公開中の映画「AWAKE」の新春お正月舞台挨拶が1月2日(土)に都内で行われ、主演の吉沢亮と山田篤宏監督が出席した。

本作は、2015年に実際に行われ、当時、ネットユーザーや将棋ファンの間で物議を醸した棋士VSコンピュータの対局に着想を得て、山田監督が書き下ろした完全オリジナルストーリー。

天才に敗れ棋士になる夢をあきらめた主人公・英一(吉沢)が冴えない大学生活を送っていたある日、ふとしたことで出会ったAI将棋のプログラミングに新たな夢を見出し、かつてのライバルと再戦を果たす。

2人は映画の内容にちなんで、棋士の勝負服である和装で艶やかに登壇。大晦日に行われた『第71回NHK紅白歌合戦』でゲスト審査員を務めた吉沢は、その感想を聞かれると「大変でした!ただ座っているだけでも疲れるんだとビビりました」と大役に緊張したよう。例年とは違いリモート形式での参加となったが「リモートなので気を抜くと紅白に出ていることを忘れる。家で紅白を観ている感覚になってしまう」と明かし、笑いを誘った。

“「AWAKE」はこれからの長い人生においてどのような意味合いを持つ作品になりそうか”という事前に募集していた観客からの質問に、吉沢は「これまでの出演作品の中でも特に好きな作品です。普段はあまり自分の出ている作品を観返すことはないけれど、これは観返しそう。何度も観たくなる作品」と返答し、山田監督は「自分にとって商業デビュー作。それに尽きますね」と記念すべき第一作と胸を張った。

AI将棋にすべてを賭ける英一を演じるために、寝る前にカップラーメンを食べるなど体重増量の役作りを行ったという吉沢。「撮影中は太ろうとして米や炭水化物ばかりを食べていました。とにかくパンパンにむくんでやろうと思った」と回想。現在は以前同様の細身に戻ったようにも見えるのだが「今日もちょっと…。昨日は昼間からアニメを観てお酒を飲んでいました。解放されたので…」と寝正月を報告していた。

英一の少年期を演じた子役の梅谷祐成(うめやひろなり)について吉沢は「将棋も上手いし、喋り方も言葉遣いもしっかりしている。そして芝居も素晴らしい。天才だと思った!」と太鼓判を。「僕にも雰囲気が似ているし、今まで僕の少年期を演じた子役の中でもかなり雰囲気の近い子でした」と絶賛した。

SNSなどでは、英一の“冴えない衣装”についての感想が多かったという。衣装選びのこだわりについて吉沢は「凄く楽しかったですね。監督含めみんなで話し合いながら選びました。その点では山田監督のこだわりも強かったから」と水を向けると、山田監督は「それは吉沢さんが着こなすから…」と冴えない衣装も吉沢のセンスでよく見えてしまったと苦笑い。

しかし当の吉沢は、ファッションセンスにコンプレックスがあるそうで「私服のセンスについては『冴えない』といまだに言われる。週刊誌にラーメンを食べている姿を撮られた際も不評でした。僕としてはダボッとした服が好きでオシャレと思って着ているのに、若い女性にはダボッとした服はあまりウケない」と新春からションボリ。客席のファンに向けて「あれはオシャレなんです!皆さんのセンスが僕に追いついていないんです!」と訴えていた。

最後に山田監督は「2021年も上映が続きますので、周りの方々に勧めていただき、より多くの方々に観てもらいたい」とアピール。

吉沢は「日本の美しい文化を新年の始まりに観て感じるのはとてもいいタイミング。感染予防に気をつけていただいた上で是非作品を観ていただき、広げてほしいです」とさらなる大ヒットに期待を込めていた。

12月25日(金)より全国公開中
©2019『AWAKE』フィルムパートナーズ

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