1月23日(土)23時40分より、池脇千鶴主演、フジテレビ系オトナの土ドラ『その女、ジルバ』第3話が放送される。
本作は、人生を諦めかけていた40歳の笛吹新(池脇)が、超高齢熟女BAR「OLD JACK&ROSE」の扉を開き、どんな時代も明るくポジティブに生きてきた熟女ホステスたちに感化され、前向きに生き始める姿を描く物語。
試練を乗り越えながら、熟女ホステスらに感化されて前向きに人生を歩み始める新。BARの先輩ホステスには、エリー役の中田喜子、ナマコ役の久本雅美、ひなぎく役の草村礼子と、個性豊かな“熟女ホステス三人娘”が脇を固める。
現場でもとても仲の良いの3人に、それぞれの役の印象やドラマの見どころ、長きにわたり活躍を続ける秘訣などを聞いた。
<中田喜子&久本雅美&草村礼子 インタビュー>
――改めてご自身の役柄についての印象を教えてください。
中田:今回演じるエリーのようなコメディ要素のある役は初めてで、原作を読ませていただいてからいろいろと考えながら撮影に臨んでいます。とても楽しく演じています。
久本:エリーさん、すごく可愛いです。
中田:エリーは、乙女チックな部分とおばさんの部分を持っているので、その両方をバランスよく出していけたらと思っています。
久本:私の演じるナマコは、とてもしっかりしている人。でも、親がいなくてジルバさんに育てられていた背景があり、そうした強さも演じていきたいですね。
草村:ナマコさんはとてもパンチがあって、エリーさんはとても可愛らしくて、私が演じるひなぎくは、いつも真ん中でウロウロしているだけなんですよ。
久本:そんなことないです!草村さんの声のトーンはやさしいので、癒されます。本当に素晴らしいと思います。
草村:こうして、“よいしょ”してもらうじゃない?みなさん、とてもやさしいのよ(笑)。
――BAR「OLD JACK&ROSE」の名物・ラインダンスのシーンもドラマの見どころのひとつです。
草村:ラインダンスが初めてで、私が足を引っ張ってしまって…。
中田:台本には“プロのように踊っている”と書かれていて、本当に焦りました(苦笑)。
久本:私もみなさんと同じで四苦八苦していました。クランクインの前に少しお稽古をさせていただいて、携帯に振り付けの動画を入れてそれを確かめながら家でも練習して…。
中田:そうよね。
草村:私も動画を見ている時は「うん、うん」って、自分もすぐできるような気がするのですが(笑)。
久本:照明や撮り方を工夫していただいて、綺麗に撮っていただいています。監督さんが「エンターテインメント性を出したい」とおっしゃっていたのですが、上手いことごまかせていると思っています(笑)。
草村:見てくださったお客さまが喜んでくださるような感じはします。自分のことは置いといて、よ(笑)。
久本:最後は、顔でごまかします!
――ダンスのご経験はありましたか?
中田:私、日舞は踊れますが、洋舞は経験がないんです。
草村:でも音楽に合わせて“キメ”ができるっていうのは、やはり日舞をやっていらっしゃるからよね。
久本:中田さんの日舞、ぜひ見てみたいですね!
中田:慣れないこともあってか、実は最初のダンスシーンで親指の爪が折れてしまって。今、接着剤で応急処置をしているんです。
久本:えっ!初めて知りました。
中田:少し血豆になっていて。靴が合わなかったのかな?
久本:本当にお強い、現場で何も言われてなかったから…。
――長きにわたり芸能界で活躍してきたみなさんの“人生を楽しむコツ”を教えていただけますか?
中田:「私なんか」と自分を卑下するような言葉はNGと思って生きています。「誰かが見てくれている、ひとりでもいいから見ていてくれている」と思いながら、女優を続けている気がします。あとは、自分の年齢を数えないこと。それが歳を取らない秘訣だと友人が教えてくれました。
草村:私は自分の年齢を、名前言うように伝えます。「歳の話はやめよう」という意味で。
久本:なるほど。
草村:あとは“相手の人の命を削るようなことは言わない”ということでしょうか。例えば「元気そうですね」って言われたら「おかげさまで」と言うのですが「お疲れですか?」と言われると、ちょっと嫌なんです。なるべく元気にしていたいですし、まわりの方に「草村さん、いつも元気ね」と言っていただけることがエールになっています。
久本:私は「62歳ですけど、何か問題でも?」という感じで、自分の年齢はギャグにしています。心がけているのは「ああ言えばよかった、こうすればよかった」ではなく「ああ言えて良かった、こうやって良かった」と思える生き方に近づくこと。我を張るのではなく、いい意味で強くならないと。クヨクヨしない、グタグタ言わないようにしています。
草村:久本さんは、普段からお仕事でもリーダーシップをとられているから、みながついていきやすいように軽やかに“クヨクヨ”を排除するのは毎日の習慣なんでしょうね。だからなのか、久本さんが現場にいらっしゃったときに「来た!」って思うの。風が吹くような感じがありますね。
久本:「来た!」って、人を妖怪みたいに(笑)。
草村:言い方が悪かったかしら(笑)?
久本:いやいや、うれしいです!人と比べても仕方ないですし、自分と向き合って磨いていくしかないですよね。
――最後に、視聴者のみなさんにメッセージをお願いします。
中田:今は特に平常心を保つことがとても難しい時期ですが、深夜のこの時間だけはこのドラマを見て大いに笑って、共感していただけたらと思っています。
久本:おっしゃる通りです。この時期に、私たちがお手伝いできることがあればと思っています。私はナマコがアララに言った「女は40(しじゅう)からよ」というセリフが大好きなんです。でも40だけじゃなくて「50歳も60歳も70歳も85歳もこれからよ!」と思うんです。みなさんの気合いが入るようなドラマなので、明日に向かって少しでも前向きになっていただければと思います。
草村:コロナ禍で対面は難しいですが「おはよう」とか「こんにちは」と言葉を掛け合うことって大事ですよね。このバーでは、私たち3人はおしゃべりな役で、アララの職場でもみんなで声を掛け合ったりお話したりすることで、人との距離が縮まっていくんです。“言葉を掛け合う大切さ”がお伝えできるドラマだと思っています。
<第3話あらすじ>
新(池脇千鶴)は、“ホスト通いしている”と勘違いしているスミレ(江口のりこ)とみか(真飛聖)に、熟女バー「OLD JACK&ROSE」でホステスのバイトをしていることを打ち明ける。店をのぞきに来たスミレとみかは、昼間とは別人のような新の姿に衝撃を受ける。
そんな中、いつも明るいエリー(中田喜子)の様子がおかしい。聞けば二十代の若かりし頃、結婚しようとまで思いつめた男と再会したのだという。その男、実は結婚詐欺師だったらしいのだが…。