいんじゃないの?」と投げやりに言う翔太に、結月が「まだ100%隕石が直撃するって決まったわけじゃない」と前置きし、続けて話したのが上のセリフ。
どんな状況に置かれても未来を信じる前向きな結月といると、“自分も最後まで生きてみよう”と思えると語る翔太。「結月を家族から引き離すなんてできないと思ったけれど、やはり宇宙に行くなら結月と行きたい」。そう真摯に訴えた。
甘えん坊に見えて芯の強い結月の言葉に、SNSも「最後まで未来を信じるーー。なんだか、いたく響くわ」「結月はすごいね。最後まで生きようとする生命力の強い人には私も憧れる!」と勇気をもらった様子だった。
その後、答えを出せずに物置部屋にこもる結月を説得するには、“あの秘密”を話すしかないけれど、一体誰が話すのか?!と思案する久美子たち。和室に正子も呼んで家族会議を始めると、正子があっけらかんと秘密を口に出してしまう。
それを立ち聞きした片瀬は、すぐさま物置部屋へ行き、結月に秘密を伝達。“自分は両親の実の子じゃない”と聞かされ、血相を変えて和室に飛び込み、家族に真相を問う結月。その瞬間、いつもの停電が起き、告白タイムへとなだれ込んだ。
ランタンの灯るリビングで、久美子は、結月がシングルマザーだった亡き姉の娘だということ、姉が病気で亡くなったとき、まだ1歳にもならない結月を引き取り、自分たちの娘として大切に育ててきたことを告白。和彦と美咲、正子も、結月を本当の家族として大切に思っていることを愛情たっぷりに語った。
そんな家族の愛を誰よりも実感する結月が、家族との宝物のような思い出を語り始めると、ネットも「泣いてまう」「もう大号泣だよ」「北香那ちゃんのお芝居がうますぎる! 」「門倉家の絆最強だね」と感動の嵐に。そして、家族からの“最後の願い”を聞き入れる形で、結月は地球脱出を決めるのだった。
涙、涙の感動シーンが一段落すると、その様子を陰で見守っていた片瀬が、そっとブレーカーを上げた…。どうやら今回の停電は、家族が自分の気持ちを話しやすいように後押しする片瀬の心憎い演出だったようだ。家族からは言いづらい出生の秘密を、部外者の片瀬が結月に伝えたのも、彼なりの思いやりだったのだ。
<ハッとさせられた深いセリフ③>
「私の居場所はここなの。やっと気づいた。ふたつはいらないって」(by久美子)
結月が宇宙船に乗る訓練のために旅立ち、門倉家はいよいよロケット打ち上げ当日を迎えた。片瀬はといえば、和彦に宛てたお礼の手紙と例の腕時計を残し、片倉家を去っていた。
実は久美子は、ある朝、片瀬がそっと家を出る気配に気づき、2人だけの別れの挨拶を済ませていた。その際、久美子が決意をもって伝えたのが上記のセリフ。それを聞いてフッと目を伏せ、「また君に会えて本当に楽しかった。もしこれで地球が滅んでも悔いはない」と返す片瀬。
久美子がこらえきれずにさらなる告白をしようすると、「その先は言わないで。想像して楽しむから」と制し、片瀬は“キャプテン”らしく爽やかに立ち去るのだった。
せつなくも清々しい別れのシーンに、ネットには「ママはちゃんとお別れが言えてたんだ」「純愛に終止符を打っていたんだね。よかった」という安堵の声と共に、「キャプテン、ダメンズだったけど少しだけいい奴だったな」「キャプテンは来週から出ないのか。寂しくなるなぁ」と、片瀬の旅立ちを惜しむ声が複数あがった。
そして再び、ロケット打ち上げのカウントダウンに聞き入る門倉家のリビング。結月がいない寂しさを懸命にごまかそうとする家族のもとに「ただいまー」という結月の元気な声が!
なんと体力不足で搭乗審査に不合格となり、翔太とともに帰ってきたのだ。うれしさを隠しきれない久美子たちは、これで今度こそ、家族一緒に最期の時を迎えられると喜び合う。
しかし、そこへ警察がやってきて、窃盗の疑いで和彦を逮捕。久美子たちはパトカーで連行される和彦を呆然と見送るのだった。
“本当に大切なもの”に気づいた久美子の未来はどうなる――?