幼少の頃から幽霊や生き霊が視える特殊な能力を生かし、『ホンマでっか!?TV』『ダウンタウンなう』などで有名人を霊視し、話題を呼んでいる芸人・シークエンスはやとも。本当にあった“恐おもしろ〜い話”を綴った「ヤバい生き霊」(光文社)を上梓した。
「女性自身」(光文社)での連載「ポップな心霊論」をまとめた本書。「初恋の相手も、愛犬も幽霊」という霊視芸人が視る世界とは?人の気持ちはどこまで視えるのか?本に書ききれなかったエピソードを、フジテレビュー!!がインタビュー。
前編では「良い生き霊・悪い生き霊」について語ってもらったが、後編では売れている芸能人、YouTuberの生き霊について、そして良い影響を受けるための心の持ち方を聞いた。
<シークエンスはやともインタビュー(後編)>
やっぱりすごい!明石家さんまに憑いている生き霊
――これまでお会いした中で「この人はすごい!」と思った方はいますか?
たくさんの大御所の方に合わせていただきましたが、やっぱり明石家さんまさんですね!笑福亭鶴瓶さんや和田アキ子さんにも大勢のファンの霊が集まってるんですが、亡くなってる方が多いんです。亡くなった方からもたくさん愛されているっていうことですね。
ところが、さんまさんはお二人と同世代なのに、憑いてるのがほとんど生き霊なんです。しかも全年齢層。これだけ大御所の方で、ほぼ生きてる人たちから応援されているのは珍しいなって思いました。
ファンが多く、大多数の芸人からリスペクトされているのはもちろん、多くのテレビ関係者からも「さんまさんに番組を担ってほしい」と慕われているからだと思います。
――さんまさん以外に視てみて印象的だった芸能人はいますか?
芸能界で面白い方はたくさんいらっしゃいますが、梅沢富美男さんが特に印象的でしたね。傍若無人で女遊びをしてて…というイメージでしたが、実際は誰かに恨まれることもなく、何ならちょっと仲良くなった女性からも応援され続けているように視えました。本当に人の心を掴むのがお上手で、みんなに愛されてる方なんだなと改めて感じました!
あとは、やっぱりマツコ・デラックスさんですね。本人の中にあるはずの生き霊が空洞だったんです。そんな方は初めてでビックリしました。なんで空洞なんだろう?と考えた結果、「世間はマツコ・デラックスというキャラクターを求めている。素の自分は求められてない。だから自分を完全に消して“マツコ・デラックス”を演じることに徹した」のではと推測しています。
マツコさんはテレビでどんな発言をしても嫌らしさなど感じさせず、安心して見ていられる存在だと思います。それはきっと、マツコさんがしっかり自分のエゴを消してるから。こんなに覚悟を持って、みんなを楽しませることに注力して芸能界で生きてる方は、今のところマツコさん以外に視たことがないです。本当にすごい方だと思います。
――大御所芸能人ほどではなくとも、できれば良い生き霊をもらったり飛ばしたりしたいです。普通に生きる我々が良い影響を受けるための実践方法はありますか?
「良いものだけをもらいたい」という考えを捨てれば、良いものが集まります。よく、「好きの反対は嫌い」と言う方が多いですが、僕は「好きの反対は関心がない」だと思います。
人間味を持って生きてるからこそ興味や関心を持たれて、その結果、好かれたり嫌われたりするんではないでしょうか。恨まれてもいいから自分が良いと思うことを貫く方が、最終的に一部の人から、強くて良い霊を飛ばしてもらえると思っています。
ちょっと話がずれますが、「好きな人のタイプは?」と聞くと、大体の人が「優しい人」と答えますよね。そこでその理由を聞かれると困るんですよ、みんな。なぜなら「優しい人」は「自分に都合がいい人」だから。
優しくない人に触れ合って受ける良い影響も結構あります。「優しい人」を求めるのをやめて、本来自分に必要な人が周りに集まった方が、良い生き霊が集まると思いますね。
売れているテレビタレントとYouTuberの生き霊の違い
――テレビ画面越しでも霊は視えますか?
それが視えないんですよ。でも唯一、テレビを通して影響を受けたのが、 ある大量殺人事件です。報道で上空からの現場映像を見た瞬間、僕と霊感の強い親父が同時に吐いちゃったんです。
恐らくですが、被害者の方々は急に殺されてパニック状態に陥り、霊はその記憶を繰り返し持ち続けるので、そのまま現場に残り続けていたのではないかと思います。そんな多く方の霊が僕の脳天に入って、パニック感情だけが頭の中でグルグル回り始めて体調を崩したのではと考えています。
テレビで報道を見始めたらキリがないですし、こうなるって体が分かってるんで、テレビ越しでは何も視えない状態がノーマルになってます。パソコン越しも分からないですね。以前、ZOOMでいろんな人を視る企画があって試しにやってみたんですけれど、何にも視えなくて。「お前は金にならない奴だな」なんて言われたりしました…。
――芸能界で売れている方の生き霊の特徴を教えてください。
テレビ業界だと、ファンの生き霊が「広く浅く薄く」憑いてる方ですね。一部の熱狂的なファンというより、全年齢層から支持されていて、霊がフワ〜ンと周りに漂ってるのが特徴です。普通はファンの霊に比例して、嫌ってる霊もまあまあ多いです。さっきお話しした通り、嫌われるってことは人間的な魅力があるので。魅力がないと、何十人・何百人というテレビ関係者が「こいつを使いたい!」とは思ってくれませんからね。
これに対して、YouTuberの方々は熱烈なファンの霊がギュッと集まってます。特に売れてるYouTuberの方々は、ものすごく緻密なセルフプロデュースをしていますから、その分ファンからの期待値がとっても高いんです。
――はやともさん自身に憑いている生き霊はどうですか?さらに売れそうな気配は感じますか?
それが、残念ながら自分の生き霊、自分に憑いている生き霊は視えないんですよ。でもこれからの時代、テレビだけでマネタイズするのはたぶん難しいので、どんな有名人でもYouTube等のメディアを活用するようになると思います。すると結局、YouTuberみたいな憑き方も、テレビタレントみたいな憑き方もする、という人が増えるでしょう。
実際、僕も両方やらせていただいてますから、同じようにメディアに出ている霜降り明星さんや四千頭身さんと似た憑き方なんだろうと思います。あ、その方々に比べたらもっと弱いですけれどね(笑)。熱狂的なファンも、広く浅く知ってくださる方も、僕に憑いてくれる霊が増えたら嬉しいですね!