心に潤いとトキメキを与えてくれるようなイケメンを紹介する、「眼福♡男子」Vol.65は定本楓馬(さだもと・ふうま)が登場。
北海道で育ち、芸術系専門学校で演技を学んだ彼は2016年「ミュージカル『テニスの王子様』3rdシーズン」不二周助役で本格デビュー。その後、「ライブ・スペクタクル『NARUTO‐ナルト‐』~暁の調べ~」サイ役、「ミュージカル『刀剣乱舞』~幕末天狼伝~」沖田総司役、映画「刀剣乱舞-継承-」骨喰藤四郎役と2.5次元作品を中心に活躍している。
はかなげなビジュアルながら、舞台に立つと一変。熱い演技でファンを魅了する定本がこの夏、出演するのは自身初となる恋愛モノ。演劇ユニット、100点un・チョイス!第14回公演「#これで恋ができるなら」でどのような役柄に扮し、稽古場での手ごたえをどんなふうに感じているのか、そして、この夏の予定などを尋ねた。
恋をしたら100万円がもらえる今回の物語。芸能活動をしていなかったら、参加していたかも(笑)
――舞台「#これで恋ができるなら」出演が決まったときの心境から聞かせてください。
そのときはまだタイトルと、大まかなストーリーしかお聞きしてなかったんですけど、恋愛モノに出演することが初めてなので、新たな挑戦が待っていることにワクワクしました。
――演じる役柄について教えてください。
説明が難しいんですよね…。「恋をしたら100万円がもらえる」という企画のもと、複数の男女がとあるペンションへ集まってくるのですが、僕はその中の一人ということしか言えなくて。それ以外はすべて謎に包まれています。物語が進むにつれて、僕がなぜそこに参加しているのか、その理由や素性などが明らかになっていきます。
――定本さんならこのような企画に参加したいと思いますか?
100万円かぁ。もし、芸能活動をしていなかったら参加しているかもしれないです(笑)。
――100万円が目の前にあったら何に使いますか?
少し前に運転免許を取得したばかりなので、車を購入する頭金にします(笑)。
――脚本を読んで、どのようなことを感じましたか?
甘酸っぱかったり、微笑ましかったり、いろんな形の恋があるんだなとドキドキしました。
――ドキドキといえば初恋。差し支えのない範囲で思い出を聞かせてください。
おそらく保育園のときでした。色白の女の子がいて、顔も名前も覚えていないのに、肌の白い子だったということだけ記憶しています。今になって思えばちょっと危ないことですけど、遊具のうんていで押して泣かせちゃうなど、ちょっかいを出していました。
――好きな子の気をひきたくて、つい意地悪をしちゃう“初恋あるある”ですね。今回の稽古の手ごたえはいかがですか?
キャストそれぞれに乗り越えなければいけない課題があって、決して簡単ではないのですが、「確実にいいものにしたい、いや、絶対になる」という強い意志のもと、みんなでがむしゃらに突き進んでいる感じです。
舞台も映像も演じることへの心境に変わりはない。いまだに「用意、スタート」の声には緊張します
――演劇ユニット、100点un・チョイス!は「すべてにおいて100点満点をゴールとせず、最後まで妥協しない作品づくり」を信条にしているそうですが、今回参加してみて、感じたのはどのような空気ですか?
僕らキャストができないこと、うまくいかないことに対して、演出家さんも劇団の皆さんも一緒に歩んでくれているというか、できるまでつき合ってくださる、「誰も見捨てない」というやさしさをすごく感じています。
――定本さんはテレビ演劇『サクセス荘』(テレビ東京系)で映画監督を目指す役柄を演じていますが、制作する側への興味はありますか?
学生時代に台本を書いたことがあって、最近も「今、自分が作品をつくるならどんなものになるのだろう?」とやんわりと妄想したことはありました。興味があるかないかでいったら、あるほうですね。
――演出するほうへの興味はいかでしょう?
多分、遠慮しちゃってキャストに指示を出すことができないので、演出家には向いてないと思います。演者側のほうがいいですね。
――舞台、映像作品と双方で活動する定本さんですが、演技への向き合い方において違いはありますか?
目の前にお客様がいらっしゃるかどうか、撮り直しがきくかきかないかという違いはありますが、気持ちの面に関して変わりはないです。でも、緊張するのは映像のほうですね。映像が「用意、スタート!」で始まることに対し、舞台は「5分前でーす」のスタッフさんの声の後に、「ピヨピヨ」って小鳥のさえずりなどが聞こえてきて開演する。監督の「用意、スタート!」の声にはいまだに緊張しちゃいます。
――それぞれの魅力はどんな部分ですか?
