日本人と韓国人のキャスト出演決定！史上初の日欧連続ドラマ『THE WINDOW』

全ての画像を見る

日本とヨーロッパの放送局による史上初の取り組み。その全貌が明らかになってきた。

フジテレビがグローバル展開を視野に入れた連続ドラマを製作するにあたり手を組んだのは、ヨーロッパ最大の公共放送局であるドイツZDF社の子会社ZDFエンタープライズ社。

そんな日本と欧州の放送局による史上初めての共同出資作品として連続ドラマ『THE WINDOW』の製作が行なわれていることが明らかになっているが、その歴史的な作品にアジアから2人のキャストが参加することが決定した。

＞＞＞フジテレビ×独放送局 初共同製作サッカードラマの主要キャスト決定

『THE WINDOW』はイングランドを舞台に、17歳の天才サッカー少年が巨額のマネーをめぐる陰謀や裏切り、愛情などに翻弄されるサスペンスドラマ。

全10話の作品で、イギリスを代表する脚本家ジェームス・ペイン（James Payne）氏が脚本を執筆した完全なオリジナルストーリーとなっている。

2019年秋にイギリスでクランクインし、その後ベルギーやマルタなどでもロケを敢行、2022年に全世界で放送・配信される予定だ。

今回アジア人キャストとして出演が決まったのは、日本人の女優・中優理々（なか・ゆりり）と韓国人俳優のユ・テオの2人。

中優理々は東京都出身で、現在ロンドンを拠点に女優として活躍。映画『キングスマン　ゴールデン・サークル』（2017年　英/米）、『ＪＵＫＡＩ　樹海』（2016年　米）、『ＲＯＮＩＮ』（2013年　米）などに出演しているほか、去年はNETFLIXとBBCの共同制作ドラマ『GiriHaji』に出演して大ヒットしたことから、国際的に注目されている。

中が今回演じるのは、エージェント会社のアシスタントで主人公兄弟の友人でもあるノリコ・アサリ役。作品にユーモアを加える重要な役どころで、シリアスなストーリーに良いゆるみを与えている。

脚本家のジェームス・ペインは中について、「ノリコはチャーミングさとひょうきんさ、そしていたずらっぽさが必要な役どころ。彼女のオーディションテープを見た瞬間、彼女だ！彼女にしよう！と言ったんだ。彼女が参加してくれたことをとても感謝しているし幸運なことだと思っている」と絶賛。

また、監督のエイドリアン・シャーゴールドも、「彼女は素晴らしい。彼女はチャーミングでありながら、ちょっと的外れなことをタイミングよく言うことができ、それがいつも面白い」とコメントした。

中自身は「最初にこのお話をいただいたとき、台本にも役柄にも引き込まれましたが、何よりフジテレビがヨーロッパと初めて行う共同制作作品ということで純粋に心から楽しみで、絶対に参加したいと思いました」とのこと。

さらに「今回参加できて本当に嬉しいですし、このようなプロジェクトがどんどん後に続くといいと思います。世界中の皆さんにこのドラマをお届けできることを心から楽しみにしています」と意気込みを語った。

もうひとりのアジア人キャストであるユ・テオは、ドイツ・ケルン出身。2018年にロシアの伝説的ロックバンドを描いた映画『Leto』で主演に抜擢され、カンヌ国際映画祭に正式招待されたことで一躍脚光を浴びた。

代表作にキム・ギドク監督の『殺されたミンジュ』（2014年）、『保健教師アン・ウニョン』（2020年NETFLIX）、『Money Game』（2020年NETFLIX/tvN）があり、今月、韓国の最も権威ある映画賞のひとつ、青龍映画祭で「今年の映画界で最もホットな俳優」と称された。

そんな注目俳優のユ・テオが演じるのは、サッカークラブオーナー家の若き御曹司、チョ・ジェイヨン。ヨーロッパを中心とした英サッカーリーグの世界で思うようにいかず、次第に精神に問題を抱えていく難しい役どころで、クライマックスの鍵も握っている。

ユ・テオの実の父親が、FIFA（国際サッカー連盟）のエージェントだったとのこと。

そのため、今回の作品にはより一層強い想いを持っているようで、「覚えている限り私が最初に関わったスポーツはサッカーでした。どのエピソードをとっても決して退屈させない展開となっていて、誰もが楽しめる作品になっていると思います」とコメントしている。

全世界で展開される作品で、重要な役割を担うことになったアジア人キャストの2人。

『THE WINDOW』プロデューサーで、フジテレビ・コンテンツ事業室所属の秋元優里は「おふたりの作品における存在感は、ヨーロッパと日本の共同制作を体現しており、このプロジェクトの持つユニークさを際立たせています」と語る。

また、秋元は「莫大な契約金をめぐる裏切り、家族の価値、そしてロマンス。フジテレビが、世界70カ国のスタッフ・キャストと織りなすグローバル群像劇はいよいよ完成間近です。スポーツ界における男性優位や女性蔑視を欧州の女性たちが見事にはねのけ、世界にインパクトを与える展開にも、ぜひご注目ください」と番組の見どころを紹介している。

制作は英国とドイツ両国に拠点を置くブギー・エンターテイメントが担当。2021年に完成する予定だという。

＜ストーリー＞
舞台は世界最高峰のサッカーリーグのひとつ、イングランド。物語はシーズンの閉幕と共に始まる。勝者は栄誉を与えられ敗者は格下げになるこの時期に、移籍市場“ウィンドウ”がオープン。17歳の天才サッカー選手“ジョーダン・バーデット（Jordan Burdett）”の緊迫した10週間が描かれる。

サッカーの神童でありながら謙虚なジョーダンは、いつの間にかヨーロッパ中の一流クラブが獲得したがる存在へとなっていた。そんなジョーダンのプロ契約主導権を争う大人たち、そこに複雑に絡み合う巨大犯罪の陰謀。そして数十億ユーロ規模という放映権をめぐる投資家と試合運営団体との息詰まる攻防。世界中が息をのんで見つめる巨額契約はどんな展開を見せるのか…。