10月9日(金)より大阪先行で公開される映画「鬼ガール!!」(10月16日(金)から東京ほか全国順次公開)。

映画は、今も鬼伝説が残る大阪の秘境・奥河内を舞台に、主人公・鬼瓦ももか(井頭愛海/いがしら・まなみ)が、鬼族の血をひく“鬼”であることにコンプレックスを持ちながらも、“鬼バレ”せずに憧れの高校生活に奮闘し、仲間たちと映画作りに励む姿を描いた青春物語。

本作で主人公を演じるのは、井頭愛海。2012年に、第13回全日本国民的美少女コンテストで審査員特別賞を受賞し、2016年にはNHK連続テレビ小説『べっぴんさん』でヒロイン(芳根京子)の娘・さくらを演じるなど、その活躍が注目される若手女優だ。

また、ももかの幼なじみで映画作りに青春をかける蒼月蓮役を演じるのは、板垣瑞生。6月からFODで配信されたドラマ『シックスティーン症候群』ではメインキャストの1人を演じ、9月25日(金)より公開される映画「映像研には手を出すな!」にも出演するなど、引く手あまたの若手俳優。

そんな、これからの映画界を彩っていく期待の2人にインタビュー!「鬼ガール!!」の撮影エピソードを聞いた。

<井頭愛海×板垣瑞生 インタビュー>

――今回演じた役柄について教えてください。

井頭:私が演じた主人公の鬼瓦ももかは、“鬼の末裔”で人よりも力持ちで、運動神経も良くて50m走を4秒で走ってしまうような、不思議な力を持った女の子。根は明るくて、ピュアで一生懸命なんですが、人と違うことにコンプレックスを持っている子です。

――ご自身と役とで重なる部分はありましたか?

井頭:すごく感情が顔に出やすいというところが似ているなって思いました。私も困るとすぐ顔に出てしまうので(笑)。

――板垣さんは共演して、井頭さんのそういった部分は感じましたか?

板垣:そうですね…なんとなくは分かりますけど、基本的には明るいしピュアで誠実な人だから。そんなのも関係ないくらいにステキな人だと思いますよ。

井頭:めっちゃほめてくれる(笑)。

板垣:すごく良かったよ。

井頭:…嘘っぽい(笑)。

――板垣さんが演じたのは、どのような役どころですか?

板垣:僕は蒼月蓮って役で、お父さんが映画監督でその末裔っていう役どころなんですけど…。あれ?「末裔」に誰も突っ込まない(笑)。

井頭:あはははは!

板垣:何??

井頭:何もない、何もない。

板垣:言いたいことがあるなら言って(笑)。

井頭:何もございません(笑)。

板垣:(笑)。そういう過去があって高校に上がり、ももかや新しい仲間たちと出会うことで、いろいろなことが変化していく。最初は暗めなんですけど、鬼ガールに会って、変わっていくっていう…そういう話です(笑)。

井頭「運動神経が悪く見えないように…」

――井頭さんが、役を演じる上で難しかったところは?

井頭:鬼になった瞬間にちょっと強く見せるじゃないですけど、感情を爆発させている時とかに、強く見えるように大股で歩いてみたりだとか、見え方をすごく意識しました。私、運動神経がすごく悪いので(笑)。自転車に乗るシーンでも、他の人は電動自転車なのに、私だけずっとママチャリで漕いだり、走り回ったりシーンもたくさんあって。そのたびに「運動神経が悪く見えてないかな」と気にしていました(笑)。

――ももかは、運動神経バツグンですから…。

井頭:真逆でしたね。運動場を走るシーンがあったんですけど、フォームを気にして走ってました。カッコよく見えるように、スタッフさんに見ていただいて、不格好になっていないか常にチェックしてもらっていました。

“関西ならでは”の撮影に、板垣苦戦?

――板垣さんが、難しかったと思うところはありますか?

板垣:難しかったと思うのは、大阪での撮影で、共演者たちがすごくボケるから、そういう習慣が「本当にうらやましい」と思いましたね。笑いを我慢するのは、至難の「業」でした。ちょいちょいボケてるから、(ボケていることに)気付いて欲しいです。

あとは会話のテンポが早くて、ドンドン進むので、自分の中でスピード上げてセリフを言わなければならなくて。そういった経験は、今まであまりないことだったので、面白かったです。完成した作品を見てもすごくテンポがよくて見やすかったなと。

――普段のお芝居のテンポよりも、関西弁の会話は速かったですか?

板垣:独特なんだよね…。

井頭:ホンマに?

板垣:話してて分かるけど、速い!

井頭:そうなんや。

板垣:全然速い。それに合わせなきゃいけなかったから、なかなか大変でした。

――板垣さん自身も会話のスピードが上がったのではないですか?

板垣:スピード?全然(笑)。東京に帰ってきたら元どおり。

井頭:(笑)。

――撮影時に「印象に残っていること」はありますか?

井頭:先生役に吉本新喜劇の宇都宮まきさんがいらっしゃるんですけど、本当に面白くて。アドリブとかもめちゃくちゃ面白いんですよ。

板垣:面白かったね。

井頭:先生がやっているお芝居を笑わないように、笑い声が入らないようにしなければならないので、大変でした。何回でも見ていられる、「さすが新喜劇の方だな」と思いました。

板垣:毎回、若干(お芝居を)変えてくるんだよね。

井頭:だいぶ面白かったです。

板垣:面白かった、「これが新喜劇か!」って感じでした。“ズデン”って転んで(笑)。「生の新喜劇、見たいな!」って思いました。

台詞が関西弁で「リラックスして撮影に入れた」

――奥河内での撮影はいかがでしたか?

井頭:撮影は、私の地元の近くでもあったので、親近感というか、“帰ってきた感”がすごくあって、「地元で撮影しているんだな」と思えました。セリフも普段話している関西弁なので、スッと役に入っていけたというか…。周りの方もあたたかく迎えてくださったので、すごくリラックスして撮影に入れたなと思います。

――ご家族の反応は?

井頭:実家に帰れる機会があったので、家族のパワーをもらいつつ、家が近かったというのもあって地元の友達がエキストラで来てくれたりとか。

板垣:そうだったね、びっくりだったね。

井頭:いろんな人に紛れて友達がいるのが、「嬉しいけどちょっと恥ずかしい」っていう気持ちもありつつ「地元ならではだな」とちょっと思いましたけど。

――板垣さんは奥河内での撮影、いかがでしたか?

板垣:すごく良いところで、自然もあるし、商店街も人もステキだし、本当になんか幸せでしたね。

井頭:めっちゃ、おばあちゃんに可愛がられました。

板垣:そうそう、気に入られて牡蠣とかご馳走になったりしました。撮影時に通っていた魚屋さんがあって、「明日が最終日なんですよ」と伝えたら「牡蠣あげるよ」みたいな。そういう“人情味のある感じ”がすごくステキでした。あたたかかったですね。

映画「鬼ガール!!」10月9日(金)大阪先行公開/10月16日(金)東京ほか全国順次公開 詳しくは公式サイトまで。

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