<見取り図 コメント>
――5年連続ノミネートで悲願の奨励賞受賞となりました。
盛山:ノミネートは、新人賞2回と、奨励賞5回。去年奨励賞を獲れなかったときは、終わってから若手のときくらい審査員さんの楽屋を探し回ってました(笑)。今まで大阪で漫才をさせてもらってきて、賞レースを獲れてなかったことがすごくコンプレックスだったので。喜びもひとしおですね。
リリー:初めて賞を獲ったので、漫才師として認められた感がやっぱりうれしいです。ようやく認められたなって、初めての感覚です。
――賞金150万円の使い道は?
盛山:先日、僭越(せんえつ)ながらメルセデス・ベンツを買いまして。野原ひろしくらいローンを組んだので、それにあてたいと思います。
リリー:逆に75万円ギリギリで買える車を買おうかな。
盛山:ルパンみたいな壊れる車やん!
――“三度目の正直”ならぬ“五度目の真実”と言っていましたが、この1年間はどのように過ごしてきましたか?
盛山:漫才のステージ数はもちろん変わらず劇場に立たせてもらってたんですけど、自分たちでいろいろ分析はするようにしていたんです。これだったら獲れるんじゃないかって。ただ、それがことごとく外れてまして(笑)。去年の単独ツアーとかでも試して、舞台を広く使うネタ作りは意識しました。「上方漫才大賞」は広い会場が多いので、2階席とか3階席にも見えるようなネタがよくて、こじんまりとした漫才があんまり良くないんじゃないかって。あとは、本当に老若男女まんべんなくお客さんがいるので、そこも意識しましたね。
――なかなか賞レースを獲れないなかでどのような思いを抱いてましたか?
盛山:今まで同期や後輩が獲ってきたときは、めちゃくちゃテンション落ちて、噛む下唇がないくらい噛みつぶしました。市役所とかで職業を書くことがあると思うんですけど、自分の中で漫才師って名乗っていいのかめっちゃ悩んでいた時期もありました。なので、やっと獲れたなと。もちろん大賞を目指してるんですけど、奨励賞でずっとつまずいていたので。何度も人が優勝する背中を見てきて。人が喜んでる姿を後ろから見るのはもう飽きました。
リリー:同期が獲ったときは、泣いてたときもあるので。去年も同期の吉田たちに負けてめっちゃ悔しかったですし。同期には一番ライバル意識があるので、今回で少しは見返せたかなとは思います。負け癖じゃなくて、勝ち癖をつけたいです。
――大賞を目指すにあたって今後の目標を教えてください。
盛山:もちろん劇場には立ち続けたいんですけど、去年は全国ツアーもやらせていただいたので、いろいろなところで漫才をやりたいですね。結成15年までは『M-1グランプリ』に出られる権利があったんですけど、これからはNGKやルミネでいろんな方に笑っていただけるような漫才をしていきたいです。
リリー:もう僕らも若くないので、逆にもっとおっさんになって作る漫才も楽しみです。
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