12月20日(月)、東京・グランドシネマサンシャイン池袋にて、映画「文豪ストレイドッグス BEAST」の完成披露上映会が行われ、主演の橋本祥平、鳥越裕貴、共演の田淵累生、谷口賢志が出席した。

原作の「文豪ストレイドッグス」は、現代のヨコハマを舞台に、中島敦や太宰治、芥川龍之介といった実在の文豪たちが繰り広げる異能アクションバトルコミック。2013年1月号の「ヤングエース」(KADOKAWA刊)で連載が開始され、シリーズ累計850万部を突破。さらに、角川ビーンズ文庫での小説版やアニメ、舞台などさまざまなメディアミックスが展開されている人気作品だ。

そんな作品が初めて実写化されるにあたり、舞台版で芥川を演じた橋本、中島役の鳥越、織田作之助役の谷口、太宰役の田淵らキャストが再集結。さらに、『ウルトラマン』シリーズ、『仮面ライダー』シリーズ、戦隊シリーズを手がける“特撮界のレジェンド”、坂本浩一監督がメガホンを執り、迫力ある映像と激しいアクションで、盛りだくさんな内容となっている。

待望のお披露目に橋本は感無量!鳥越は静まり返った客席に不安を感じ…

初めて観客に披露する日を迎えた心境を問われた橋本は、「ようやくって感じですね。劇場版を製作すると決まったときから(公開が)待ち遠しくて、撮影中も鳥くん(鳥越)と『楽しみだねぇ』と話していました。この日を迎えられたこと、そして、皆さんに観ていただけることがうれしい」とスマイル。

鳥越は「皆さん、観終わった後なんですよね?緊張感のある目で見ているから、楽しんでいただけたのかなとプレッシャーを感じております。楽しんでいただけましたか?」と、静まり返った会場の空気に不安を感じたようで、客席へ問いかけを。

そんな言葉に観客が大きな拍手を送ると、「この作品を観たらいろんな感情になると思うのですが、今、拍手をもらって安心しました」とホッとしたような表情を浮かべた。

撮影中のエピソードを聞かれると、田淵は「鳥さんや先輩たちから、『(織田役の)賢志さんは本当に怖い人だよ』と言われ続けていたので、初めて賢志さんにお会いしたとき、ガチガチで挨拶をしたんですけど、賢志さんのリアクションが薄く、本当に怖い人なんだと思いながら撮影をしていました」と当時を思い返しながら告白。

これに、谷口は「どうすればいいんですかね、この空気」と苦笑しつつ、「舞台版では太宰を他の役者が演じていて、今回、初めて田淵と共演することになったので、新しい関係を築きたいと思い、まったくしゃべらず、挨拶もしないで撮影しようと心に決めて臨んでいました」と種明かしを。

続けて、「さらに、裕貴や祥平が僕のことを『悪魔みたいにおっかない』と教えていたものだから、僕の前に来たときの田淵は本当にガチガチで(笑)。でも、彼と演じられた時間は幸せでした。元カノの話をする男を僕はカッコいいと思わないのですが、今の彼女を一番愛しているみたいな感じで、田淵の太宰と一緒に最高の時間を過ごすことができました」と、太宰を演じた新旧の俳優を“元カノと今カノ”に例えて表現した。

初めての舞台挨拶でド緊張の田淵累生に鳥越が公開ダメ出し

また、スタントマン出身の坂本監督の演出について、橋本は「坂本監督ならではのアクションシーンがたくさんあったんですけど、アクションを教えてもらい『はいOK』、『じゃあ、次はこれ』ってまた長い手数を教えてもらって、いつ終わるんだろうって。パンクしそうになるぐらい、アクションを教えていただきました」と回顧。

鳥越は、「映画でここまでのアクションをするのが初めてだったんですけど、ずっと長回しで撮っていた。あれも異能力よね」と苦笑し、「僕も体を動かすことが好きなので、後半のシーンはアクロバットをちょこちょこ入れて、楽しく積み上げながら撮影することができました」と振り返った。

さらにこの日、入場者特典として、本作の原作者・朝霧カフカ氏による書き下ろし小説「文豪ストレイドッグス 太宰を拾った日」が数量限定でプレゼントされることも発表。

サブタイトルに“太宰”とあることから、心境を聞かれた太宰役の田淵は「そういうことですよね」と困惑気味の表情を浮かべ、言葉が出てこない状態に。実はこの日、田淵にとって人生で初めての舞台挨拶で、鳥越が開始早々、「田淵が緊張している」と裏側を明かす一幕も見られた。

すると、鳥越が「何かもっとないんか!これだけの人がおるんやから、(頭を)こねくり回せ!マイクが遠い!」と先輩として愛の鞭をお見舞い。場内には大きな笑いが巻き起こった。

最後は鳥越が「わかりやすく、テンポのいい素敵な作品になっていますので、初めての子も引き連れて“文スト”の沼に落としましょう!この作品に携わるようになって、日本語って素敵やなと改めて思うようになったので、いろんな人に広めて“文スト”の沼に落としてやりましょう」と熱くメッセージ。

橋本は「本来でしたら、公開はもう少し早い時期だったのですが、僕はこのタイミングでよかったんじゃないかと思っています。舞台の流れのまま、映画の撮影に臨み、その役柄として2、3ヵ月過ごしていたので、最高の状態の芥川、敦、オダサク、太宰が映画の中で生きている。来年1月7日、応援お願いします」と呼びかけていた.。

フジテレビュー‼では、本作の主演・橋本祥平&鳥越裕貴のスペシャルインタビューを後日、公開予定。お楽しみに!

最新情報は、「文豪ストレイドッグス BEAST」公式サイトまで。

©映画「文豪ストレイドッグス BEAST」製作委員会