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6月5日（土）、初日公演を迎える、空想科学劇「Kappa 〜芥川龍之介『河童』より〜」の開幕直前取材が行われ、織山尚大（少年忍者／ジャニーズJr.）、青木滉平（少年忍者／ジャニーズJr.）、木ノ本嶺浩、川口龍、市川しんぺー、コング桑田、演出・上演台本を担当する鈴木勝秀が登壇した。

芥川龍之介原作の「河童」は、河童という架空の生き物に託して、当時の社会を痛烈に批判・風刺した小説。河童の国では、あらゆることが人間社会とは正反対で、人間社会の「常識」は通用しない。それにより人間社会を逆照射し、「常識」「当たり前」に潜む「落とし穴」に焦点を当て、表現される。

本作で主演の河童の国に迷い込む「第二十三号」を演じる織山は、昨年上演された「ELF The Musical」でミュージカル初出演を果たし、今作が初の舞台主演となる。また、同じく少年忍者のメンバーである青木は、本作がジャニーズ公演以外では、初となる舞台出演となった。

会見の初めに、一言ずつ意気込みを求められると、織山は「とにかく良いものも悪いものも出し切る、死ぬ気でやるという勢いで…いきます！よろしくお願いします」と気合十分な様子。

青木は「『バッグ』役を演じさせていただきます、少年忍者の青木滉平です、よろしくお願いします。このような舞台に初めて出させていただくので、とても不安が大きいのですが…」と、本音をポロリ。「事務所に入所してからずっと一緒の織山と出演させていただくので、2人で力を合わせて、周りの共演者のみなさんや鈴勝（鈴木）さんだったりにアドバイスをいただいて、千秋楽まで頑張りたいと思います。応援よろしくお願いします」と初々しさを交え、挨拶した。

木ノ本は「主演の2人が、とてもいきいきとした芝居をしているので、『自分も30代になったんだな』と実感しています。楽しい夢を見ているような気分になれる、素晴らしいものが出来上がったと思っておりますので、それをお客様に届けられるように、千秋楽まで駆け抜けたいと思います」、続く川口は、大きな声で「頑張ります！」と、本当に一言のメッセージで終わり、笑わせた。

市川は「青木くんの方から、このような舞台に出るのは初めてだという言葉もあったんですけど、僕も何年も芝居をやっていますが、今作のような舞台は初めてなような気がして。でも鈴勝さんが、楽屋で『面白い』とおっしゃっていたので、楽しみにしています」と挨拶。

コングは「どうも、ジャニーズシニアのコング桑田です、自称です（笑）。台本をいただいたときにどうしたらいいか分からなくて…。でも、初座長の“織”、初舞台の“滉ちゃん”2人がいるということで、『とてもステキなものが出来上がっているな』と稽古をしていて思いました。見ているみなさんに、なにか発見があるステキな舞台で、びっくりするくらいに面白いです」と、笑いを交えアピールした。

ラストに、鈴木は「かなり完璧な準備ができて、僕も十分に自信を持ってお届けすることができる作品になったと思っています。みなさんいい表情で舞台に立っていますので、多くの方に見ていただけたらと思います」とコメントした。

記者からの質問では、固い表情をしていた織山と青木に、本番を迎える気持ちについて聞かれると、織山は「やっぱり緊張します。緊張しない方が逆に怖いので、この緊張を生かして本番に挑みたいと思います。しすぎはダメですけど…」と、冷静な返答。

青木は「僕も緊張しいの性格なので、あまり考えすぎず、リラックスして、程よく緊張して、頑張りたいと思います」と笑顔を見せた。また、自身が演じる「河童」について、「僕の中で河童は、死神というイメージなんですけど、今回の役どころではそういうイメージはまったくなく、どちらかというと天使（笑）。人には話せない悩みを抱えた河童を演じさせていただきますので、注目してみてください」と、説明した。

織山は役どころについて「人間ではあるんですけど、河童の世界と人間の世界の間に生きているんですね。その中で河童の常識に反発したり、受け入れたりするので、演じていてすごく楽しいです」と、微笑んだ。

劇中では、無音ダンスを初披露する織山は「どういう反応が返ってくるか分からないんですけど、自分的には新しい挑戦なので、本気でやって驚かせたいです」と意気込んだ。織山のダンスについて、コングは「これはすごい」と絶賛した。

無音ダンスは、稽古の途中で織山から「踊りたい」と提案があったようで、鈴木は「やりたいと言ってきた場合は、僕的には受け入れるようにしているので。実際に劇中に組み込んでみたら、バッチリはまった」という経緯を経て、採用されたという。

さらにトランペットを演奏する青木は「アドリブでの挑戦になりました。芝居の中で自分で考えて、トランペットを吹くことに挑戦しています。毎回アドリブなので、公演を重ねる中で成長させていきたいと思います」と、目標を掲げた。

最後に織山は「河童と二十三号の温かいお話になっていて、僕が1番好きなのは河童と一緒に笑い合っているシーンです。そういうシーンを見て、こういうコロナ禍の中でも、少しハッピーになってもらえれば良いなと思っています。みなさん、感染対策をした上でお越しいただけるとうれしいです、本番よろしくお願いします」と堂々と語り、締め括った。

空想科学劇「Kappa〜芥川龍之介『河童』より〜」は、6月13日（日）まで、品川プリンスホテル ステラボールにて上演中。

最新情報は、空想科学劇「Kappa〜芥川龍之介『河童』より〜」公式サイトまで。