9月24日(金)深夜、フジテレビで「RIZIN.30」(9月19日開催)の模様が放送された。大会を大いに盛り上げたのは、間違いなくこのふたりだろう。RIZIN女子スーパーアトム級王者の浜崎朱加選手 vs 藤野恵実選手だ。9年ぶりに再び闘うことになったふたりはプライベートでも交流がある。しかし試合前から「仲の良さは関係ない」とお互いに予告していた通り、バチバチの試合展開を見せた。
浜崎選手は、藤野選手をそのアグレッシブに突進してくるスタイルから“親方”と呼び慕っており、藤野選手は浜崎選手の強烈なパンチにも粘り強く応戦していた。浜崎選手39歳、藤野選手40歳の闘い――。まだまだ若手には負けていられないといわんばかりの試合は、浜崎選手の3R判定勝ちという結果に。SNSでは「最高の試合だった」「裏のメインカードだと思う」などのコメントが並んだ。
藤野選手は左目がつぶれた状態になり、試合後会見に登場。「目の腫れが治ったらまた練習を再開する」と語った藤野選手を記者たちが心配するシーンもあった。
藤野選手は「すごく悔しいですが、試合が終わってこんなに清々しい気持ちになったのは初めて」とコメント。その理由を聞くと「試合が決まって、複雑な気持ちもあったが、ふたりでこの試合を作り上げるんだ!という気持ちになって。3R目に浜崎選手が笑った瞬間、“あ、楽しいんだな”と、うれしくなりました。試合が終わった後はすっきりして、思い切り打ち合えて楽しかったです」と目を潤ませながら語った。
浜崎選手も会見で“親方”藤野選手について「打撃をもらってもガツガツ前に来るし、下がらないのは、昔から印象は変わらない」と、そのファイトスタイルが変わっていなかったと明かした。試合後は涙を見せていたことについて問われると「絶対に泣かないと思っていましたが、親方とも仲がいいので、いろいろ思い出したというか、感情がこみ上げてしまいました」と答え、「とりあえずふたりでご飯に行きたい」とコメントした。
かつてインタビューで「女子格闘技と言われるのも嫌です」と語っていた浜崎選手。しっかりとベルトを守っていくと誓った。