12月23日(水)、公開中の映画「新解釈・三國志」の大ヒット舞台挨拶が行われ、大泉洋が登壇した。

本作は、歴史書「三國志」を福田雄一監督流の新たな解釈で描く完全オリジナル作品。

上映後の映画館に大泉が登場すると、観客は大きな拍手で歓迎。本作のイベントが有観客で行われるのは今回が初ということで、大泉も満面の笑みで手を振る。また日本全国の映画館111劇場に中継もされていて、大泉はカメラにもしっかりと手を振り、笑顔を向けた。

しかし口を開くと「そんなにお客さんは入っていないと思うんですけど…」と早速ぼやきを。「このド平日の、師走の4時15分の回をですよ、誰が見れるんですか?」と言うと、目の前の観客には「これだけ仕事のない人が集まっていることあります?」とツッコミを入れ、笑いを誘う。

そして、笑いを誘うようなことを言っておきながら、感染対策上、声を上げて笑うことはあまりよくない、ということで「笑ってはいけない舞台挨拶」と注意。「私がたった一人で舞台に上がって、30分間すべり続けるという、恐ろしい舞台挨拶です」と予告した。

ただ、観客を前にしたイベントが本当にうれしい様子で「私、人前でしゃべるのが久々だからうれしくて。今までのイベントはリモートばかりでしょう。記者さんさえいないんだもん。冷ややかに笑う記者さんも好きなんです。あなたたちがいなくて寂しかったです」と集まった記者にまで話しかける。

観客には「ごめんね、仕事がないなんて言ってね」と、冒頭の発言を詫びると「大変な思いをして、休みを取ってきているんでしょう」と、ねぎらいの言葉をかけ、さらに「全国の劇場の皆さんもありがとう」と感謝を述べた。

そんな大泉は自らを「職業、舞台挨拶」と宣言すると、「舞台挨拶をするために映画を撮るんですから」とまで言い、この日を楽しみにしていたことをアピール。「今日は、本業です。今まではお客さんを入れられなくて、なかなか本業の方ができませんでしたけど。これからは(自分が)出ていない舞台挨拶もやろうと思うんです」と気合を見せた。

その言葉通り、観客が笑いを堪えるのに苦労するトークを次々と繰り出す大泉。娘にせがまれて、公開2日目に映画館に足を運んで本作を鑑賞した際には、隣に座っていたカップルに上映後、悪口を言われたらどうしようと怯えていたら、女性の方が「いや~、面白かった。マジかっこよかったよね」と、男性に感想を言っていたのを聞き、上機嫌に。

しかし、その後もよく話を聞いていると「マジかっこよかったよね、孫権」と言っていたことが判明。大泉は「やっぱりな、と思いました」とそのときのことを振り返ると、「俺の名前は一回も出なかったね。ずっと(孫権役の)岡田(健史)くんの話をしていた」と愚痴モード全開。「岡田健史くん、そんなに出てませんからね。身内でこんなこと言いたくないけど。ちょっと岡田くんのこと嫌いになりました」と、嫉妬心を露わにし、観客を笑わせていた。

さらに大泉は大ヒット中の映画「劇場版『鬼滅の刃』」に対しても嫉妬心をむき出しに。本作がすでに観客動員数130万人を超え、興行収入も18億円に迫るヒットとなっているにも関わらず「『鬼滅』のせいで目立たない」と言うと、「同じ東宝ですよ」と、矛先を配給会社へ向ける。「劇場版『鬼滅の刃』」の会場で、新たなグッズを配っていることに触れ「なにしてるのよ、いいんだって、もう炭治郎は」と抗議。「せめて『新解釈・三國志』でも配りなさいよ、『鬼滅の刃』のグッズを」と言い、「鬼滅の刃」の観客を「新解釈・三國志」を呼び込むように提案していた。

そんな中、本作の主題歌「革命」を歌う福山雅治からのメッセージ動画も公開。大スクリーンに映し出された福山を舞台袖から見上げていた大泉は「あれだけの大きさの福山さんを見ていると、すごい自分がちっぽけに思えますね」とひがみつつ、福山が本作を褒めてくれたことを、モノマネをしながら再現。ただ「すごいかっこよかったよ、(「革命」が使われている)エンドロールが」と言っていたと暴露した。

最後、締めの挨拶を求められた大泉は「もう終わりなんですか」と名残惜しさをにじませる。「皆さんにお会いしたかった、人前に出てしゃべりたかったんですね。今日、それがやっと叶って、気持ちよく寝れると思います。早く皆さんと会って、開口一番に『暇ですね』って言いたかったんです。それが言えて、今日は本当に良かった」と、冗談交じりながら、本当に観客の前に立ちたかったという思いを示すと、観客から大きな拍手が送られた。

「これからお正月にかけまして、今年は帰省も難しいですから、『新解釈・三國志』を映画館で観ていただきまして、大いに笑うというのはなかなかあれだと思うので、大いにくすくす笑っていただいて楽しんでいただければと思います。そして、観終わったあとはですね、『ああ、かっこよかったな、劉備』って…」と言うと、ここからは自身が演じた劉備をかっこいいと言ってほしいという、お願いタイムに突入。

「嘘でも言ってもらいたい」「他のキャストをかっこいいと言ってもいいけど、大泉洋をかっこいいと言ってほしい」「最悪、嘘だけど、って言ってもいい」「大泉洋ってあんまり好きじゃなかったけど、映画観たらかっこよかったとつぶやいてほしい」「僕を助けると思って」などと言いつつ、最終的には「『新解釈・三國志』を観ていただいて、みんな素晴らしかったと、書いてください」とお願いしていた。

最新情報は映画「新解釈・三國志」公式サイトまで。