9月13日(日)14時からフジテレビでは『ザ・ノンフィクション 東京でビッグになりたい ~所持金10万円の上京ホームレス~ 』が放送となる。

「前澤社長を超えるようなビッグな人物になりたい!」と野心を燃やすのが、都内の公園でホームレスとして生きるケイタさん(22)だ。

ケイタさん

今年2月、熊本から10万円を手に上京し、公園暮らしを続けながら、アポなしで有名社長を突撃訪問。ビッグになるチャンスを探す日々をSNSに投稿し、記録を続けている。

有名社長にダイレクトメッセージを送るなど、突拍子もないアタックを繰り返すケイタだが、そんなことでツテが見つかるほど、現実は優しくない。さらに、新型コロナウイルス拡大による外出自粛がケイタの前に立ちふさがる。

残金も底を尽きかけた頃、参加した名刺交換会で勧められた「スマホでもできるFX取引」を始めることに…。これがケイタの運命を大きく変えていく――。

今回、番組の語りをコムアイ(水曜日のカンパネラ)が担当した。初めての『ザ・ノンフィクション』でのナレーションにも臆さず、自ら読み方のテンションを提案するなど意欲的に挑んでいた。番組を通じどんなことを感じたのか、収録後に聞いた。

<コムアイ インタビュー>

――今回初めて『ザ・ノンフィクション』のナレーションを担当してみていかがでしたか?

笑いながら見られたり、夢を持った知り合いを見ているようなストーリー(を読むの)が初めてだったので、情報を伝えたり、しっとり読むというよりは、楽しかったり、疑ったりといろいろな感情の波を持ちながら読みました。

一連でしっとりしているだけじゃなく、コロコロと声の表情が変わるナレーションで、いろいろな表情を見せられたのが面白かったです。

――番組の好きなところは?

人をジャッジしないというか、偏見を持って見たり、決めつけたり引いたりしないところ。いろいろな人に素直な目線で向き合っていて、視聴者が思う素直な気持ちをぶつけている。評価を押し付けていないところがすごく見やすい番組だな、と思います。

――「ビッグになりたい」というケイタさんの生きざまをどんなふうに感じましたか?

素直な主人公だったので、自然に応援する気持ちになりましたが、金銭的に「ビッグになりたい」と言っていたのが、懐かしい気持ちを思い出させるというか。

私も高校生の時「キューバに行きたい」と思い、友達と渡航費を集めるため、起業家の方たちに1人ずつプレゼンをして、お金をもらっていたことがあって、その時のことを思い出しました。夜の銀座の街で酔っ払っているおじさんに説明して、旅費をもらおうとしたこともありました。結果的にその時は撃沈して、友達と反省会をしたんですけど(笑)。失敗したけれど、経験してみてすごく気持ちよかった。

視聴者の人がケイタさんに共感するかどうかは分かりませんが、人生の中で考えは変わっていくものだから、「成長したい」と思い描いたものに、どんどんチャレンジしていくしかないよなと思いました。

――似たような経験があるからか、見方が違いますね

私は人から言われて殻を破るような感じだったんですけど、ケイタさんのように元から人に話しかけたり、転んで起き上がるのが全然平気な性格なのは、恵まれているような気がして…。いい意味で「今どきこういう人がいるんだな」と思って嬉しくなりました。自分で実際に試してみて、世の中の壁や穴を見つけていくような生き方は、すごく素直でいいなと思いました。

――ケイタさんは、すごい行動力でしたね

失敗したら、やり方を変えるものじゃないですか。でも、そこで「運が悪かった」と落ち込まないのもとてもよくて。才能がありますよね。もしかしたら本当に逸材かもしれない(笑)。

――コムアイさんが資金を集めていたときに、同じような行動が取れたと思いますか?

出来ないと思います。私は、結構1個のアクションを取るまでにウジウジ悩んじゃうタイプですので(笑)。

――「ビッグになりたい」というケイタさんでしたが、コムアイさんが達成したい目標はありますか?

コツコツ練習をして、自分にしかできない声の表現をすることですね。

――ナレーションの仕事もその一部ですか?

そうですね、なので面白いですね。『ザ・ノンフィクション』のナレーションは、今までやったものよりは少しコミカルな要素が入るものだったので、インスタグラムの投稿内容を読む場面では、投稿のテンションが少し乗り移るというか…。声優じゃないけど、そういう変化を付けられるのが面白かったです。

――最後に読者、視聴者のみなさんにメッセージをお願いします。

成功して「これからどうする?」という段階の取材や、過去を振り返って「実はホームレスをしていた」といった話を聞くことはよくありますが、あえて成功する前のタイミングで放送をするというのは、すごく面白い試みだと思います。

実際にその時の感情や無謀さが視聴者には生々しく見えたり、背中を押してくれるものになるんじゃないかなと思います。

収録後、コムアイがナレーションの一部を披露してくれた