日本の連続ドラマとしては初めて放射線技師にスポットを当て話題の、月9ドラマ『ラジエーションハウスⅡ~放射線科の診断レポート~』。

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2019年に放送されたシーズン1から引き続き、主人公・五十嵐唯織(窪田正孝)とともに甘春総合病院の放射線科(=ラジエーションハウス)で働く技師・悠木倫を演じる矢野聖人にインタビュー。続編が決まったときの思いをはじめ、撮影の裏話、キャストとの交流について聞いた。

<矢野聖人 インタビュー>

悠木は受け身「だからシーズン1では、悩みながら演じていた」

──まずは、続編が決まったときの心境をお聞かせください。

続編ができたらいいな、やりたいなと思っていたので、うれしかったです。こういうご時世なので、撮影するうえでスタッフさんが多くの対策をしてくださったり、変わったことも多いですが…それでも続編が実現できて良かったです。

何より、皆さんとこの現場で再会できること、一緒にお芝居ができるんだという喜びが大きかったですね。

──再び悠木倫を演じることについてはいかがですか?

すべてのキャラが個性的に描かれているので、悠木も、目立っていたところがあったかもしれません。ただ、浜野(謙太)さんが演じる軒下や(山口)紗弥加さんが演じるたまきは、自ら行動を起こせるのですが、悠木は誰かから言われたことに対してツッコむことはできても、自分から何かを言うということができないキャラだったので、シーズンⅠのときは「どうやって個性を表現しようか」と考えながら演じていましたし、表現しきれていない面があったなと感じていました。

続編ができるなら、シーズン1のときよりも悠木倫というキャラをもっと皆さんに理解してもらいたいと思っていたので、続編をやると聞いたときに「その思いが実現できたらいいな」と思いましたし、悠木がフィーチャーされる回はあるのかな、ということが気になっていましたね(笑)。

──改めて演じて感じた悠木倫とは、どんな役柄でしょうか?

ゆとり世代の代表と言えるようなキャラなので、20代の方には共感していただけるのではと思いましたし、逆に上の世代の方には「こういう子いるよね」と思ってもらえるキャラだなと思いました。あとは、すごく人間らしいんですよ。今回はそのあたりもお見せできると思うので、楽しみにしていただきたいです。

“ラジハ”で生まれたつながり。カメラが趣味の丸山智己に撮影をしてもらうことも

──撮影現場で、「あれは笑った」などという印象的な出来事はありましたか?

遠藤(憲一)さんと(広瀬)アリスがチンパンジーごっこみたいなことをやっていて…意味が分からないですよね(笑)。アリスがチンパンジー役をやっていて、遠藤さんがエサをあげる客役をやっていて。僕は結構、皆さんと一緒にいるときは悠木のような(一歩引いて見ているような)ポジションなのですが、あれは思わず笑ってしまいました(笑)。本当に皆さんにぎやかで楽しい現場です。

他には、丸山(智己)さんとは料理の話、浜野さんとはお酒の話、紗弥加さんからは美容のことを教えてもらって、皆さん個々でお話することが多いですね。

──矢野さんのインスタに、丸山さんに写真を撮ってもらったという投稿もありました。あれはどのような流れで撮影してもらったものですか?

丸山さんはカメラが好きで、いつもいろいろな場所で撮っていらっしゃるんです。僕が「ちょっと写真を撮りたいな」と思ったときに、丸山さんにお願いをしてみたら本腰を入れて撮影をしてくださって。あんなにステキな写真を撮っていただけてありがたかったです。

こういうつながりを持てたのもラジハがあったからこそですし、うれしいですね。それにしても、みんないろいろな趣味を持っていて、お話を聞くたびにうらやましいなと思います。

──皆さんから影響を受けたことはないんですか?

特にないですね(笑)。みんなサウナが好きなんですよ。僕も行ってみたいんですけど…ちょっと潔癖で。だから、サウナはちょっと…。完ぺきな潔癖ではないのですが、サウナや銭湯はあまり行かないんです。

──温泉もダメですか?

これはもう、僕なりの解釈ですが…温泉は、温泉の成分で除菌されているんじゃないかと勝手に思っているので大丈夫です(笑)。僕、実家のお風呂も、基本的に足の裏をつけないように入っていきますからね。体を流してから足をつきます。

──では、最後に『ラジエーションハウスⅡ』を楽しみにしている視聴者へメッセージをお願いします。

それぞれ、最初のシリーズに比べてキャラが強くなっています。前作でナレーションを担当されていた八嶋(智人)さんが「前はこんなに、みんな濃くなかったよね?」と言っていたぐらい(笑)、全体的に底上げされてると思います。よりパワーアップした『ラジエーションハウスⅡ』を毎週、楽しみにしていただけたらうれしいです。

撮影:河井彩美