9月に入り、少しずつ秋の気配が感じられるようになり、アートな気分も高まってきませんか?

日本のアートや文化の魅力を海外に向けて英語で発信しているTokyo Art Vibes∞では、ホテル雅叙園東京で開催中の『和のあかり×百段階段2024~妖美なおとぎばなし~』に行ってきました。

ナビゲーターは、パリ五輪の取材から戻った佐久間みなみアナウンサーが務めます。

文化財のなかで色鮮やかに揺れる妖美なアート

展示会場は、1935(昭和10)年に建てられたホテル雅叙園東京に現存する唯一の木造建築、東京都指定有形文化財「百段階段」です。季節ごとに企画される展覧会では、この長い階段の途中にある7つの部屋を巡りながらさまざまな作品に出会っていきます。

今回は、「和のあかり」「妖美なおとぎはなし」がテーマの展示ということで、どんな世界が繰り広げられるのでしょうか。

この日、佐久間アナは涼やかな浴衣姿で登場。これはホテル雅叙園東京が展開する「浴衣プラン」を利用したもので、約250種類もの中からクリーム色の浴衣と薄紫の帯などを選びました。

まずは、みなさんもよくご存じの《竹取物語》というタイトルのついた一番下の部屋からスタートです。佐久間アナはここに一足踏み入れた途端に「うわー、きれい!!竹がこんな照明になるなんて!物語の中に入り込んだようです!」と感嘆の声を上げました。

光輝く竹灯籠は宮崎で活動する「駄bamboo」の作品で、環境保全の観点から、地元で放置されている竹林を再利用し、作品を作り上げるまでに、伐採から1年半から2年近くの歳月がかかるそうです。

竹灯籠を作った「駄bamboo」の平木さん

込められているのは「ストレスを癒やしてもらえるといいな」というメッセージ。その気持ちが伝わる竹のあかりでした。

続いて、「ここもすごいですね!天井からは紙の鯉が吊り下がっていて、奥には龍がいます!そして生のお花の香りもします」と佐久間アナが驚いたのが、アートが折り重なるようにコラボレーションしている《鯉の滝登り》というテーマの部屋。

川の上流にある竜門を登りきった魚だけが龍になれるが、登りきったのは鯉だけだった、という伝説がモチーフとなっています。切り絵、ペーパークラフト、水墨画という全く異なるアートが、”滝を登りきると龍になる”という一つの世界感を作り上げています。

微細な切り絵加工でデザインされたパーツが組み合わさった紙にしきごい(錦鯉)が文化財空間を泳ぎます

大小、色とりどりの紙にしきごい(錦鯉)が文化財である花模様の天井画をバックに泳ぐ様は、実にゴージャスです。