いよいよ最終話を迎える、白石聖主演、フジテレビ系オトナの土ドラ『恐怖新聞』。

一人の女子大生が恐怖新聞と関わったことで悪夢のような日々をおくる新感覚ルール系ホラーがついに完結する。

第6話のノンストップ怪奇現象&ドロドロの人間関係からのカオスな展開にSNSでは「どいつもこいつもヤバイ!怖い!」という声に加え、「一体、最終話はどうなっちゃうの!?」と期待の声があふれた。

最終話の放送を前に、詩弦(白石聖)と勇介(佐藤大樹)にまつわる第6話の恐怖シーンを振り返るとともに、今作の演出である中田秀夫監督にイチオシ恐怖ポイントを聞いた。

第6話の恐怖ポイント

第6話は、詩弦のもとに恐怖新聞が来なくなったことから始まる。新しい契約者も謎だが、時を同じくして詩弦のもとには謎の呼び出しメールが来るようになる。「アシカガ」と名乗るその人物が指定する待ち合わせ場所へ行くと、詩弦は必ず事件や事故に巻き込まれるのだ。

そのことから詩弦は、“新しい契約者”が自分を殺すために呼び出しているのではないかと推測。自転車事故の際、桃香(片山友希)の姿を見ていた詩弦は、“それ”は桃香ではないかと疑い連絡をするが、音沙汰がない…。心配した詩弦は勇介と桃香のマンションへ行くも鍵はかかっておらず、部屋に入ると床に血痕&欠けた歯が!

桃香の失踪。アシカガは何者で、目的は何なのか。自分たちを取り巻く不可思議な状況に怯える2人に、さらなる恐怖が襲いかかる。勇介は夜道で、桃香のうめき声を耳にし、桃香の生首を目にする。

一方、詩弦は夜、自室でスマホの中の桃香の写真を見ていると突然、画面にノイズが走り桃香の顔が歪みだす。そのうえ背後から桃香に抱きつかれ「一生お前を呪ってやる」と言われる。手と足が関節どうなってんの!?状態で、その不自然さが絶叫するほど怖い!

桃香の幻影を見たことから、2人の関係はギクシャクしだし、あろうことか勇介は詩弦を罵倒したうえ、顔をグーで殴打する!ショックを受けた詩弦は、歌子(黒木瞳)の元へ。「自転車で転んだ」と嘘をつく詩弦の顔についた痣で悟った歌子は後日、勇介を呼び出し、隙を見て背後から、すりこ木で勇介の頭部を殴打する。

偶然、通りかかった詩弦が止めるも、出血する勇介の頭以上に気になったのは、勇介が持っていたデリバリーバッグから漏れだす血…なかを開けて見ると、そこには桃香の生首が!そりゃ、詩弦でなくても意識失くすわ!!

ちなみに、このシーンがクランクアップとなった桃香を演じた片山は最後の挨拶で「友達の彼を寝取ったら、ロクな死に方しないんだなって勉強になりました」と、コメントした。

ここから巻き戻すこと約22分前。桃香の部屋で血痕を見つけた詩弦の「これ、血?」という言葉を受けて勇介は「ああ」と返答。加えて、アシカガからの2度目のメールに、アシカガが桃香では?と推測した詩弦に対して勇介は「ありえない」と返答している。

この時点から勇介を疑っていた視聴者の方は、かなりのサスペンス通だ。そして、これまで妙に尺を使って描かれていた、歌子がすりこ木でゴマをするシーン。これも伏線だったのだ!

この後、勇介は逮捕されるも歌子は逃走。その後、詩弦は実家に身を潜めていた歌子から真相を聞くことになるのだが…そのシーンについては中田監督インタビューをどうぞ。

中田秀夫監督が語る第6話の恐怖ポイント

中田監督といえば、超多忙にも関わらず、かなりのTwitter使いで番宣上手!(https://twitter.com/hideonakatan アカウント名:@hideonakatan)

初タッグの白石も、中田監督について「最初に感じた印象よりも、ずっと柔らかい方。あと、気づいたんですけど、結構こまめにTwitterを更新されていますよね(笑)」と語っている。 

第6話では、桃香の生首が植木鉢やバッグに!という“スプラッター系の怖さ”から、さまざまな人物による“人間の怖さ”まで、ありとあらゆる怖さが描かれ、まさに“恐怖のオーケストラ”回。そんな第6話のイチオシ恐怖ポイントを監督に聞いた。

――第6話でのイチオシ恐怖ポイントは?

バランスを取るのが得意な僕としては「生首桃香」と言いたいところですが(笑)、ラストの黒木さん演じる歌子(と詩弦)のシーンですね。

歌子は、以前から「極悪非道の犯罪者たちが無罪になって、のうのうと暮らして…」と嘆いていましたが、そんな犯罪者のなかから、次に恐怖新聞を契約させる相手を探します。娘を救うためだったら自分の命を削ってでも、勇介を襲ってでも、と自ら鬼になるわけです。

そこには歌子の正義感とか、娘を絶対守るという思いがある。もちろんドラマですから、現実にいるお母さんたちよりはエモーショナルに描かれていますけど、世のお母さんたちが見ても「あー、歌子さんの言っていること、わかる」と共感を呼ぶシーンだと思うんです。ま、「今度は誰を殺すか一緒に考えてよ。すっきりするわよ」なんて台詞とかにケレン味はありますけれど。

恐怖新聞の契約者になることで人の命を変えていくとか、まがまがしい未来を自分のものにできるとか、そういう「力」を手にしたいっていう悪魔的でブラックな部分は、人間誰しもあると思うんですよ。

例えば、オフィスで隣にいる人に、実はすごいフラストレーションを感じていて「この人がいなくなれば、私すっきりして仕事できるのに」って思う人はいっぱいいるでしょう?本当にそれを行う人は、ほぼゼロだけど。そういう非常に卑近な人間のネガティブな感情を押さえていることも、視聴者の共感を呼ぶことにつながると思うんですね。

たぶん、1話のときは「あー、黒木さんが白石さんのお母さん役で、行き過ぎた娘を止める係なんだろうな」ぐらいに見えていたと思うんですよ。1話ではお父さん(蔵之介:横田栄司)が娘である詩弦にあまりにもえげつないこと言ったりするんで。でも、そのお父さん以上に、お母さんがすごかったっていう(笑)。なので、6話においてはラストの歌子の決意が見える、黒木さんの長いお芝居をイチオシにしたいと思います。

ちなみに、「“生首桃香”のイメージは、『ツイン・ピークス』のローラ・パーマー」とも教えてくれた中田監督。忙しい撮影の合間にも関わらず、とても丁寧に対応していただいた。

第6話のラストで詩弦は、自分の運命に「もう逃げたりしない!」と凛として言い放った。次週の予告映像では「詩弦死す!?」という文字も…。

最終話も、怒涛の展開が止まらない。第6話を見逃した方、そして勇介の動揺シーンや、中田監督イチオシシーンをもう一度見たい方は、FODへ!

<第7話(最終話)あらすじ>

詩弦(白石聖)は、自分の命が続く限り、誰かのためになろうと、恐怖新聞の予言を使って、街中で事件や事故を防いでいた。

その1年後、勇介(佐藤大樹)のもとに歌子(黒木瞳)がやってくる。「私のことは忘れてください」という詩弦からの言葉を伝える。

そして鬼形(坂口涼太郎)が配達人になった過去も明らかに。鬼形は、詩弦に「前世の罪が許されていない」として、2つの選択肢を提示する…。