10月4日(月)、都内で映画「総理の夫」東京・パリ2都市生中継舞台挨拶が開催され、田中圭、中谷美紀、フランス・パリにいる原作者の原田マハが出席した。
緊急事態宣言が解除…観客100%
この作品は、ベストセラー作家・原田の小説「総理の夫 First Gentleman」を、田中と中谷のダブル主演で映画化したもの。
日本初の女性総理とその夫・ファーストジェントルマンの誕生という、かつてない世界を描くヒューマンコメディだ。
先日、緊急事態宣言が解除されたこともあり、イベントには席数100%で観客が駆け付けた。
これには田中も「前回(のイベント)は50%で、それでもたくさんの人に来てもらえたという感動があったんですど、久しぶりに100%を見ると、すごいですね」と思わず笑みをこぼした。
中谷も会場を見渡し、「本当に感慨深いですね。こうして緊急事態宣言明け早々に劇場に足を運んでくださいまして、本当にありがとうございます」と頭を下げ、「公開できるかもずっと心配していたものですから、なおのこと満場のお客様にお目にかかれるのは、本当に幸せです」とほほ笑んだ。
9月23日に公開になった本作。
田中は、試写会で後半ずっと泣きっぱなしだったことを打ち明け、「その感覚が自分だけかなと思ったので、みんなに『観てくれ』って言って、僕がそう言うのは珍しいので友達が結構観に行ってくれた。(自分が感じたものを)『わかった』と周りの友達からも声をもらえたのはよかった」と感慨深い様子で告白した。
総理大臣の凛子を演じた中谷は「田中圭さんが演じられた(夫の)日和くんは、働く女性にとっても、働いていらっしゃらない女性にとっても理想な夫なのかなと思いますし、実際そのようなお声をたくさんいただきました」と話し、会場に向かい「皆さん、どうでしか?」と問いかけると、会場からは大きな拍手が上がった。
また「田中さん、ご自宅では朝食を作ったりなさるんですか?」と質問すると、田中は「僕、朝ごはん食べないんです。本当は作れるんですけどね」とニヤリ。
しかし、中谷から疑いの眼差しを向けられると「嘘でーす。すみません」と照れ笑いしながら答えて、中谷らの笑いを誘っていた。
田中圭の“アワアワ”に感謝
パリとの中継では、原作者の原田が登場。
田中が演じた日和について「すごく素敵でした。田中さんの優しいところやお茶目なところ、アワアワしているところが私の思い描いていた日和に近くて。ありがとうございました」と感謝を伝えると、田中は「うれしいです。そうですね…ま、素が出たのかなと思ってます」と喜びを隠せない様子。
それを聞いた司会者から「素が出たおっしゃってましたが、ご自身が日和に対して尊敬するところは具体的にどういったところ?」と質問されると、「呼吸をするように支え合いのバランスが変わっていく夫婦だなと思って。それはすごくうらやましい。一つの理想のパートナーとしてのあり方なんだろうなと、やっていて幸せでした」と明かした。
また、原田は、中谷が演じた凛子について「自分の理想を描いた、かっこいい女性。頭の中で完全に中谷美紀さんを妄想してたので、中谷さんだと聞いた時、私の妄想がリアルになるとすごくびっくりしましたし、とてもうれしく思いました」とエピソードを披露。
中谷は「大変おこがましいことで。宣伝用のリップサービスと思っていたんですけど、ありがたいことですね」と恐縮していた。
原田から2人に対し「撮影を通しての新しい発見は?」という質問も投げかけられた。
田中は「発見でいうと、中谷さんが意外とお茶目」と回答。
「本当にぴしっとされていて、気品高いイメージがありますので、なんてしゃべりかけようかなと不安だったんですけど、意外とおとぼけさんなんです」と暴露し、「すごくかわいらしいなと。ギャップが新発見でした」と笑顔で説明していた。
一方、中谷は「田中圭さんはとても空気の読める方。コメディパートの間合いや表情、リアクションがとてもお上手」と持ち上げた。
そのうえで「この作品はただのコメディだけではなく、夫婦の愛が描かれていて、国民と自分の子どもの命を天秤にかけるようなシーンがあります。そんな時に、そういう雰囲気を自然に作ってくださるので、私自身が努力をしなくても自然に凛子の気持ちになれて、自然に涙が溢れてくることがあって。とってもラクでした」と田中への感謝を伝えていた。
9月23日(木・祝)より新宿バルト9 他全国公開
配給:東映、日活
©️2021「総理の夫」製作委員会