藤ヶ谷太輔が主演するミュージカル「ドン・ジュアン」の再演が決定した。
ミュージカル「ドン・ジュアン」は、モリエールの戯曲であり、モーツァルト作のオペラ「ドン・ジョヴァンニ」などでヨーロッパを中心に広く知られる「ドン・ジュアン伝説」を、フェリックス・グレイの作曲による情熱溢れる名曲でミュージカル化した作品。
2004年にカナダで初演され、その後パリや韓国でも上演。フレンチミュージカルとして大好評を博し、2016年に宝塚歌劇で日本初上演された際も大きな話題に。2019年には、藤ヶ谷の初ミュージカル出演作として上演され、タイトルロールである稀代のプレイボーイを大胆に、かつ繊細に表現し好評のうちに幕を下ろした。
藤ヶ谷太輔が真彩希帆を相手に、愛におぼれていく様をみせる
物語の舞台はスペイン、アンダルシア。毎夜、欲望の赴くままに女と酒を求め続けて放蕩の限りを尽くす色男、ドン・ジュアン。そんな稀代の色男がいつしか、「真実の愛」によって変貌していく…。
今作では、貴族の生まれでありながら、快楽を求め続けて悪徳の限りを尽くしていた主人公、ドン・ジュアンが、真実の愛によっていかに変貌していったのか、その変わりゆくさまを軸に描く。
前回、官能的な世界観を見事に体現してみせた藤ヶ谷。この度の再演では、作品の中で人物の変化を、愛に溺れてゆく様をみせていくという、新たな挑戦となりそうだ。
ヒロインのマリアは、元宝塚歌劇団トップ娘役で、2021年4月に歌劇団を退団後、本作が初の舞台出演となる真彩希帆が務める。凛とした佇まいと抜きん出た歌唱力で華と実力を兼ね備えた真彩。フラメンコをベースにした情熱の楽曲を流麗に歌い上げてくれるはずだ。2人を中心に描かれる情熱の物語に期待が高まる。
<藤ヶ谷太輔 コメント>
2年ぶりの再演が決まって、ものすごく嬉しかったです。前回は、演出の生田(大和)さんからいただいた「無謀かもしれないけれど、僕と冒険に出てみませんか」という言葉に惹かれて、お答えしたところから始まりました。
僕はこの「ドン・ジュアン」が初めてのミュージカルだったので、最初は楽譜もほとんど読めず、歌稽古では楽譜の読み方から始まりましたし、フラメンコもフェンシングも初めての経験でした。
今思うとよくキャスティングしてくださったな、と思うのですが(笑)。ミュージカルで、自分の心がこんなにも動くとは思ってもみませんでした。自然に涙が出てきたり、怒ったり…。二十数曲、ライブよりも多いような曲数に苦戦もしましたが、その苦しみがドン・ジュアンの苦しみにも通じるところがあったのかも、とも思います。
僕はこの「ドン・ジュアン」で、生田さんはじめ、スタッフの皆さんやカンパニーの皆さんからミュージカルの楽しさや難しさというものを教えていただきました。今またこの作品に再会して、また新たな冒険に出られるのかと思うとワクワクします。
カンパニーみんなで愛をもって良い作品を創って届けたいと思っています。ぜひ楽しみにしていてください。
<真彩希帆 コメント>
「ドン・ジュアン」は、観客として拝見していて、まさか演者として関わらせていただけるとは思ってもいなかったので、お話をいただいてびっくりしましたが、とてもうれしく光栄です。
マリアは彫刻家という仕事に対して誇りを持ち、猪突猛進なところがあると感じますが、私も芸事に対してそういう部分があるので、お稽古で私とマリアの繋がるところを見つけていくのも楽しみです。マリアとして息づくことができればいいなと思っています。
宝塚を卒業して初めての舞台になりますが、新たな世界に出ても、皆さんと話し合ってひとつの作品を創っていく、というワクワク感が一番の楽しみだということは、これまでと変わりません。
藤ヶ谷さんとは初めてご一緒させていただきますが、直接お会いして物事に真摯に向き合われる方だと感じました。役としてどんなお話ができるか、そして男性とのデュエットも初めてなので、それもすごく楽しみにしています。
年齢や性別も関係なしに魂でぶつかり合えるのがミュージカルだと思っています。お客様に楽しんでいただけるよう、ひとつひとつ丁寧に、創っていきたいと思っています。
最新情報は、ミュージカル「ドン・ジュアン」公式サイトまで。