8月25日(水)、映画「先生、私の隣に座っていただけませんか?」完成報告会が行われ、黒木華、柄本佑、金子大地、奈緒、堀江貴大監督が登壇した。

「嘘を愛する女」や「哀愁しんでれら」などで知られるオリジナル作品の企画コンテスト「TSUTAYA CREATORS’ PROGRAM FILM 2018」 の準グランプリ作品を映画化した本作。黒木と柄本が演じる漫画家夫婦の“ウソとホンネ”が交錯する心理戦を描く。

脚本を読んだときの感想を、黒木は「単純にストーリーが面白くて、登場人物が全員魅力的ですし、佐和子(黒木)と俊夫(柄本)の関係性がすごく気になって、読んでいてぞくっとしました。漫画と現実の行き来をどのようにして映像で見せていくんだろうと気になりました」と語った。

担当編集者と不倫をする俊夫役の柄本は「100%俊夫が悪い。でも、単純に不倫をして、映画を見終わった観客が『俊夫やっぱり悪いやつだね。こんな結果になってしょうがないよね』というのではなくて、俊夫の人間的な親しみのあるところに触れれるように、『こんな人間じゃしょうがないな』と思えるような感じを目指しました。今思うと、俊夫さんというのは明らかに不倫に向いていなくて、馬鹿正直で何かのはずみでそういうことになってしまった人だったのかなと思います」と振り返った。

完成した映画を見て柄本は「とても面白かったです。台本の中に漫画と現実が入れ替わるということが緻密に書かれているんですけど、『どうなるんだろう?』と思いながら漫画と同じアングルで撮影をしたりしたんですけど、その入れ替わりが非常にスムーズで。それは監督が策士だなという感じを思いました」とコメント。

また、柄本は本作をひと言で「爽快快活健康的不倫ムービー」と表現。理由を「なかなか不倫を題材にして、ここまで気持ちのいい作品というのはあまりないと思います。あとは、黒木さんがとある決断をしたときに突き進んでいく女性の姿というのも、爽快さがあって。ドロドロする要素はいくつでもあると思うんですけど、そこを突き詰めずに別の形で行くという、偏らない王道な方向に監督が持っていきたいという感じました」と説明した。

金子は「佐和子が通う車の教習所の先生の役で、緊張した佐和子をリードする役なんですけど、実際は逆で、ガチガチになった僕を優しく声をかけてくれる黒木さんがいて。『先生!』と呼びたくなるくらい…。もう少しリードできたらよかったなと思います」と悔しそうにコメント。

俊夫と不倫をする千佳役の奈緒は「脚本を読んだときから本当に面白いと思っていました。番がと実写がどのように切り替わっていくのかなと思っていたんですけど、初めて見る感覚でワクワクしました、最終的にミステリーだったなと。『最後までどっちなんだろう?』とすごく余白の多い映画になりました。この作品なら、不倫を題材にしていますが、家族でも見に来られるんじゃないか?と思いました」と語り、柄本は「いいと思います。ファミリームービー。そのくらい健康的」と話し、会場を笑わせた。

<あらすじ>

漫画家・佐和子(黒木)の新作漫画のテーマは「不倫」。そこには、自分たちとよく似た夫婦の姿が描かれ、佐和子の担当編集者・千佳(奈緒)と不倫をしていた俊夫(柄本)は、「もしかしたらバレたかもしれない!」と精神的に追い詰められていく。

さらに物語は、佐和子と自動車教習所の若い先生との淡い恋へ急展開。この漫画は、完全な創作?ただの妄想?それとも俊夫の不貞に対する、佐和子流の復讐なのか!?

恐怖と嫉妬に震える俊夫は、やがて現実と漫画の境界が曖昧になっていく…。

映画「先生、私の隣に座っていただけませんか?」は9月10日(金)より、新宿ピカデリー他全国公開。

©2021『先生、私の隣に座っていただけませんか?』製作委員会
配給:ハピネットファントム・スタジオ

最新情報は、映画「先生、私の隣に座っていただけませんか?」の公式サイトまで。