大人気YouTuberとして第一線を走り続けるみゆさん。ばんばんざいとしてのグループチャンネルだけでなく、個人チャンネルも人気です。動画制作の裏側、今後の目標についても聞きました。
「メンタルが落ちる時も多いけれど、あえてそれを動画に出す」
――YouTuberになって6年、個人チャンネルも開設4年を迎えます。YouTuberとして第一線を走り続けていますが、ここまでを振り返ってみていかがですか?
いい意味で記憶がないですね。実はYouTubeを始めてから「平和だったな」と思う時が1回もなくて、ずっと何かしらの感情を持った状態でした。
この6年間を通して「今、人生で1番大変な時だ」って何回も思いましたが、なんとか今ここにいられていますし、振り返ってみると「人間らしい6年だったな」って思います。

――最初の頃の動画を見直すことはありますか?
見られないです!自分の動画はあまり見たくないです(笑)。
――19歳でYouTubeを始めた頃の自己紹介動画で「使えないぐらいのお金を持ってみたい」と言っていたのが印象に残っています。
正直なところ、YouTubeというものを詳しく知らなかったので、結構オーバーに言っているところがあるんです。だからこそ、なおさら昔の動画を見直せないっていう。
でも、私のことを「憧れです」と言ってくださる方もいて。私はあまり自分に自信がないので、そういう声がすごくモチベーションになっています。

――個人チャンネルで見せる、落ち着いた声で語りかけるようなトークも人気です。途切れずにトークをする技術はどのように身に着けましたか?
もともと、しゃべることがすごく好きなんです。「ばんばんざい」を始めた時は、グループ内のトークを仕切るとか、企画を発表する役割がなんとなく私になっていったこともあり、そこから自然に身についていったのかなとは思います。
個人チャンネルでは、あえて敬語を使わないように意識して、友達に話しかける感覚を心がけています。日常ではいつもしゃべる内容を考えてしまいますね。結構忘れっぽいので、動画になりそうな話題を思いついたら、スマホのメモに箇条書きするようにしています。

――日々、動画や企画といったさまざまなことを考える中で、モチベーションや気持ちの保ち方はどうしていますか?
真面目なところは自分の性格のいい部分でもあると思うんですけれど、最近はメンバーから「ちょっと人生損してるよな」と言われることもあります。なんかちょっと硬い性格らしいです(笑)。
私は、メンタルが落ちる時も多いんですけれど、あえてそれを動画に出すようにしています。自分のネガティブなところをみんなと共有することで、それに対するコメントや反応に「自分だけじゃないから頑張ろう」って思えるんです。いい人ぶっているように聞こえるかもしれませんが、本当にみんなの声が支えになっています。

――素の自分を出す中でも、「ここまでは出す・ここまでは出さない」という線引きはあるのでしょうか。
私は言葉を選んでしまうタイプなので、自分の中でまとまってないことは動画には出さないようにしています。恋愛の話の場合は、恋愛がすごく上手なわけではないからと、無意識に線引きしてしまうところもあるのかもしれません。あまり自分からそういう話をしないので、「謎な人だね」って言われたりもします。
でも、メンバーが無茶振りをしてくることが結構あって、付き合いが長いからというのもありますが、「のらないとダメなのかな」と、気づいたら「やっちゃってる」みたいな、押しに弱い部分もあります。最近は「はしご酒企画」(ひたすら飲んで酔ってトークを繰り広げる、ばんばんざいの人気企画)をやっているんですけれど、初めてそこで“壊れ”ましたね(笑)。
『出発地点 みゆ。1stフォトブック』発売:講談社/撮影:東京祐
――長く続けられている秘訣はなんだと思いますか?
「人に対して干渉しすぎない」ということですかね。私たちは「友達だけど仕事仲間」という難しい関係ですが、プライベートな話題は相手が話してくるまでは自分からは聞かないようにしています。そうすると、動画撮影の際に初めて聞く情報も出てくるので、新鮮に話ができるんです。
あとは、グループで趣味を共有するのもめちゃめちゃ大事だなと思っています。お互いに全然性格が違うので、例えば同じアニメを見るとか、共通の趣味を見つけるのもずっと楽しくやっていける理由かもしれません。
――動画で自己表現をする若い世代にアドバイスはありますか?
キャラを作りすぎないことですね。私は、最初の頃に自分の出し方がわからなくて、頑張りすぎちゃって後悔していることもあるので。あまりキャラを作らずに、そのままの自分をカメラの前で出せたらすごく生きやすいのかなと思います。

――今後やってみたいこと、目標、野望を教えてください。
25歳までは自分のことをあと回しにする時間が多かったり、「自分じゃなくてもいいかな」と思ったりすることがすごく多かったんです。でも、26歳になり写真集を出させてもらったり、自分のブランドも立ち上げたりと、ちょっとずつ自分の欲が出せる機会が多くなってきました。
今後は、さらに自分の強みをもっとみんなに知ってもらえるように、貪欲になっていこうと思っています。大好きな美容をもっと発信する人になれたらいいなって。あとは歌も好きなので、グループの活動でも歌をもう少し強く打ち出していけたらなと思っています。