11月19日(金)、NON STYLEの単独ライブ「NON STYLE LIVE 2020・2021~あっというま~」がTOKYO DOME CITY HALLにて開催された。
昨年、結成20周年を迎えながらも、新型コロナウイルスの影響により全国ツアーの開催を断念せざるを得なかったNON STYLE。今年、満を持して全国5大都市を巡るツアー、「NON STYLE LIVE 2020・真、NON STYLE LIVE 2021・新 ~あっというま~」を敢行した。
2年分の思いを込めて内容の異なる2つの公演を用意したという本ツアーは、福岡、名古屋では「2020・真」、大阪、札幌、東京では「2021・新」を展開。
「NON STYLE LIVE 2021・新~あっというま~DX」と題されたツアーファイナルとなるこの日のライブは、2種類の公演の“いいとこ取り”という特別バージョン。2人の真骨頂である“漫才”が存分に披露された公演となった。
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20周年をも兼ねたツアーらしい趣向にあふれたステージ
お祭りのようなイメージのカラフルな提灯に彩られたセットに登場したNON STYLEの2人は、さっそく1本目の漫才を披露。最近、子どもの影響でテレビを見るようになったという石田明が、子どもたちが大好きなキャラクターについて厳しい視点からダメ出しを始め…という内容だ。
また、井上裕介が石田に「おまえの漫才は時代遅れやと思う」と、石田が井上の見た目をイジることを“時代に合わない”と忠告する…といった、昨今の世間の風潮を捉えつつも、皮肉を交えた石田ならではの視点がキラリと光る漫才も。
漫才の合間に流れたブリッジVTRでは、20周年をも兼ねたツアーらしく、2人が谷町九丁目やbaseよしもと(現NMB48劇場)など思い出の地を巡り、ときにはセンチメンタルに、ときには互いにツッコみ合いながらも思い出に浸る姿がみられた。
客席の石田の娘が「がんばって~!」と父を応援するほっこりハプニングも!
事前に募集した、観客からの質問に答えるトークコーナーでは、2人の意外な過去のエピソードやプライベートのほっこりする話題なども飛び出し、一気に会場は和やかムードに。
「成人式の思い出は?」という質問には、「『カンパーイ!』でおまえがウンコ漏らして帰ったな(笑)」と石田の恥ずかしい話をバラす話す井上に、石田が「いや、あれはオレが悪いんじゃないんですよ。女子が首にかけてる白いフワフワが飲み物に入ってたからですよ」と反論したり、営業でいわゆる“荒れる成人式”に天津と一緒に行ったときの天津のビビリっぷりを披露するなど、爆笑エピソードを次々と披露。
また、「地方公演の思い出は?」という質問に答えている最中、客席の子どもの声が大きく聞こえ、その声の主が石田の娘だったことが判明するというほっこりハプニングも発生。娘たちの「がんばって〜」の声に、「父ちゃんだよ〜!」「がんばるよ〜!」と石田が優しく呼びかけていると、井上が「だまれぇ!」と子どもたちを一喝したため、怒った石田が「おまえのセリフが一言もない漫才作るぞ!」と井上に毒づく場面も。
「最近あった面白いことは?」という質問には、井上がタクシーに乗るやいなや、20代半ばの女性ドライバーから「あ〜、好き!」といきなり告白されたというエピソードや、最近「アナと雪の女王」にハマり始めたという石田の子どもが、主題歌のワンフレーズである「ありのままの〜」の“あり”を蟻のことだと思っているというかわいらしいエピソードが聞けたりと、ファンにとっても大満足の内容となった。
ファンクラブの結成と、初のファンミーティングを行うことも発表に
トークコーナーの後も、立て続けに漫才を披露する彼ら。
「選ばれし者にしかできない体験をしたい」という井上が、飛行機で「この中にお医者さんはいませんか!?」とCAに聞かれ、「私です」と名乗りをあげるというピンポイントのシチュエーションで医者役を演じたいと要望する漫才や、カリスマ美容師を演じる石田の動きで笑わせるといった、登場人物が多く少しコントっぽい要素の入った漫才など、さまざまなバリエーションで観客を楽しませ、1秒たりとも飽きさせない。
エンディングでは、12月16日(木)にYouTube用のネタ収録ライブが開催されることや、今年5月に発足したNON STYLEのファンクラブ「いまさらファンクラブ」の1周年記念として、2022年5月に初のファンミーティングを行うことが発表されるなど、ファンには嬉しい発表も行われた。
本公演終了後に、「まだまだ攻めます」とツイートしていた石田。20年を超えてますます面白くなるであろうNON STYLEにこれからも要注目だ。
取材・文:落合由希