NEWS・加藤シゲアキの最新長編小説「オルタネート」が、「2021年本屋大賞」ノミネート作品となることが決定した。
2012年1月に「ピングとグレー」(KADOKAWA)を発表して以来、NEWSのメンバーと作家活動を両立させ、数々の話題作を世に送り出してきた加藤。「オルタネート」は、発売から5日目にして緊急重版され、現在、累計10万部を突破している話題作だ。
さらに、第164回直木賞にノミネートされたことも記憶に新しい。
加藤自身、「本屋大賞」へのノミネートは初。また、アイドルが「本屋大賞」にノミネートされることも初めて。直木賞ノミネートに続く、歴史的な快挙となった。
「2021年本屋大賞」の大賞発表は、4月の上旬予定。加藤は、アイドル初の「本屋大賞」を受賞することができるのか。注目が集まる。
<「2021本屋大賞」ノミネート10作品>
伊吹有喜「犬がいた季節」(双葉社)
青山美智子「お探し物は図書室まで」(ポプラ社)
宇佐見りん「推し、燃ゆ」(河出書房新社)
加藤シゲアキ「オルタネート」(新潮社)
伊坂幸太郎「逆ソクラテス」(集英社)
町田そのこ「52ヘルツのクジラたち」(中央公論新社)
深緑野分「この本を盗む者は」(KADOKAWA)
山本文緒「自転しながら公転する(新潮社)
伊与原新「八月の銀の雪」(新潮社)
凪良ゆう「滅びの前のジャングリラ」(中央公論新社)
※書名五十音順
<加藤シゲアキ コメント>
直木賞に続いて本屋大賞にノミネートされたこと、心から光栄に思います。
ここまで作家活動を続けてこられたのは、書店員の方の応援のおかげでもあると常々思っておりますし、その原動力もデビュー作で書店周りをした際にとある書店員の方から言われた「書き続けてください」という言葉であります。
ですので本賞に選ばれたこと、すなわち書店員の方々に選んでいただいたことが何よりもうれしく、また新たなモチベーションが生まれたと感じております。
<「オルタネート」あらすじ>
高校生限定のマッチングアプリ「オルタネート」が必須のウェブサービスとなった現代。東京にある円明学園高校で、3人の若者の運命が、交錯する。
調理部部長で品行方正、しかし、あるトラウマから人付き合いにコンプレックスを抱える蓉(いるる)。母との軋轢を機に、絶対真実の愛を求め続けるオルタネート信奉者の凪津(なづ)。高校を中退し、かつてのバンド仲間の存在を求めて大阪から単身上京した尚志(なおし)。
出会いと別れ、葛藤と挫折、そして苦悩の末、やがて訪れる「運命」の日。3人の未来が、人生が、加速する――。悩み、傷つきながら、〈私たち〉が「世界との距離をつかむまで」を端正かつエモーショナルに描く。圧倒的な筆致で紡がれた、運命と選択の物語。