MCではグラミー賞に言及!ファンへの感謝も
3番目のセクション「evermore」から気付いたのは、巨大ヴィジョンの映像とステージの巧みな一体感だった。森の映像に目を奪われていると、いつの間にかステージに木が現れていて、幻想と現実の境が一瞬消える感覚に襲われる。
この“いつの間にか”も随所にあって、映像に注目していると、いつの間にかダンサーが消えていたり、反対に自転車で登場したりと、あまりにいろいろあるので、見逃したくない思いがどんどん募っていった。そして、「willow」では緑色のマントを羽織り、光るボールを持ち、ダンサーと円陣を組むパフォーマンスは、ファンタジーだった。
また、このセクションのMCでグラミー賞の話に触れる。ファンに感謝しつつ、もし受賞スピーチをするならば、新作「THE TORTURED POETS DEPARTMENT」のことを明かそう。でも、それがなかったら、東京ドームの初日に解禁しようと決めていたと言う。
さらに「Midnights」の曲を書き終えた後、すぐにまた曲作りを始めて、全米ツアー中もアルバムを制作していたとも話す。もうどれだけ創作のアイディアが溢れ出てきているのか。
パフォーマンス全体の印象としては、スラストステージ上の可動式ステージが大活躍だった。
「reputation」などではパフォーマンスをよりパワフルなものにしていたし、同時に遠くの席からも見える工夫になっていた。その工夫はこれに限らず、それぞれの席で楽しめるものが用意されていた。
たとえば、スラストステージの床に映し出されたギターの絵などは、スタンド席じゃないとよく見えない。テイラーと20人弱のダンサーが一体となった最後の曲「Karma」などは、正面の席だったらもっと迫力を感じられただろうとは思ったけれど、反対に私がいた一塁側だからこそ見られたものもあった。
ただサプライズソングの後、まるでプールのように床に飛び込むマジックに注目していたので、その謎解きが私の位置では出来なかったのは残念だった。
そのサプライズソングは、公演ごとに変えられていて、この日は、ライヴで初めて演るという「Midnights(3am Edition)」からの「Dear Reader」と、「Red」からの「Holy Ground」は、アップライトピアノの弾き語りだった。