実は今、第5次ドーナツブームが来ています。
なぜドーナツが注目されているのか?『めざまし8』が行列店を取材すると、各企業のヒットの仕掛けが見えてきました。

ブームの火付け役「I’m donut ?」

第5次ドーナツブームの火付け役ともなったのが、東京・中目黒の「I’m donut ?」

2022年のオープン後、渋谷、原宿、表参道などにも続々と展開し、今では全国に5店舗。
どこも行列が絶えない人気となっています。

客:
妹が一回買ってきてくれておいしかったので、また食べたいなと思って。生地がふわふわしてて他のところとふわふわ感が違うなって。

魅力の1つは他のドーナツ店にはない“ふわふわ食感”。生っぽい新食感の「生ドーナツ」が話題に。

実際に小室キャスターが食べてみると…。

小室瑛莉子キャスター:
わ!もちもち!ちょっと割っただけでつぶれてしまうくらい柔らかい生地です。まさに「生」ですね、おいしい!

商品開発者の1人が生食感の秘密を教えてくれました。

株式会社peace put エリアマネージャー 棈松優奈さん:
カボチャを練り込むことで生地の水分を保ってくれるので、
揚げたりとか焼いたりしても水分量を保った生みたいな食感の生地になっています。

生地に独自の配合で練り込んでいるのは「カボチャ」。

生地自体もフランスの菓子パン「ブリオッシュ」の生地を使用。卵やバターの割合が多く、通常より濃厚な味わいなのですが…、それをドーナツにしたのが、マリトッツォブームを巻き起こした、代表取締役の平子良太シェフ。

棈松さん:
代表の平子が「この(ブリオッシュ)生地自体すごくおいしいけど、焼くだけじゃなくてもっとパワーを引き出せるような食べ方はないか?」というところで揚げてみたところ、すごくおいしくて、それが今のドーナツのきっかけになっています。

カボチャを練り込んだしっとり濃厚なブリオッシュ生地を高温で短時間揚げることで、独特の生食感に。

さらに、味だけではなく、一度食べても、他の店にも行きたくなるような限定メニューを各店舗に用意。
独特の“生食感”と“足を運びたくなる仕掛け”でブームを生み出しているのです。

韓国発「BONTEMPS」

中目黒にある「I’m donut ?」1号店から5分ほど歩いた場所にも、今のドーナツブームを支えるお店が。

韓国発の「BONTEMPS」(ボンタンドーナツ)。
韓国の伝統的なおやつ、ねじり揚げドーナツを進化させたドーナツ店です。

ソルティッドキャラメル 520円

小室:
生地はしっとりしていて、キャラメルは結構硬めでぐっとかみしめられるような硬さなんですけど、甘じょっぱくて、めちゃめちゃおいしいです。

ソウルなどでも3店舗を展開している人気店で、2023年12月、大阪・アメリカ村に出店すると…SNS映えする華やかな見た目も相まって、オープン当日、3時間待ちの大行列に。
そして2024年6月、中目黒に東京1号店をオープン。
日本で経営するのは居酒屋を多く手がける会社。そのわけは?

ワンズトライン株式会社 代表取締役 山内仁社長:
コロナ禍で居酒屋がダメになってしまって、いろいろ新しい業種にチャレンジしている時に(韓国ドーナツと)出会ったっていうのがございまして。

コロナ禍で居酒屋の事業が打撃を受け、韓国発のドーナツ店の経営に挑戦することに。
韓国のドーナツをただ持ってきたわけではなく、日本でのヒットに導く仕掛けが。

山内社長:
日本から見る韓国のカフェっていうところにこだわりましたので、店内を韓国風にしました。

韓国ドラマや映画をヒントに、日本人がイメージする韓国風のカフェに。シンプルな中にポップなデザインを取り入れた韓国風の内装。この「スイーツ」×「韓国」が日本でバズったのです。

そして、中目黒に東京1号店を出した理由にもヒットの仕掛けがありました。

山内社長:
「I’m donut ?」さんが中目黒にございまして、その「I’m donut ?」さんを意識して出店させていただきました。

あえて「I’m donut ?」の近くに出店した狙いは?

山内社長:
便乗させていただく…

小室:
言っちゃった!(笑)便乗でいいんですか?

山内社長:
便乗しました。

チーズケーキ専門店「PARK STORE」

クリームたっぷり、ふわっふわな見た目がSNSでバズったドーナツ。
売られているのは、世田谷区にあるチーズケーキ専門店「PARK STORE」

ドーナツのクリームは、自家製のサワークリームを加えてさっぱり仕上げたチーズクリーム。
生地は独自の発酵技術でふわふわ食感にしているのだそう。

チーズクリームドーナツ 550円

小室:
うわ~!(クリームが)たっぷりです、しかも生地もふわっふわですね。
チーズクリームが爽やかで、あっさりしていておいしいです。

人気のきっかけは、グルメインフルエンサーのむにぐるめさんが、3段重ねにするなどしてふわふわ感を表現した動画。それが話題となり、多くの人がマネをして広がったのです。
そこには、お店側の仕掛けが。

PARK STORE 仲山惟吹店長:
むにぐるめさんがやった動画を見て「なんだこれ、サムネ、タワーになってるじゃん」と。いいなと思ったので、他のクリエイターさんにも「これできますけどやりますか?」という感じでオススメして撮ってもらいました。

お店側から他のインフルエンサーに協力を持ちかけ、目に留まりやすいよう同じような動画を拡散。SNSを生かした、まさに今どきのヒットとなりました。

さらに、老舗洋菓子店「不二家」もドーナツ業界へ参入!「ペコちゃんmilkyドーナツ」

「milkyクリームドーナツ」のクリームには、「ミルキー」と同じ北海道産の練乳を使用していて、優しい甘さになっています。

milkyクリームドーナツ 197円

店舗はビナウォーク海老名と有明ガーデン、2月21日から横浜ワールドポーターズにも出店しています。

(『めざまし8』2025年2月27日放送より)