石原さとみが主演を務めるドラマ『アンサング・シンデレラ 病院薬剤師の処方箋』の第1話が、7月16日(木)22時より放送される。
いよいよ始まる放送に期待が高まる中、7月11日(土)には、国内最大級の映画・ドラマレビューサイト「Filmark」会員を対象に100名限定のオンライン試写会が行われた。
『アンサング・シンデレラ』は、主人公・みどり(石原)が、くるみ(西野七瀬)、瀬野省吾(田中圭)、販田(真矢ミキ)ら萬津(よろず)総合病院の薬剤部の面々とともに、患者の“当たり前の毎日”を取り戻す姿を描く医療ドラマ。日本のドラマでは初めて病院薬剤師にスポット当てた作品となっており、注目が集まっている。
1話は、新人薬剤師・くるみが萬津総合病院の薬剤部へやってくるところからスタート。薬剤部部長の販田(真矢ミキ)がくるみを連れて院内を案内していると、救急センターに心肺停止の急患が運ばれてくる。そこでくるみは、医師や看護師と連携して緊急処置にあたる薬剤師・みどりの姿を目の当たりにして…というストーリーだ。
フジテレビュー!!では、第1話の試写を見た視聴者の感想を紹介(一部抜粋)。さらに、ドラマスタッフにオンライン試写会を開催したいきさつなどを聞いた。
「とくに躍動感あふれる調剤のシーンは必見」と現役薬剤師も太鼓判
オンライン試写会当選者は、11日深夜0時(10日24時)から24時間好きなタイミングで試写をすることができたため、SNSには朝から夜にかけてさまざまな感想があがった。特に多かったのは、“病院薬剤師”の置かれている状況を初めて知ったであろう方々のコメント。
「正直このドラマを見るまで、“病院薬剤師”の存在は知りませんでした。こんな仕事があるんだと、新鮮でした」
「『感謝されたいならこの仕事は向いてない』(みどり)その言葉にすべてが詰まっている気がしました。医者に助けてもらったと思いがちですが、薬剤師の方をはじめ、たくさんの方々がかかわっていることを忘れてはいけないなと感じました」
「今度薬剤師さんに会う機会があったら、お礼をきちんと言おうと思った」
「命を救うこともできれば、危険に晒すことにもなり得る。責任の重い仕事を毎日こなしているのに、『救ったのは医者だ』で片づけられる。“アンサング”(称賛されない)な環境なうえ、過酷な職業だということがたたきつけられる1話でした」
演出については…
「新人薬剤師の相原くるみを通して説明がなされているため、病院薬剤師について分かりやすいものになっていた」
「エンディングがすごくよかった。見ていて幸せな気持ちになれました」
といったコメントが。エンディングにはどんな演出が待ち受けているのか。最初から最後まで見逃せない作品のようだ。
登場するキャラクターや、出演者に関しては…
「周りに少々言われても、まっすぐに突き進むみどりの姿が石原さとみにぴったり」
「瀬野さんの葵を見つめる、厳しくも温かいまなざし、厳しい言葉の中にも漂う後輩思いの優しさ最高」
「みんな個性豊かで面白かったです」
「荒神さん(でんでん)…まさかそういうキャラだとは…」
「薬剤部の今後描かれるチームワークも気になる」
「テンポが良く、登場人物のキャラクターもしっかりと描かれており、原作にはないギャグシーンも面白く、全体的に楽しめました」
病気と向き合う患者、そんな患者と相対する薬剤師の姿を描くため、重くなりそうなイメージもあるが、薬剤部内でのシーンにはクスッと笑える場面も。キャストのテンポの良いかけあいと、チームワークは見どころの一つともいえる。
中には、現役の病院薬剤師だという視聴者のコメントもあった。
「職場でも話題で放送を心待ちにしていました。“知っている(人に似た)薬剤師がどんどん出てくる”“こういう人いる!”大興奮の1時間でした。感謝されたくて薬剤師になった訳ではないですが、それでも薬剤師という職業が日の目を見ることになりうれしいです。このドラマをきっかけに、お薬手帳の普及や正しい服用の大切さが伝わればいいなと思います」
「フィクションとしてやや誇張的な表現もあると感じますが、現実における薬剤師の業務や心情を忠実に再現している点も多いと感じます。とくに躍動感あふれる調剤のシーンは必見です」
実際に現場で働く人も太鼓判を押すリアルさは必見だ。
オンライン試写会はコロナ禍だから生まれたアイディア「“ステイホームを”しながら参加していただけたことは意義深い」
初めてのオンライン試写会を終え、ドラマスタッフはどんな手ごたえを得ているのか。広報担当者に話を聞いた。
――今回、なぜオンライン試写会をしようと思ったのですか?
当初、薬科大学にお邪魔して学生限定試写会を行う予定でしたが、新型コロナウイルスの影響を受け断念。その後、初回放送も目前にして放送延期となってしまい、「放送を待ち望んでくださる方に何かお届けしたい」という気持ちが強くなっていきました。
自粛期間中、「オンライン会議」「オンライン飲み会」など、“オンライン”という言葉をよく耳にするようになり、そこで浮かんだのが今回のオンライン試写会のアイデアです。
――試写会に参加した皆さんからは、実際にどんな声が届きましたか?
「ぼろぼろ泣いた」、「温かい気持ちになった」という感想が数多く寄せられました。感謝されたり、脚光を浴びたりすることはなくても、患者さんのために懸命に働くみどりたちの姿が胸に響いた、という感想が多かった印象です。
薬剤師を描くドラマはこれまでほとんど無く、身近な存在のはずなのに、あまり知られていないことが多い。薬剤師に限らず、“縁の下の力持ち”として日々奮闘されている方々に共感いただけるドラマになっていると確信しました。
――オンライン試写会を実施し、どんな手応えを感じていますか?
コロナ禍の今、“ステイホーム”を実践しながら、試写会に参加いただけたのはとても意義深かったと思います。今の時代、“スマホひとつあれば、試写会に参加できるんだ”ということを実感しましたし、平穏な日常が戻ったあとであっても、場所を問わないオンラインのニーズはなくならないだろうなと感じました。
作品のメッセージがまっすぐ視聴者に伝わること、そして今後のドラマ制作の選択肢が増えたこと。それが今回のイベントの成果だったようだ。