ズラリと並んだ大量のブランド品。実はすべてコピー商品。
多くは海外から違法に輸入されたもので、去年の上半期に東京税関が押収したコピー商品の数は約21万6000点。これは過去最多の数です。
そんな中、登場したのが、人工知能・AIを使った真贋鑑定。
一体、どれほど正確なのか?“AI鑑定”の実力をウォッチングしました。
買取サービス「AI鑑定」でわずかな違いも見つけ出す
全国で137店舗を展開するブランド品買取の大手「KOMEHYO」。
こちらの買い取りカウンターにカメラを設置し、ウォッチング開始!
横山ルリカ情報キャスター:
あっ、女性の方がやってきましたね。
30代の女性が持ってきたのは…ルイ・ヴィトンのバッグ。
まずは鑑定士が目で見て、商品を鑑定していきます。
鑑定士:
ずっとお使いになられていなかったんですか。
客:
そうですね、親が使っていたので。これって本物ですか?
鑑定士:
本物、偽物という部分は気になるところだと思うんですけど。
ここでAIによる鑑定開始!
鑑定士:
お品物にマイクロスコープを使ってもよろしいですか?
マイクロスコープで商品の表面を拡大。この画像をAIに読み込ませます。
さらに内側の刻印など、数カ所の画像をAIが、正規品などの膨大なデータと照合。
すると、瞬時に結果が。
横山ルリカ情報キャスター:
基準内という結果がでたので“本物”ということですかね?
鑑定士:
お品物自体はコメ兵としてはお買取できるお品物と確認ができました。2万での買い取りになります。
客:
十分です。
より正確でスピーディー。買い取りの現場で威力を発揮するAI鑑定。
もしも、コピー商品だった場合はどんな結果が出るのか?実際にコピー商品をAIで鑑定してもらいました。
横山ルリカ情報キャスター:
基準外というのは…まさに偽物ということですか?
バッグの内側の画像を比べてみると…
横山ルリカ情報キャスター:
あ~なんとなく縫い目の濃いところが大きいかなという印象がありますね。
さらに、内側の印字は…
KOMEHYO AI開発室 林幸史シニアマネージャー:
こちら基準外なんですけどあきらかにこのLですね。曲がっておりまして。
横山ルリカ情報キャスター:
本当ですね。
AIは、わずかな違いを見つけ出すのです。
横山ルリカ情報キャスター:
マイクロスコープで見ても分からないものをAIは判断して判別できるんですね。
林幸史シニアマネージャー:
判別できます。これよりももっとはるかにレベルの高い偽物がいま出回ってますので。
横山ルリカ情報キャスター:
となるとAIの必要性というのは?
林幸史シニアマネージャー:
感じますね。
本物か偽物か、気になる物がある場合、KOMEHYOでは鑑定だけでも行ってくれるそうです。
「30%は偽物…」高額スニーカーどう見抜く?
鑑定を依頼されたスニーカーを見せてもらうと高価なものが山積みに。
横山ルリカ情報キャスター:
えっ!?110万円!?スニーカーで!?これは確かに調べてもらいたくなりますね。
こちらでは実物を郵送して鑑定してもらうコンプリート鑑定と画像を送って鑑定してもらうクイック鑑定があり、クイック鑑定は550円からとお手頃。
ブックオフなどの大手企業とも提携しているこちらの会社。実際、どれだけ偽物が見つかるのか…?
IVA代表取締役 相原嘉夫さん:
依頼される中の30%ぐらいは偽物。かなり多いと思います。
しかもどんどん精巧になってきているといいます。
相原嘉夫さん:
これどっちが本物か分かりますか?
横山ルリカ情報キャスター:
え、何が違うの?靴底の色がちょっと違うかな…ぐらい。
選んだスニーカーをAIで鑑定してもらうことに。
スニーカーのタグや、インソールなど数カ所を撮影。それをAIが、膨大なデータと照合。AIのあとには鑑定士が鑑定しますが、その精度はなんと99.9%。果たして、AIがはじき出した答えは…
横山ルリカ情報キャスター:
あ、フェイクって出ました。
相原嘉夫さん:
フェイクということになります。
横山ルリカ情報キャスター:
偽物…こんなにすぐ分かるんですね。
相原嘉夫さん:
それがAIの良さ、強みでして、スピード感をもって見ていかないと素早く結果を戻せない。
AIはどうやって偽物だと判断したのでしょうか?
相原嘉夫さん:
タグですね。印刷物なので縦のラインがちょっとそろってないとか余白がちょっと違うとか。
ただ(偽物の)レベルが上がれば上がるほどタグは完璧に作ってあってそれ以外の作りの部分で差が出てくる。
相原嘉夫さん:
インソールの裏面よく見ると実はのりの素材がちょっと違ったりするんですよ。
横山ルリカ情報キャスター:
違いますね。
相原嘉夫さん:
肉眼ではなかなか分からないことがAIだとのり素材が違うと判断する。
横山ルリカ情報キャスター:
これは人の目だと分からないですね。
相原嘉夫さん:
AIにしかできないことの強みを活かして鑑定ができている。
スニーカー以外の鑑定も行っているこちらの会社。
今後は、偽物が多く出回っているというトレーディングカードの鑑定も本格的に始める予定です。
(『めざまし8』2024年2月28日放送より)
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