6月20日(土)、東京タワーの駐車場敷地内にて「ドライブインシアター2020 東京タワー」が開催された。

この企画は、新型コロナウイルス感染予防の啓発と映画をはじめとするカルチャーの活性化を目的としてドライブインシアターの実現を目指すプロジェクト「ドライブインシアター2020」の一環として、今回初めて実施された。同プロジェクトには俳優・映画監督のオダギリジョーや宮沢りえ、松岡茉優、大原櫻子など数々の著名人も賛同しており、40台限定&先着順で発売された今回のチケットは数分で完売するほど大きな注目が集まっていた。

そんな「ドライブインシアター2020 東京タワー」の様子を、フジテレビュー!!編集部員も現地に赴いて取材。実際に体験した感想や主催者側に聞いたインタビュー内容とともにレポートする。

18時過ぎ、会場となる東京タワーに到着すると、駐車場には既に多くの乗用車が“入場”済みだった。同イベントでは「感染予防しながら楽しむためのニュールール」として、ソーシャルディスタンスの確保やマスク着用に加えて、QRコードチケットでの非接触チェックインが実施されたり、“消毒専門”のスタッフが配備されたりと、万全の準備がなされていた。

会場後方には、メディア用の試乗車が複数台用意されていた。マスコミ他社と交代交代に車内に乗り込んでみると、スクリーンの映像とリンクするかたちでFMラジオから音声が流れており、映像との時差もほぼなく視聴を楽しめた。

試乗車の運転席越しにスクリーンを撮影

イベントの冒頭では、シークレットゲストとしてPKCZ®︎が登場。MAKIDAI(EXILE)、DJ DARUMA、VERBAL(m-flo)の3人が会場前方のDJブースに現れ、昨年の大ヒットナンバー「Rat-tat-tat」などLDHナンバーをプレイし、およそ20分間のDJパフォーマンスを披露して会場を大いに盛り上げた。

この後映画が投影される予定の白いスクリーンにはVJ(映像による空間演出)が展開され、一躍フロアと化した東京タワーの駐車場では、参加客が車の窓から手を伸ばしてリズムに乗ったり、「ハザードを点けてここに明かりを灯しましょう!」とMAKIDAIが呼びかけると、参加客は車のハザードランプを一斉に点灯させてダンスビートに乗ったりと、車中から思い思いに音楽を楽しんでいた。

MAKIDAI(EXILE)
DJ DARUMA
VERBAL(m-flo)

PKCZ®︎のキャスティング理由について主催者側に聞いてみたところ、コロナ禍においても“エンターテインメントの火を絶やさない”という思いが込められた同プロジェクトにPKCZ®︎も共感を示していたそうで、「こちらからも何かできることはないか」ということで実現したという。

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また、なぜここまで数多くの著名アーティストから賛同が集まっているのか聞くと、同プロジェクトの主催団体「Do it Theater」はこれまでも音楽アーティストと連携した野外シアター事業を実施しており、それがアーティストにとって表現の場にもなってきたという経緯があるそうだ。

転換タイムを挟んだのち、映画「スパイダーマン:スパイダーバース」の上映がスタート。大きな機材トラブルなども無く上映はスムースに進行され、参加客はハザードランプや室内灯をオフにしてじっくり映画を楽しんでいる様子だった。

さらに、会場後方には、スパイダーマンの人形を助手席に乗せ、運転席から映画の様子を実況する有村昆の姿が。実は、現地に参加できなかった映画ファンのために、YouTube Live上で有村による“生配信コメンタリー”が急遽開催されたという。過去に同じく東京タワーで行われたドライブインシアターに参加したことがあるという有村は「その時は『バック・トゥ・ザ・フューチャー』の上映会で。デロリアンに乗って駆けつけましたね」と語っていた。

車中や自宅からも楽しめるという新しい形のエンターテインメントが提供された「ドライブインシアター2020 東京タワー」。企画を手がけた「Do it Theater」代表の伊藤大地氏にもその場で話を聞くことができた。イベント本番中だったにも関わらず、丁寧に対応してくれた。

――今回のイベントの初開催にあたり、最も苦労したことを教えてください。

苦労したこと…そうですねえ、結構たくさんありますけれど(笑)。やはり、この状態でも、ソーシャルディスタンスを保って感染予防をしながら車内でのエンターテインメントを作っていくということに思索を重ねました。外に出られないというのが、エンターテインメントとしてはハードルが高いので。コロナ禍においてルールづくりというか、“どこまでやって大丈夫なんだろう?”というガイドラインを引くのを、最初の1ヵ月半ぐらいはずっとやり続けていましたね。例えば今回用意したサンプリングボックスのように、車内で楽しめる方法は何かというのを、逆にポジティブに捉え直しました。

スポンサー企業のお菓子やポータブル消毒液などが封入されたサンプリングボックス

安全性を保ちつつも“エンターテインメントの火を絶やさない”という熱い決意が込められた「Do it Theater」の挑戦に、今後も注目が集まることは間違いないだろう。

PKCZ®︎ DJパフォーマンス セットリスト

M-1.INTRO

M-2. X-RAY feat. 三代目 J SOUL BROTHERS from EXILE TRIBE/PKCZ®︎

M-3. Rat-tat-tat /三代目 J SOUL BROTHERS from EXILE TRIBE

M-4. MIGHTY WARRIORS /PKCZ®︎ feat. AFROJACK,CRAZYBOY, ANARCHY, SWAY, MIGHTY CROWN(MASTA SIMON&SAMI-T)

M-5. CHAIN BREAKER feat. 登坂広臣, CRAZYBOY/PKCZ®︎

M-6. Cult of Personality feat. EXILE SHOKICHI/PKCZ®︎

M-7. Summer Madness (PKCZ®︎ REMIX)  /三代目 J SOUL BROTHERS from EXILE TRIBE

M-8. PLAY THAT feat. 登坂広臣, Crystal Kay, CRAZYBOY/PKCZ®︎

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