かねてより日本人は本音と建前を使い分ける民族として世界的に認知されていますが、外交的なデメリットは抜きにして、私達が本音を控えるのは無用な衝突を避けるためであり、日本の歴史と伝統に基づいた処世術の一つと言えます。
子供の頃に「ファミコン買って」とか、「ゲーセン行こう」などと無邪気に言っていた少年少女たちも、社会の荒波に揉まれ、いつしか堂々と本音を発しない益荒男(ますらお)や手弱女(たおやめ)へと成長します。
社会人経験を重ねることで、「ファミコン買って」は「◯◯さんから貰えるなら何でも嬉しいよ」へ、「ゲーセン行こう」が「落ち着いたら、飲みに行きましょう」へ、本音ゼロの洗練された社交辞令へと変貌を遂げるのです。
あな恐ろしや。
「お掛けになった(キャバ嬢の)電話番号は、社交辞令のため現在使われておりません」
これを英語で言うと…
“The (hostess’s) number you have called is no longer in service because it was just lip service.”
Point:社交辞令 = Lip service
Lip serviceはリップサービス、日本語としても使いますね。
似た表現は多くあり、お世辞はPolite nicetiesやComplimentで表現します。
他にも、他人を褒めることをFlatterと言います。この場合、本音か社交辞令かは区別しません。
「お世辞でも嬉しいよ」はFlatter を使ってI’m flattered と言います。
建前はStated principles、本音はReal intention、おべっかはBrown nosingで表現します。
日本人として、これらは知っておきたい表現ですね!
「Lip service」、ぜひ使ってみましょう。
それではまた次回!
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