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圧倒的な没入感!新エリアオープン「チームラボプラネッツ」へ行ってみた

「チームラボプラネッツ TOKYO DMM」東京・豊洲にて展示中

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「水に入るミュージアム」として、2018年に東京・豊洲にオープンした「チームラボプラネッツ TOKYO DMM」は、水や光を使った巨大なデジタルアート作品に身体ごと没入し、アートを全身で体感できる体験型アートミュージアム。

ここに新しく、植物を用いた2つの大型庭園作品が加わり、「水に入るミュージアムと花と一体化する庭園」として7月2日にグランドオープン。早速、プレス向けの内覧会に行ってみた。

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この日は、プレス向け内覧会ということで多くのマスコミが参加した

宇宙船でワープするって、こんな感じ?

敷地内に入ると、建物正面の【Public Area】には、屋外で鑑賞できる炎の塔「空から噴き落ちる、地上に憑依する炎」がそびえ立つ。燃え盛る炎の前に立つと、人に反応して塔の中に黒い塊が生まれ、炎の形が変化した。

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チームラボのアプリを起動してスマホを近づけると、スマホ画面に炎がともり、作品を持ち帰ったり、ともした炎を友達のアプリに近づけて炎を伝播することもできる。いったいどういう仕組みになっているのか謎だが、なにやらすごい。

館内に入る際は靴を脱いで裸足になり、不要な手荷物と一緒にロッカーへ入れる。

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靴や手荷物はロッカー(無料)へ預けられる

まずは人気の【Water Area】へ。ここには、巨大な4つの作品空間を含む、7つの作品がある。

青いライトが足元を照らす通路を歩き、最初に現れたのは、「坂の上にある光の滝」。渓流を上るような感覚で、水の流れに逆らいながら坂をぐいぐい上ると、輝く滝が。暗闇の中、滝(水の粒子)のみに光を当てることで、輝く粒子が流れ落ちるさまは幻想的。異空間への入り口のようで、ワクワクする。

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傾斜のついた坂をぐいぐい上がっていく

渡されたタオルで足を拭き、次の作品へ。

「The Infinite Crystal Universe」は、“永遠に変化する光の点がつくる宇宙空間”。 超高速で点滅し、無限に変化する光の勢いに身を任せ、まばゆい空間に溶け込んでいると、いつまででも見ていたくなるし、自分が今どこにいるかを忘れそうになる。宇宙船でワープするって、こんな感じだろうか?

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まばゆく色を変える光のカーテンを抜けていくと…
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光に囲まれた巨大空間にたどり着く
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一瞬、自分がどこにいるのかわからなくなるほどの光の応酬が

ここでも、スマホのアプリの中から自分の好きな“宇宙の構成要素”を選び、空間に向けて投げ込むと空間が変化する。

ちなみに、この空間に漂う香りは「宇宙の香り」。どんな香りか…?、説明が困難なので、ぜひ体感してみてほしい。

ほんのり温かい水の中を歩くと、無数の光の鯉が寄ってくる

次の作品は、「人と共に踊る鯉によって描かれる水面のドローイング(Drawing on the Water Surface Created by the Dance of Koi and People – Infinity)」。

季節の花が咲き誇る、ほんのり温かい水の中を歩くと、水面を泳ぐ無数の鯉が寄ってきた。水に手を入れ触ってみると、鯉がパッと花となって散る(!)。

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水面に現れる鯉は、本物とみまごうばかりのリアルな動きをする。人を感知して寄ってくるのだとか(鯉の映像は、下の動画を参照)
©チームラボプラネッツ TOKYO DMM

人の存在に影響を受けて泳ぐ鯉は、やがてゆるやかに軌跡を描き、それが美しい光の線になった。

この水面に描かれる絵(映像)は、記録された映像を再生しているのではなく、コンピュータプログラムによってリアルタイムで描かれるもの。つまり、自分が作用した絵は、二度と見ることができないその瞬間、“自分だけの作品”といえる。

再び暗い通路を歩き、曲がると目に飛び込んできたのは、「憑依する炎」。空間上にデジタルで描かれる無数の点と線がはじけ、“燃焼”のダイナミックな運動が体感できる。

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まるで本物の炎が燃えているような迫力

“空間は固まっているもの”という認識を一変させる“ふわふわした空間”

次の作品は、「意志を持ち変容する空間、広がる立体的存在 ― 平面化する3色と曖昧な9色、自由浮遊」。タイトルは難しいが、要は、光のマジックを見せ、動き続ける巨大なボールに埋め尽くされた空間だ。無数のボールには意思があるかのようで、まるで空間自体が生きているように感じられる。

