8月15日(日)、映画「護られなかった者たちへ」の完成披露試写会が行われ、主演の佐藤健、阿部寛、清原果耶、倍賞美津子、吉岡秀隆、緒形直人、瀬々敬久監督が登壇した。
この作品は、容疑者役を佐藤が、それを追う刑事役を阿部が演じた、衝撃と感動のヒューマン・ミステリー作品。
東日本大震災から10年目の仙台で、全身が縛られたまま放置され“餓死”させられるという不可解かつ残忍な殺人事件が相次いで発生し、捜査線上には利根(佐藤)という男が容疑者として浮かびあがった。刑事の笘篠(阿部)は殺された被害者の2人から共通項を見つけ出し、利根を追い詰めていくが、決定的な証拠がつかめないまま、第3の事件が起きようとしていた。
なぜ、このような無残な殺し方をしたのか?利根の過去に何があったのか?やがて事件の裏に隠された、切なくも衝撃的な真実が明らかになっていく。
作品が無事に完成したことについて、佐藤は「まずクランクインできた時も『やっとここまで来たか』と思いました。しかし、(コロナ禍で)最後まで撮影ができるか不安で、すごく緊張感がある中で撮影をしていたので、それがいよいよ映画が完成し、皆さまに届けられる日が近づいたかと思うと、非常に感慨深いです」とあいさつ。
阿部は「今は、コロナ禍とかいろいろな状況がありますが、社会っていろいろな問題を抱えているんだなと。この作品もそうですけど、有事が起きた時とか、後に何が控えているだとか。今回は生活保護が映画のテーマでもあるのですが、人というのは問題を抱えながら一生懸命生きていくというのを考えさせられました」と語った。
11年ぶりの共演となった佐藤と阿部の2人。久しぶりに会った印象を、佐藤は「阿部さんは、阿部さんですね」とひと言。続けて「11年前にお会いした時から、阿部さんでした。僕は(阿部が出演していた)『TRICK(トリック)』というドラマが好きすぎて、それがきっかけで役者になりたいと思ったぐらいの作品なんです。なので監督に直談判して『TRICK(トリック)』という作品で初めて共演させていただいたんですけど、阿部さんが演じている姿は、今でも鮮明に覚えていています。そんな阿部さんと今回の作品でさらに深まった、役柄でご一緒出来て、非常にうれしいです」と喜んだ。
阿部は「11年前は『TRICK(トリック)』という作品で共演して、今回は全然違う作品ですが、この間に佐藤さんがやっている仕事ぶりとか、テレビとか映画を通してみていました。現場に入って、集中力とか責任感というのがすごくあって、僕は佐藤さんの利根という役を見ながら自分の役作りをしようと思って、佐藤さんに委ねて演じました」とコメント。
撮影の感想を聞かれた、倍賞は「1年前の撮影だから、ほとんど忘れてしまって(笑)。ただ、撮影現場はカーカーとカラスは鳴くし、のんびりとそこの空気を感じながら撮影できたのを覚えています」と笑顔で話した。
劇中では佐藤とうどんを食べるシーンがあったそうで、倍賞は「うどんおいしかったですよね!」と佐藤に話を振ると、佐藤は「すごくおいしくて。多分、10人分くらい撮影で食べましたね」と笑顔で語った。
映画「護られなかった者たちへ」は、10月1日(金)より全国公開。
©2021映画『護られなかった者たちへ』製作委員会
配給:松竹
最新情報は、映画「護られなかった者たちへ」の公式サイトまで。