斉藤ブラザーズ(斉藤ジュン&斉藤レイ)インタビュー

――まず、メジャーデビューシングル『どっち?』がリリースされることになった経緯を教えてください。

レイ:自分たちはもともと「TAXIめし リターンズ」(※)をはじめ、リング外での活動もいろいろやっていたんですけど、さらに活動の幅を広げたいと思っていたところに、オファーをいただきまして、こういった形になりました。

※『OH!バンデス』(ミヤギテレビ)で放送中。斉藤ブラザーズが、地元・宮城でタクシー運転手さん推薦の“おいしいもの”をアポなしで食べに行く大人気のコーナー。

ジュン:今の時代、格闘技にもいろいろあるなかで、やっぱりプロレスラーは何でもできないといけないと思っていて。そう考えたときに、メディアでの活動を広めることが、プロレスをさらに盛り上げることにもつながるんじゃないかと。

それに自分たちは声に自信があるので、遅かれ早かれ歌を出したいという気持ちがありました。

――そうなんですか!?

ジュン:これは本当です。弟もそうだと思うんですけど、自分たちは元お相撲さん(※)で、その生活も長かったので、よく人前で歌を歌っていたんです。

※ふたりとも出羽海部屋出身で、2009年~17年まで所属。

レイ:確かにそうだったな。

ジュン:練習もかねてカラオケとかにもよく行っていて。だから、歌のほうはちょっと自信がありまして。そこで歌のお話をいただきまして…。

レイ:(オファーには)即答でした。もう自分たちにできることは、どんどんチャレンジしていきたいと思っています。

ほぼ初体験のダンスは「戦いとは違う緊張感があった」(ジュン)

作詞・作曲を手がけたのは、『佐賀県』などのヒットで知られるお笑い芸人のはなわさん。♪どっち、どっち、どっちというシンプルでインパクトのあるフレーズとキャッチーなメロディ、クスッとできる歌詞、そしてカッコよくもかわいらしいダンスが絶妙にマッチ。中毒性のある楽曲が「一度聴いたら頭から離れない」と早くも話題となっています。

メジャーデビューシングル『どっち?』のイメージビジュアル 左から)兄・斉藤ジュン、弟・斉藤レイ

――最初に『どっち?』を聴いた印象は?

レイ:想像していなかった楽曲だなと思いました。自分たちはレスラーだから、ロックンロールとか、もっとハード寄りの曲になるのかなと思ったら、いい意味でちょっとコミカルな、すぐに耳に残るような楽曲だったので、これは面白いなと思いました。

ジュン:自分たちの入場曲が、ドッケンの『ドリーム・ウォーリアーズ』という、結構ヘビーなカッコいいロックというのもあって。たぶん、ファンの人は斉藤ブラザーズが歌手デビューをするとなったら、そういう感じのカッコいい曲をイメージしていたと思うんですよ。

でも、はなわさんが作ってくださったのは、本当に頭から離れなくなるような、双子の特徴を生かした楽曲で、自分たちにピッタリだと思いました。

――楽曲をはなわさんが担当することになったのは、どういった経緯からですか?

レイ:10年くらい前だと思うんですけど、自分たちがいた出羽海部屋に、はなわさんが取材に来たことがありまして。稽古取材のあとに親方と一緒にちゃんこを食べることになって、自分たちがお給仕をしていたんです。そのときに、ちょっとお話をしたこともあり、ご縁があって…という感じです。

ジュン:そのときに、自分たちが双子であることも知っていただいていたので、そこから今回の楽曲のイメージにもつながったとは思います。

――MVでは、歌だけでなくダンスも軽快にこなしています。撮影のエピソードがあれば教えてください。

レイ:ダンスって、今までほぼやったことがないから、正直に言うと下手に試合するより緊張したというか(苦笑)。

ジュン:戦いとはまた違う戦いというか、違う緊張感があったね。実際、自分でやってみると、普段テレビとかで何気なく見ていましたけど、ダンサーのみなさんってすごいなって思いました。

レイ:最初はうまく踊れなくて。結構、練習もしました。

ジュン:ダンスを覚えるのには、なかなか苦労したかもしれない。でも、先生のご指導やいろいろな方のご協力があっていい形になりました。

MVは、ソファのあるカッコいい部屋とか、バーとか和室とか、いろいろなところで撮影してすごく楽しかったです。

レイ:和室では、縁側で写真撮影もしたんだけど、自分らが体重がありすぎて、きしんじゃって。落ちるんじゃないかと感じて。ちょっと怖かったですね(笑)。

ジュン:古民家みたいなところだったんだよね。そこでダンスをしたものだから、家全体がちょっと揺れていた気がする。

レイ:うん。でも、味があってすごくよかったよな。