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弾力あるボールをかき分けながら進むと、触れたところからボールの色が変わり、音色を響かせながら、光と音を周囲に拡散させていく。光だからこそ発色できる色彩のグラデーションも、とてもきれいだ。

“空間は固まっているもの”という認識を一変させる“ふわふわした空間”には、「触れることで、誰もがどこからでも世界を変えられる」というメッセージが込められているそう。

もちろん、ボリューミーなボールと押し合いへしあいするうちに、自分も空間の一部になったような感覚も味わえる。

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規則的に風が吹いて巨大バルーンが迫ってくる

【Water Area】の最後を締めくくる作品は、花降る宇宙「Floating in the Falling universe of Flower」。

プラネタリウムのような形状の空間で、1年間に咲く季節ごとの花々が、時間と共に咲き渡り散っていく様が、音楽と花の香りとともに展開。生命の誕生と死滅がドラマティックに表現されている。

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巨大な万華鏡の中に潜り込んだような感覚。四方八方から色とりどりの花々や蝶などが飛び交う。仰向けになると宇宙空間に投げ出されたかのよう

スマホのアプリで蝶を選択して投げ込むと、生命の宇宙に蝶が舞う。この映像も、コンピュータプログラムによってリアルタイムで描かれる、今この瞬間だけの作品だ。

無限に広がる宇宙から無数の花が降り、身体を通り抜けてゆく。仰向けに寝転がって眺めていると、自分の身体が浮遊して、花降る銀河を旅しているようだった。

新オープンの【Garden Area】は、自然とデジタルが融合した新しいアート空間

次はいよいよ、新オープンの【Garden Area】へ。

新しく登場する2作品は、1万3000株を超えるランの花や、本物の苔を使用。自然とデジタルが融合した、ここでしか見ることができない新しいアート空間だ。

「呼応する小宇宙の苔庭 ― 固形化された光の色。」は、屋外敷地につくられた、雲海のような霧が漂う苔庭に、卵型をした無数のオブジェが並ぶ。

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一般的に、美術館のオブジェは接触が禁じられているが、このオブジェは接触OK。人に押されたり、風に吹かれたりして倒れると、光を発しながら音色を響かせて立ち上がる。その周辺のオブジェも次々と呼応し、同じように変化する。

日中は銀の卵に見えるオブジェは、日没後に触れると、音色とともに様々な色に変化。日中と日没後でまったく違う顔を見せる。

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日没にはまったく違う顔を見せる
©チームラボプラネッツ TOKYO DMM

数十種類あるランの中には、日本で初公開される希少種も

ラン特有の甘い香りが漂う「花と我と同根、庭と我と一体」は、1万3000株を超える生きたランの花で立体的に埋め尽くされた空間だ。色とりどりの華やかなランが“空中に”咲き誇る風景はまさに圧巻。

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天井に敷き詰められた生のランの花
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花は人がいる場所ではゆっくり上がり、人がいなくなれば、また下がっていく。人は花の中に没入し、花の塊の中をゆっくり歩きながら、美しい花々を堪能し、他者と出会うことができる。

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©チームラボプラネッツ TOKYO DMM

空中に咲く花々は、土のない場所で生きられるラン科の着生ランで、空気中から水分を吸収し、日々成長する。個性的な形の花々だけでなく、よく見ると、根の形もとてもユニーク。数十種類ある品種の中には、非常に珍しいランが混ざっており、日本で初めてこの場所で公開されるランもあるという。

“自分と他者と世界との境界のない新しい関係”を模索

「チームラボプラネッツ」のコンセプトは、身体ごと没入することによって、身体と作品との境界を曖昧にし、“自分と他者と世界との境界のない新しい関係”を模索すること。

作品解説を行ったチームラボ代表の猪子寿之氏は、「対象物と一体となって花を見る体験を通して、私が花を見ているのか、花が私を見ているのか、区別がつかないような感覚になってもらえれば」と話した。

この庭も、ガラス張りの天井から自然光が降り注ぐ日中と、日没後では、違う様相を見せる。さらに、花は種類ごとに、香りが強くなる時間が異なるため、朝、昼、夜と、空間の香りが刻々と変わっていく。猪子氏は、「ここにある花は夜行性のものが多く、夜になると、強い香りに包まれます」と話していた。

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チームラボ代表の猪子寿之氏

ひとつひとつのアートは見ごたえ十分で、じっくり味わえば半日コースだろう。昼と夜、そして季節ごとに変化する空間に身体ごと没入すれば、きっと新しい世界が見えてくる。

取材・文/浜野雪江

<オフィシャルムービーはこちら!>

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