7月27日(火)、朗読劇「『ピース』-peace or piece?-」の東京公演に先立ち、ゲネプロ(公開稽古)と開幕直前取材が行われた。
本作では橋本良亮(A.B.C-Z)が、衛生的=正義という考え方が蔓延した社会で、「衛生」の象徴である白い服を着る若い男・レンジョウ役に挑戦。さらに本作の舞台、世界中の名水を愉しむウォーター・バーの経営者・オカモト役を篠井英介が演じる。
骨太な舞台作りに定評がある鈴木勝秀氏の演出、大嶋吾郎(ギター、キーボード)、BAN(ギター)、Grace(パーカッション)らの生演奏で、音楽作品のような朗読劇が繰り広げられる。
取材会では橋本が、先に終えた大阪公演の反響について聞かれると、鈴木氏に「どうですか?」と答えを求めるなど、冒頭から和やかな雰囲気でスタート。
橋本は、MCから「少し痩せたのでは」と聞かれると、「毎年夏になると痩せます。今、A.B.C-Zのライブ中というのもあって。ベジタリアンの役なのでちょうどいいかな」と、笑顔を見せた。
そんな橋本の印象について、篠井は「ご覧のとおり真面目で…実際は知りませんよ(笑)。でも、きっちりしていて、息子くらい歳が離れているけれど、支えていただいています」と、ジョークを交えながら紹介。
一方の橋本は、篠井の印象について「落ち着くんです。初対面のときからフワッとしたオーラがある」と信頼感を抱いているよう。
現代の世相を反映した本作について、鈴木氏は「25年前にほとんど書いているので、そんなに世の中は変わっていないということですね。お2人が現在につながる形にしてくれた」と、橋本と篠井を褒め称えた。
橋本は、鈴木氏とは1年ぶりにタッグを組んだが「去年に比べて免疫がついた。稽古の仕方が独特なんです。(稽古中は)食べないし、飲まないし。でも稽古は2〜3時間くらいで終わるんですよ。こちら的にはもうちょっとやりたい」と、稽古熱心な姿勢をアピール。
これに対し鈴木氏は、「余力を残して考える時間を(与えている)。どうしたらいいか、ハッシー自身が考える。放っておくと次の日考えてくるので、稽古の進行が早くてありがたいです」と、太鼓判を押した。
すると橋本は「お風呂場でシャンプーしながら『(鈴木氏は)こんなこと言ってたのかな』って考えるのが楽しい。いつも考えるのは風呂場ですね」と、自宅でも本作のことを考えて過ごしていたよう。
そんな橋本について、篠井は「橋本くんはスポンジのように、相手役から吸収していくのですごいと聞いていた。実際、毎回『今日はセリフをそんな言い方するの?』と思った」と、貪欲な姿勢に驚いたよう。
鈴木氏も「ハッシーは、緩急も含めてセリフがどんどんよくなっている。前回もでしたが、本番に入ってから伸びるタイプ。どんどん広げて密度を濃くしていけるので、毎日見ていると、とても楽しい。出来るだけ多くの回数を見ていただくと楽しめます」と、何度も劇場に足を運んでほしいとアピールした。
最新情報は、朗読劇「『ピース』-peace or piece?-」公式サイトまで。