見学を終えたあとは、『陰陽廻天 Re:バース』の原案・監督を務める髙橋秀弥さんと対面し、『陰陽廻天 Re:バース』について事前に投げた質問への回答をもらうというセッション。

髙橋秀弥監督が明かす『陰陽廻天 Re:バース』の制作裏話

髙橋監督といえば、『ジョジョの奇妙な冒険 黄金の風』『うる星やつら』シリーズなどでおなじみ。それを知っている記者はワクワクした様子を見せました。

会議室に入ってきた髙橋監督は、ずらりと並んだ海外メディアの記者に「1対1の取材かと思ってました」と驚いた表情を見せながらも、いざ取材会がスタート!

オリジナルアニメを制作するうえでの「やりがい」と「難しさ」を問われると、「やりがいという部分でいうと、世界観を一から構築でき、物語の展開も自分好みに作れること。それを考える作業はすごく楽しかったです。難しかった部分としては、原作のなかに隠されているヒントや正解が、オリジナルにはないこと。正解を探し、それを作り出すのが、一番困難でした」と答えました。

物語の舞台となる「電祇(でんじ)平安京」のラフイメージ
物語に登場する「朧車(おぼろぐるま)」の線画

『陰陽廻天 Re:バース』の舞台設定が「平安京」に大きくインスパイアされている理由については、まず、作品のターゲットが「海外」であると言い、「日本の平安時代というちょっと見たことがないビジュアルデザインと、そこに陰陽師を掛け合わせ、さらに海外の方に受け入れてもらいやすくするため、サイバーパンクを掛け合わせています。平安時代×サイバーパンク、これで勝負したい気持ちがあります」と力強く語りました。

式神(しきがみ)
怨人(おに)

最後には「とにかく、ストーリーの展開が多く、ギミックがたくさんある作品です。もし今退屈している人がいるのだったら、ぜひこの作品を見てほしい。毎話30分は必ず没頭させる自信があります」と胸を張り、コメントを締めました。

今回、dpとしても初の試みを終え、同社の上野勲プロデューサーは、「大勢の海外メディアの方にご取材いただくというなかなかない経験に、純粋にちょっと緊張しました(笑)。それでも、『陰陽廻天 Re:バース』をはじめとした日本のアニメーションにすごく興味をもっていただいているというのが実感できて、貴重な機会となりました」と手ごたえを語りました。