7月20日(火)、都内で「RIZIN.30」(9月19日(日)開催・さいたまスーパーアリーナ)の対戦カード発表の記者会見が行われた。
RIZINバンタム級トーナメントの第2戦が行われることで注目されていたが、榊原信行RIZIN CEOも「今まで対戦したことのない、フレッシュなマッチメイクが実現した」と自信を見せた4試合が発表された。
元谷友貴vs瀧澤謙太、扇久保博正vs大塚隆史、井上直樹vs金太郎、そして優勝に最も近いと期待される朝倉海は、アラン“ヒロ”ヤマニハとの対戦が決定した。
朝倉海「ボンサイ柔術で一番弱いのが勘違いして来た」と挑発
朝倉海選手といえば、兄の朝倉未来選手が、今年6月に東京ドームで開催された「RIZIN.28」で、クレベル・コイケ選手にTKO負けを喫したことが記憶に新しい。今回対戦するヤマニハ選手は、クレベル選手と同門“ボンサイ柔術チーム”の刺客なのだ。会見で、まず挨拶したヤマニハ選手は「出場させていただきありがたいです。ボンサイは僕の家族。家族を守りたい。私がKOで決めます」と勝利宣言を。海選手は「今、ボンサイの選手は勢いがあって、尊敬していたのですが、一番弱いボンサイの選手が勘違いして来ているので、わからせてやろうかな、ボコボコにしてやろうかな、と。楽しみにしていてください」と返していた。
その後、どんな形で決着がつくのか?という記者の質問に対し、ヤマニハ選手は「難しくないね。寝技で勝ちます」と言い切った。海選手も「一方的な展開になります。スピードが違いすぎてスローモーションで見えると思います。当たらないと思うし、寝技も僕の方がうまいと思います」と余裕のコメントで応戦した。
さらに、記者からは兄の未来選手がクレベル選手に負けたことへの思いを聞かれると、「僕が(兄を負かせた)クレベル選手と闘うわけではありませんが、チームとして負けたくないという気持ちはあります」と静かにリベンジを誓った形となった。
王者・浜崎朱加に挑む!ベテラン藤野恵実「完封したい」
また、今回の「RIZIN.30」では、女子格闘技(ジョシカク)も行われることが発表された。RIZINスーパーアトム級王者の浜崎朱加選手が、およそ半年ぶりにRIZINのリングに戻ってくる。海外の強豪をなかなか日本に呼ぶことが難しい中、浜崎選手の相手に“ふさわしい”と大きな期待を寄せられた選手が登場した。
第3代PANCRASEストロー級チャンピオンの藤井恵実選手だ。過去には交通事故で長期にわたり戦線離脱をするという経験も持つが、その後見事復活を遂げ、様々な舞台で実績を残し、浜崎選手とも親交があるという。しかし、ふたりは「仲がいい、悪いは関係ない」ときっぱり。浜崎選手は「練習で見せていないところもたくさんあるので、楽しみにしてほしい。ぬるいことはしない」と語った。藤野選手も「試合するなら強い選手と、と思っていました。相手としては申し分ないです。完封したいと思う」と自信を見せた。
石渡選手が引退「家族から“お疲れ様”と」
この会見では、バンタム級トーナメントに参加していたものの、「RIZIN.28」にて井上直樹選手に敗れた、バンタム級四天王のひとり・石渡伸太郎選手が引退を表明。「これまで蓄積したダメージやケガで練習ができない状況で、これ以上倒していく自分の姿を想像できなかったので引退という区切りをつけることにしました」と語った。セカンドステージとしては、若い格闘家たちの指導など視野に入れていくという。妻や家族たちにも「お疲れ様でした」と労われたと明かした。
榊原氏は「RIZIN.30の会場にて、石渡選手の引退セレモニーを考えている」と明かした。