長きに渡り海外コメディ・シリーズで主演を務めてきた黒柳徹子の主演舞台「ハロルドとモード」の上演が決定。ジャニーズWESTの藤井流星が相手役を務めることが明らかになった。

1971年にアメリカで公開された映画「ハロルドとモード」は、ブラックユーモアを随所にちりばめながら、年齢差のあるちょっと変わった2人のラブストーリーと生きることの楽しさをコメディタッチに描き、世界中で熱狂的な支持を得た作品。ジャン=ルイ・バローの演出、妻のマドレーヌ・ルノーがモードを演じ舞台化された後、1977年には同じくバローの劇団の来日公演が上演された。

その後も、ストレートプレイからドラマリーディング、ミュージカルと、キャストや上演形態を変え幾度となく上演され続け、映画の公開から約半世紀経った現在に至っても多くのファンを魅了している。

この「ハロルドとモード」が、2020年9月に、これまで数多くの舞台作品の脚本・翻訳・演出を手掛けてきたG2によって新たに脚本が書き下ろされ、朗読劇として上演。簡素なセットで役者が台本を読み上げるというものではなく、舞台セット、衣裳、照明、ピアノの生演奏など意匠を凝らし、朗読劇という枠組みを超えた作品創りで話題となり、好評を博した。

今作で、79歳のチャーミングな女性モードを演じるのは、黒柳。「ハロルドとモード」は、かつて観劇して以来、出演を熱望していた作品で、昨年の公演で長年の夢を実現させ、今後も黒柳自身のライフワークとして定期的に上演される予定だという。

第二弾となる今公演では、黒柳演じるモードに恋する19歳のやんちゃな少年ハロルドを藤井が演じる。今回が黒柳との初共演となる。

さらに、森川葵、花組芝居の小林大介、石丸謙二郎、高島礼子と若手からベテランまで豪華な顔ぶれで、型破りな2人の生き様と恋模様が描かれる。

<黒柳徹子 コメント>

昨年の朗読劇は、私にとって初めてと言っていい経験でしたけど、皆さまの想像力をいっぱいにさせる、素晴らしいものだと知りました。装置がなくとも、動きがなくても、皆さまの想像力が、それをはるかに上回る、とわかったのです。

好評につき、今年もやらせていただくことにしました。おもしろいお婆さんモードと、青年ハロルドとのラブストーリーです。ハロルドは、お金持ちの息子ではありますが、孤独で、「人生、死んだ方がまし」と考えているような手のかかる青年です。でも、変わってるモードに対しては、心を許していきます。

昨年は、ハロルド役を生田斗真さんにやっていただきましたが、今回は、ジャニーズWESTの藤井流星さんにお願いしました。

私が、「ハロルドとモード」の舞台を最初に見たのは、1977年。モードを演じたのは、フランスの名優、ジャン=ルイ・バローの奥さんのマドレーヌ・ルノーでした。その後、文学座の先輩でもあった長岡輝子さんの舞台も見ましたが、笑いと涙が交錯して、とっても印象的でした。芝居が終わっても、私はずっと、泣いてたような気がします。

その頃から、私は、モードの役を演じてみたいと思っていました。喜劇でも、最後には、泣くこともあるのです。 ぜひ、ご覧ください。お待ちしています。

<藤井流星(ジャニーズWEST) コメント>

今回の出演が決まり、とてもうれしかったですし、朗読劇と聞き、驚きと新しい経験が出来ることにワクワクしました。前回は事務所の先輩でもある生田斗真くんがやられていた役なので、同じ役を演じる喜びと同時に、プレッシャーもあります。

そして、黒柳さんとご一緒できることはすごく驚きました。小さい頃からテレビで拝見していた雲の上の存在というイメージで、まだ共演をする実感が湧いていないのですが、貴重な機会をいただけたことに感謝していますし、いろいろと学ばせていただきたいです。

この作品は、最初は変わり者の少年とファンキーな老婦人に見えますが、その裏にはさまざまな事情もあり、話が進むにつれ見えてくる人間らしさや、モードが発する一言一言がぶっ飛んで聞こえるのですが、実際はすごく考えさせられるもので、そこが魅力だと思います。

舞台は、映像と違いリアルタイムでお客さんの反応が返ってくるので、緊張感もありますが逆にそれが楽しくもありますし、毎公演、勉強になります。

朗読劇は初挑戦ですが、素敵なキャストの皆さんとご一緒出来ることが光栄ですし、すごく楽しみです。 見に来ていただける方に「ハロルドとモード」を楽しんでもらえるように頑張ります!

最新情報は、舞台「ハロルドとモード」公式サイトまで。