元衆議院議員で、現在はコメンテーターとしても活動する金子恵美が、自身に起こった不倫問題の真実と現代に必要な“許す力”について綴った書籍「許すチカラ」が10月5日に発売された。
2016年、夫で当時同じく衆議院議員であった宮崎謙介が、金子の妊娠中に不倫問題を起こし、大きな話題となった2人――あれから4年の月日が経ち、2人は今なお、夫婦として日々を重ねている。
金子はなぜ宮崎を許したのか?その真相が金子本人の視点と言葉で、改めて語られている本書。さらに、金子が“許す力”を得た背景や、政治家という立場を離れても尽きない世の中への提言なども記されている。
フジテレビュー!!では、そんな金子へのインタビューを前・後編にて掲載。前編では本書の中で詳細が明かされている不倫騒動の中で抱えていた思いや、今なぜ、あの問題を世間に明かそうと思ったかの理由、さらに現在の世の中に必要とされる“許す力”について聞いた。
私たちに起こったことを、きちんと知ってもらいたかった
――本書は話題となった不倫騒動の真相から、生い立ち、今、世の中に対して感じていることなど、さまざまな角度から金子さんを知ることができる一冊だと感じました。その中でもご自身が一番伝えたい、と思っていたことは何でしたか?
私がどうして宮崎謙介を許すことができたのか、離婚をしなかったのか、ということは、一議員でしかなかった私たちを皆さんが知るきっかけとなったことだったので、まずはそこを話さなければ始まらないな、とは思っていました。
これまでも多少話す機会はありましたけど、やはりほんの一部で。あの騒動の中で、宮崎自身が苦悩していたことや、それを私たちがどうサポートしたのか、あとは私自身の価値観であったり、それが形成されるまでの環境であったり、そこは伝えたいこと、というよりは、絶対に外せないことだな、と考えていました。
あのときに宮崎は全女性の敵のような存在になって。それは当時の報道から判断すると、そう思われて当然だったとも思うのですが、それだけを判断材料に一斉に叩かれるという恐ろしさも感じました。
そんな中で、日本人って本当にこんな考え方の持ちようだったかな?違うよな?という思いがずっとあって。もっと他人の意見やさまざまな価値観を受け入れられるゆとりがあったはずなのに、なぜこんなにギスギスしてしまったのだろう、と。
そこからさらに踏み込むんで、なぜゆとりがなくなってしまったのか、社会が生きにくいからじゃないか、という風に考えて。それで、この本では女性に関する政策について、いくつか思っていることを述べさせていただきました。だから、これが一番伝えたかったというわけではなく、それぞれがつながっていますね。
――本書では冒頭から金子さんの妊娠中に、宮崎さんの不倫が発覚したときの様子が赤裸々に綴られています。金子さんは“不倫は社会問題ではなく、当事者の問題”と書かれていますので、であれば、あえて世間に知らせる必要はないのでは?との意見もあるかと思います。それでも書こうと思い至ったのはなぜでしょうか?
私は夫を許しましたけど、それは私の家庭の話であって、他の家庭では同じ原因を許さずに離婚をしている方はいますよね。そうすると、私が許したことを、「すごいでしょう?」って言っているように感じるという反応があったんです。許す方が心が広くて、度量が大きいと。
――世間の許せない女性に対して、金子さんが上から目線で話しているかのような?
