葵みどり(石原さとみ)たちが朝の準備運動をしていると、販田聡子(真矢ミキ)が薬剤部の人員不足を解消するため作業ロボットの導入を話す。販田は院長と交渉して高額な導入予算を勝ち取るため、問題を起こさないようにとみどりに釘を刺した。そんなみどりに、瀬野章吾(田中圭)が検査結果が出たと伝えに来る。

結果が出たのは急性骨髄性白血病で入院中の簑島心春(穂志もえか)。心春は新人の頃のみどりが瀬野に任された患者で、一度は寛解したものの再発、再入院していた。検査結果は良好で退院出来ることになり、みどりと心春は喜び合う。そんな2人の前を病院長の案内で特別室に入る患者が通り過ぎる。

特別室に入った患者は議員の古賀万奈美(渡辺真起子)。左尺骨のヒビでの入院だ。だが、元秘書へのパワハラ疑惑でマスコミに追われる古賀には良い隠れ蓑。そのため、病院長と整形外科医、大津君郎(瀧川英次)以外の病院スタッフには古賀の素性が伏せられた。

みどりは相原くるみ(西野七瀬)と古賀の病室へ。みどりたちの問いかけに、古賀は答えず、秘書の鴨居健介(モロ師岡)が代わりに応答する。みどりは喘息の持病を持つ古賀の容態も聞きたかったが、古賀がそのような態度なので答えは得られない。また、みどりは苦しそうに胸を抑えた古賀が気になる。

翌日、心春がみどりへの手紙を書いていると古賀が現れた。しばらく話をしていると、古賀が胸を抑えてしゃがみ込んでしまう。助けを求めに走る心春は、出くわしたみどりとくるみに報告。みどりたちは古賀のもとへ向かう。その時、心春も体の変調を覚えていた。

みどりたちは医師の診察を拒否する古賀を特別室へ付き添う。その時、くるみが古賀がパワハラで噂の議員だと気づいた。くるみを制したみどりは古賀に検査を受けるよう再度説得。すると、古賀は薬剤師が口出しすることではないと言い出す。古賀は病院業務について詳しい様子。くるみは圧倒されるが、みどりは古賀の意見を参考にするとやんわり返した。

調剤室に戻ったみどりは、販田にたしなめられる。古賀が病院長に二度とみどりを自分に近づけるなと依頼したのだ。ロボットの予算を勝ち取ろうとしている時にとこぼす販田に、刈谷はくるみが戦力になれば調剤部は回せると言う。何はともあれ、みどりは古賀から遠ざけられることになった。

しかし、そんなみどりを呼び出した鴨居は、古賀が検査を受けない理由を打ち明ける。健康問題が明るみに出れば、政敵に付け込まれ古賀の地位が危うくなると言うのだ。だが、鴨居は日本の政治に古賀が必要だと、本音は検査を受けて欲しいとみどりに話す。みどりは古賀が苦しむ原因を調べ始める。

みどりは大津に古賀を検査するよう頼む。だが、大津は骨折だけ直せば良いと取り合おうとしない。そこに古賀が来て、検査はしないと大津とみどりに念を押していると誰かが倒れる音がした。心春だ。診察で心春に小さな肺塞栓が認められ、退院は延期になってしまった。病室に戻った心春は、心配するみどりに笑顔を見せるのだが…。

くるみは、瀬野になぜ新人だったみどりに心春を任せたのかと尋ねる。すると、瀬野はみどりの妹が心春と同じ病気だったからだと答えた。くるみは、みどりには心春の気持ちがわかるので、しっかりとケアが出来ると判断したのだと思うが、瀬野に逆だと否定される。

瀬野はみどりが感情移入しすぎず、他の患者と同じように出来るか試したのだ。最初、みどりは感情移入していたが、次第に出来るようになったと瀬野は続ける。だが、心春の再発がわかった時、みどりは号泣していたと言う。くるみがみどりを褒めると、瀬野はくるみもすぐにそのようになれると励ました。

一方、心春が人気のない場所で、みどりへの感謝の手紙を破り泣いていると古賀が来た。心配する古賀に、心春は笑顔を見せ、やれる治療があるだけマシだと話す。何も出来ずに亡くなった子もいたと言い、心春は古賀の早期退院を願った。

くるみが「娘娘亭」で刈谷に勉強を教わっていると小野塚綾(成田凌)が来た。みどりの不在を尋ねる小野塚に、くるみは心春の病状を調べていると教える。くるみは小野塚に、一緒に勉強しないかと聞く。小野塚が救急認定薬剤師を目指していると知った刈谷は、資格を持っている瀬野に話を聞いてみたらどうかと勧める。だが、小野塚は断った。

みどりは久保山竜也(六角慎司)に相談して許可をもらい、心春を中庭に連れて行く。再入院以来、室内から出たことがなかった心春はうれしそうに束の間の屋外を楽しむ。かつてバレエを習っていた心春は、演技終わりのバレリーナのような華麗なお辞儀で、みどりと久保山に感謝する。そんな様子を古賀が見ていた。

心春が室内に戻ると、みどりは古賀に話しかける。みどりは古賀のホームページを閲覧し、高校時代に親友を亡くしたことから医療制度の拡充を目標に政治家になったことを知っていた。

そんな古賀が自身の検査を受けないのはおかしいと話すみどり。すると、古賀は素直に検査を受けると答える。古賀は心春の姿に心を打たれたようだ。だが、病名が判明したら政界からは引退だろうと、古賀は覚悟している。みどりは古賀に、最近タバコは吸っているかと尋ねて…。

実は古賀の体調不良は、喘息薬と喫煙のバランスにあった。みどりが説明すると、古賀は即刻退院すると鴨居に命令。鴨居が準備のために部屋を出ると、古賀はみどりの気づきを褒める。

薬剤師は病気より患者を見るというみどりに、古賀は自身の政治活動を重ねる。最近、創る力を優先して聞く力を軽視していたと言う古賀。だが、創るためには突破する力が必要だと、今のままで行くと決意していた。そして、古賀はこれからは薬のことはみどりに相談すると約束した。

古賀が退院したあと、心春は破ってしまった手紙を元に戻してみどりに渡す。自分が退院したら読んで欲しいと言う前向きな心春に、みどりは感激してしまう。

調剤室に戻ったみどりに、刈谷が心春への色紙を渡す。工藤虹子(金澤美穂)たちも協力して、薬剤部だけでなく病院中の医師や看護師のメッセージも集めていた。そこに販田が来て、みどりに古賀に調剤ロボット導入の口添えをして欲しいと頼む。すると、くるみが自分が刈谷並みに働くから大丈夫だと発言。工藤や羽倉龍之介(井之脇海)も、くるみに言われたら自分たちもやらざるを得ないと言い、萬津総合病院薬剤部は一丸となって…。