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池松壮亮「オダギリジョーは天使」ピンチの度に笑わせてくれたと感謝

映画「アジアの天使」7月2日(金)から全国公開

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6月22日(金)、映画「アジアの天使」プレミアイベントが開催され、池松壮亮、オダギリジョー、佐藤凌、石井裕也監督が登壇した。

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本作は、どん底に落ちた日本と韓国の2つの家族がともに歩む“運命”とそれによっておこる“奇跡”、言葉・国籍・価値観を超えた人と人とのつながりを描いた、優しさとユーモアに満ちた作品だ。

小説家の主人公・青木剛を演じた池松は、脚本を受け取って「他にどんなオファーがきても、この作品を成立させなければ」と使命感を感じたと語り、「温かくて優しい映画ができたと思います」と自信を滲ませた。

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オール韓国ロケだった撮影を振り返り、「日本じゃないというのは初めて」と語り、「監督自身の歩みが映画に投影されていた。丸腰で戦おうとしている姿を見て、ちゃんと丸腰で臨もうと思った」と本作への決意を明かした。

石井監督は、その池松からの思いを受け「監督と俳優という関係を超えた」とコメント。制作にあたっては数々のピンチがあったが、「最大級のピンチがコロナ禍だった」と語り、「3.5回くらいはノイローゼになりかけましたが、完成したらびっくりするくらいの愛情とやさしさが映画の中にたくさん入っていた。皆の映画に対する真摯な思いが結実した」と感無量の表情を見せた。

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韓国に住む剛の奔放な兄を演じたオダギリは、観客を前にして「尾野真千子のように泣きそうです!」と同じく石井監督による公開中の映画「茜色に焼かれる」の舞台挨拶で主演の尾野真千子が感極まって涙を流した様子になぞらえて挨拶。

これまでも池松とは数々の作品で共演を果たしてきたが、「芝居をちゃんと交わすというのは初めてだった、それはもう素敵でした」と池松を称賛。「作品に対する誠意を感じる役者は少ないけれど、現場の池松くんの居かたから感じた。貴重な俳優で日本映画を引っ張っていく逸材」とベタ褒めした。

対する池松はオダギリについて、「たくさん助けてもらいましたし、奔放な役柄も相まって笑わせてもらった。オダギリさんがこの映画に入ってくださって、ピンチのたびに助けてくれた“天使”です」と笑顔を向けた。

池松壮亮「オダギリジョーは天使」ピンチの度に笑わせてくれたと感謝_bodies

剛の息子を演じた佐藤は本作が映画初出演、「韓国は寒いと聞いていたけれどそんなに寒くはなかった」と緊張しながらも初々しく語り、池松とオダギリについては「2人ともすごく優しい人でした」とにっこり。

そんな佐藤の様子を微笑みながら見守っていた池松は、「たくさんおごりましたし、たくさん恋の相談にも乗ったので当然かなと思います」と笑った。

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イベントでは、韓国から元・人気アイドル役を演じたチェ・ヒソと、その兄を演じたキム・ミンジェもリモートで参加。チェ・ヒソは流暢な日本語で、「映画を撮るときも楽しかったけれど、ごはんを食べたり自由時間に海で過ごしたりしたことが楽しかった」と笑顔で振り返った。

また、「石井監督が私の食べっぷりを褒めてくれた」と笑い、2つの家族が一緒にご飯を食べるシーンが印象に残っているとコメント。共演した池松については、「目が強い。目を見つめるだけでいろいろな感情を感じられた」とその存在感を称え、再共演を熱望した。

キム・ミンジェは、「撮影が進むにつれて本当の家族になったように感じた。別れるときには本当に泣いた、いまでも撮影を恋しく思う」と振り返り、「また皆さんと同僚として会いたい、家族として気持ちを共有できたことがうれしい」と笑顔で語った。

ここで、映画のタイトルにちなみ「みなさんにとっての天使は?」という質問が司会から投げかけられた。

池松壮亮「オダギリジョーは天使」ピンチの度に笑わせてくれたと感謝_bodies

池松は「ちょっと長くなりますよ」とほほ笑み、石井監督、チェ・ヒソ、オダギリ、キム・ミンジュ、佐藤らの名前を挙げ、「僕にとっては日本から行ったスタッフ、受け入れてくれた韓国のスタッフ、みんな天使です」とコメント。

オダギリは、映画に登場する“天使”の姿が「ちょっとヘンテコなんですが」と前置きし、「天使ってある意味奇跡、奇跡は一生に一度起こるか起こらないか」と天使=奇跡だと説明し、「当たり前の姿の天使、奇跡だったとしたらここまでいろいろなことを考えなかったと思う。僕はヘンテコな奇跡ですごくうれしかった」と本作のテーマについて持論を語った。

佐藤は悩みながらも「この役にしてくれた学(佐藤の役名)です。あと石井監督です。僕をこの役に選んでくれたから」とはにかんだ。

石井監督は、スクリーンに投影されたチェ・ヒソとキム・ミンジェの姿を見ながら、「なんてピュアな顔でリモートに臨んでくれたんだ、こういう人たちと映画を作れたということが奇跡だと思う」と、2人の顔を見て感慨深く語った。

最後に池松は、「映画の中と同じことを追体験して、傷を認め合って傷に寄り添い合って成長しました。ヘンテコな奇跡を見て共に希望を見たし、自分たちが見てきた新しい映画の奇跡を見てもらえるのではないか。傷ついたこの世界の再生の一手になれたら」と本作にかけた思いを語った。

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そして、「この映画が日本と韓国の架け橋になれたら」と続け、「日々、日本と韓国のかけ橋になっているNiziUの皆さんに見てもらいたい」と笑いを誘ってイベントを締めくくった。


配給:クロックワークス
Ⓒ「街の上で」フィルムパートナーズ
最新情報は映画「アジアの天使」公式サイトまで。

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