フジテレビ・スケート班が取材した動画を毎日配信!Vol.72

新型コロナウイルスの世界的な感染拡大を受け、スケート界のさまざまな大会が休止になったまま2019-2020シーズンが終了。選手たちの活動も停止する状況になってしまったが、来季までの想いを繋ぐべく、フジテレビ・スケート班が取材した動画が3月23日から配信されている。

シーズン中に放送しきれなかったインタビューや取材動画、特別動画が続々と登場。フジテレビュー!!でもその内容を紹介していく。

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スピードスケート企画第8弾!男子チームパシュート

「世界距離別スピードスケート選手権 」男子チームパシュートフルレース紹介&土屋陸選手、ウイリアムソン師円(しえん)選手、一戸誠太郎選手インタビュー

2018年の平昌オリンピックでは5位、2019年の「世界距離別スピードスケート選手権大会」(以下、「世界距離別選手権」) では4位と、メダルにあと一歩というところまで来ていた日本の男子チームパシュート。

そんな中、2020年2月13日~16日にアメリカ・ソルトレークシティで行われた「世界距離別選手権」の男子チームパシュートで、日本(土屋陸、ウイリアムソン師円、一戸誠太郎)は、史上初となる悲願のメダルを獲得した。

動画では、白熱の展開を見せたレース映像と、悲願達成後のインタビューを公開している。

レースの解説は、清水宏保さん(スピードスケート長野五輪金メダリスト) 、実況は、谷岡慎一フジテレビアナウンサー。

スタート前に、世界新記録を出したオランダの滑りを見た日本。清水さんも「世界記録を目の前で見ると、動揺は隠せないと思いますよ」と心配する中、号砲が鳴る。

だが、日本は積極的なレース展開を見せる。世界新記録を出したオランダを上回るラップタイムをキープし、清水さんは「おお、すごい!勝負かけてますね!」と興奮。

その後も1位をキープしていた日本だったが、疲れが見えてきた終盤で2位に。そして、迎えた残り1周。清水さんも「まずは銀メダル、銀メダルが欲しい」と願いを込めて見守る。

激走の結果は――

谷岡アナ:3分36秒42(=2位)です!

清水さん:いや、最高の結果でしたね。

谷岡アナ:オランダは世界新記録を出しているんですけれども、そのオランダと1秒74という差しかありません。

清水さん:そうですね。このレースは非常に積極的なレースができたと思います。世界新記録を出しているオランダに対して同じラップタイムで攻めていきながら、勝負をかけていったわけですよね。後半ちょっと疲れが出てしまいましたけど、これ2年後を見据えていけば、勝負できますよ、オランダと。楽しみな男子チームパシュート。いいメンバーが出てきました。

見事、銀メダル獲得!「泣きそうに…」

――世界選手権で初のメダル獲得についてお聞かせください。

土屋選手:前回の(ワールドカップ)長野大会で、ちょっと自分のミスで優勝を取り損ねたこともあって、今回は気合いを入れていた分、日本新記録とともにメダルを獲れてすごくうれしい気持ちです。

ウイリアムソン選手:個人的に今年の目標は、「世界距離別選手権」一本に絞ってきて、その他の目標を立てないですべてを捧げてきたので、苦しいシーズンが続いていたんですけれど、7年目のパシュートにして、やっとメダルを獲れたというのは、個人的にすごくうれしいです。

――レース後の「やっとこの時が来た」という言葉が印象的でした。

ウイリアムソン選手:そうですね、この7年間、高校生の時にデビューしてから、ずっとこのパシュートを一回も抜けずに戦ってきたので、一つ一つ順位は上がっていたんですけれど、なかなか表彰台が遠くて。それが本当にやっと、メダルに届いたなという気持ちですね。

一戸選手:今回パシュートで2位になれたことはすごくうれしく思っています。師円と同じタイミングで、高校3年生の時にパシュートデビューしたんですけれど、そこから自分は1回(期間が)空いたのですが、7年目でようやくメダルを獲れたということで、終わったあと泣きそうになってしまいました。ぎりぎり耐えたんですけど。本当にうれしく思っています。

――この3人で表彰台に上がりました。表彰台からの景色はいかがでしたか?

土屋選手:今回も自分のミスが響いてしまって、先輩におんぶに抱っこで。本当にメダルを獲らせていただいて、すごくありがたい気持ちでいっぱいでした。

ウイリアムソン選手:「ワールドカップ」ではもう表彰台の常連になりつつあると思うんですけど、「世界距離別選手権」での表彰台というのは格別で、他とは違う景色だなという風に感じました。

一戸選手:レース前日に3人で話したんですけど、そのときにとても2人の緊張感が伝わってきて。もう「やりきるしかない」ということで、「自分たちのベストを出しきる」ということを目標にやってきたので。表彰台に乗れたということも信じられないですし、本当に嬉しいです。

一戸選手は「このメンバーじゃなかったら表彰台には届かなかった」とメンバーへの思いを語る。また“もう一段上”へ向けた、今後の意気込みも語っている。

迫力たっぷりのレースとインタビューの動画はこちらから!