舞台はやはり生ものなので、その時々でお芝居が変わりますし、それによって作品がふくらみ、違う見方ができることが楽しいです。映像はその世界に入り込めるというか、没頭できますね。何より、お日様の下でお芝居できることが気持ちいいです。太陽のまぶしさ、夕陽、夜だったら月明かり…季節を感じられることが楽しいです。舞台だと稽古は建物の中、本番も建物の中で真っ暗な中、照明を当てて演じるので。
自分では明るい性格だと思っていたんですけど、周りからは「何を考えているのかわからない」って(笑)
――ところで定本さんってどんな性格ですか?
自分のことを暗いとか、静かな人間だと思ったことはなく、結構明るいほうの人だと思っていたんですけど、最近「クールだよね」と言われることが多いです。
――まわりからは何と言われますか?
「何を考えているのかわからない。怖い。大丈夫?」と思われているみたいです(笑)。そんなこと、全然ないんですけど。自分で考える以上に、思いつめた表情をしていたようです(苦笑)。
――お芝居以外で大声を出すことはありますか?
ありますよ。お風呂で歌っているとき、友だちと遊んでいるときには大きな声が出ます。昨日、YouTubeを見ていたらたまたま花火大会の動画がヒットして、2019年の長野の花火大会だったかな。あまりにも画質がキレイだったので、「オーッ!すごーい!」って思わず、声が出ちゃいました。
――最もテンションが上がるのは何をしている時間ですか?
友だちとワイワイしているときです。
――その“ワイワイ”の内容について具体的に教えてください。
コロナ前は居酒屋で語り合うことが多かったです。他にはオンラインでゲームをしたり、ドライブへ行ったりして、遊んでいました。
――休みの日はどんなふうに過ごしていますか?
ありがたいことに最近お休みがほとんどないので、空いている時間は睡眠にあてています。それ以外なら、YouTubeを見ることが多いです。
――何を見ているのですか?
キャンプ動画や、今、人気があると言われているYouTuberさんの動画を「どれどれ?」と見ています(笑)。
――お料理はしますか?
最近は体をしぼらなければいけなかったので、鶏肉を焼いたり、お魚を焼いたり、サラダを作るなどごく簡単で質素な料理しかしていません。
――最近つくったものでおいしかったものは何ですか?
蕎麦です……って、茹でただけですけど(笑)。蕎麦つゆのアレンジレシピをネットで調べて、みりんやゴマ油を入れて、いつもとはひと味違うつゆを作りました。
マイブームは芝居をすること。稽古はキツい瞬間もあるけれど、役柄について考えているときが楽しい
――現在の癒やしは何ですか?
最近、癒やされていないですし、癒やされたいとも思っていないのかもしれません。しいて挙げるなら、アイスクリームを食べている時間がすごくリラックスできます。
――おすすめのアイスクリームは?
期間限定で販売されていたハーゲンダッツの、中にパリパリしたチョコレートが入っているものがすごくおいしかったので、あれはおススメです。
――定本さんにとって眼福な存在は何ですか?
道行く車を「カッコいいな」と思いながら眺めています。「車幅はどれぐらいなんだろう?」とか「僕でも運転できるのかな」と、つい見ちゃいますね。今は、車の値段を調べているときがもっとも楽しく、幸せな時間です。
――コロナが収束したらやりたいことは何ですか?
昨日、YouTubeで花火を見たからなのかもしれないですけど、お祭りに行きたいです。上京してからほとんど行けてないんですけど、こんなご時世なので改めてお祭りって大事だな、行きたいなと感じるようになりました。
――最近、ハマっていることは?
今は、お芝居をもっともっと頑張りたいので、台本を読むこと、稽古をすることがマイブームです。稽古はキツイいこともあるけれど、それでもお芝居をしているとき、役柄のことを考えることが楽しいです。
――お気に入りの写真について聞かせてください。
これはインスタのストーリーズにもアップしたんですけど、kitson meさんとのコラボTシャツ撮影をしたときのオフショットです。マネージャーさんが撮ってくれたもので、僕の顔はめっちゃ白飛びしているけれど、「明るい未来が待ってるぜ」っていう感じがして、すごくいい写真だなと思いました(笑)。
――今日はそのkitson meとコラボしたTシャツを着ての登場ですが、特にこだわったのはどんな部分ですか?
明るい赤や青、黄色、緑などいろんな色を塗った上から、黒を重ねたところです。意図としては、真っ暗な中にもたくさんの色を見せたいなと思って。今はまだ真っ暗かもしれないけど、その奥には明るくて楽しいことが待っているというメッセージを表現したくて、こういうデザインにしました。
――最後に、今回の主演舞台で特に見てほしいところはどんな部分ですか?
特に前半には注目してほしいですね。あとになって、「なるほどな」と納得することが多くあると思うので。でも……、どこも見逃せないかな。前半があるから後半が楽しくなるし、後半があるから前半の面白さに気づくことができる。そんな作品だと感じていますので、1人でも多くの方に観ていただきたいです。
演劇ユニット100点un・チョイス!第14回公演
「#これで恋ができるなら」
7月28日(水)~8月1日(日)東京・CBGK シブゲキ‼
撮影:河井彩美