そうです。でも、そういう気持ちではないんです。なので私が許せたのには、こういう事情や理由があったというのをきちんと説明したかったんです。そうすることで、「金子恵美はこういう理由で許したけど、私が許せなかったとしても、それは悪いことじゃない」と思ってもらえると思ったんです。私は許さないことを否定しているのではなくて、その判断も尊重しています。
私は許したことによって、今が幸せだな、と思える家庭もある、という一つの例として自分のことを話していて。その次の段階として、人を許す、受け入れる、寛容であることによって、幸せになれるんですよ、ということは言ってもいいかなとは思いましたけど、私の行為すべてを肯定してほしかったわけではないんです。
もちろん私にあった出来事を赤裸々に話しても、それでも受け入れられないという方は当然いると思っています。ただ、私たちのある一面を捉えて誤解されている方に、私たちの中ではこういう風に解決したのです、ということをお伝えしたかったのです。
自分の目標を達成できれば、議員バッジにこだわりはない
――本書には、金子さんからの現在の政治や世の中に対しての提言が記されていました。政治家は引退と明言をされていますが、今の自分の立場でなすべきこと、それに対する責任感のようなものを感じました。
女性が生きていく中で、我慢をしていたり、選択に悩んだり、あるいは苦しんでいる人たちはいっぱいいると思うんです。それは家庭でも、仕事でも、社会活動においても。その苦しみを軽減できるのが、行政だと思うんです。特に子育てに関しては、こうなったら楽になるだろうな、ということが多いと思っています。
細かいことを言うと、不妊治療については本当に思うことが多くて。そこで悩んでいる女性があまりにも多いので、妊娠にはリミットがあるという意識を一人ひとりの女性が持って、子供がほしいという方は、ライフプランに組み込んでほしいと思います。
そして妊娠を希望しているのであれば、それを行政がサポートすべきだと思うんです。個人が経済的な理由などで、そこを我慢することはなくなってほしいと思っています。
――今の話を聞いても、本書に綴られているその生い立ちから考えても、政治家になることは金子さんにとって必然だったのではないかと感じました。しかし、はっきりと政治家は“引退”という言葉を使っています。政治家はやりきった、という感覚なのでしょうか?
私の中では10年を一つの節目と考えていて、政治家になってから選挙に落ちるまでも10年で、そうやって何かを変えるべき節目だったのかな、と思うんです。
女性の政治家の人数は、日本は本当に少なくて、これだけ“女性が活躍する社会を”と言っておきながら、地方では0のところも全国では2割もあります。だから女性議員の意見が通らないことも多かったですし、それならばむしろ民間の側から、政治への意見を伝えた方が影響力があるな、と。
絶対的に政治家が嫌、というわけではないんです。ただ、今は違う形でやった方が、変えられることが多いんじゃないか、という思いがあって。私はどんな形であれ、自分の目標を達成できれば、(議員)バッジを付けることにこだわりはないんです。
強がりではなく、今が一番幸せなんです
――“許すチカラ”とは、「失敗を犯してしまった相手をとても苦しかった自分と重ね、慈しみの気持で包み込んであげようとする力」だと書かれています。許すという感情に至るまでの気持ちの変化とは、どういったものでしょうか。
“許せる・許せない”の線引きは人それぞれ違うと思うんですけど、私は筋が通らないことがとにかく許せないんです。でも、それと同じ出来事を、ある人は正義だと思ってやっているかも知れない。だから、例えばその人の正義が対話などを通して理解できたときは、私の中で許せないこととしてストップしていた考え方が変わっていくんです。
――許せないと思ったことでも、別の立場から考えてみる、対話を試みてみる、というアプローチが必要ということですね。
そうですね。対話は本当に大事なことだと思います。それは夫婦間であれ、他人であれ、どんな場面でも。相手の考えをわかろうとせずに決めつけてはいけない。ただ相手を知っても自分の価値観と相容れなければ、それは許せないことである、という風に私は思います。
とはいえ、本にも書きましたけど、自分が絶対とか、完璧という目線から、少し引いてみることが大事なんじゃないかと思うんです。自分の考えと違ったら、それは悪だ、とみなしてしまうのではなく、この人には違う面もあるかもしれない、と考えてみる。少しだけ広い視点を持ってみる。私ももともと持ってはいなかったのですが、政治家をやる中で、養われた感覚だと思っています。
――全面的に引けなくても、少し引くだけで見方は変わりますよね。
本当にそうなんです。それも余裕とか、心の持ちようなのかと思うんですけど。自信がない人ほど、自分の考えに固執してしまうのではないか、と。私は自信のある人ほど、他を受け入れられる余裕があるのではないか、と思っています。一人ひとりが自分の信念、軸をしっかり持ちながらも、他の話を聞ける余裕が持てるようになるといいんじゃないかと思います。
――“自信”ということにつながる気がするのですが、本書で金子さんが今を幸せとはっきり言いきれていることが、自信であり、余裕でもあるのかな、と。
そうなんですかね(笑)。でも周りからはそういう風に見られなくても、私は今、人生で一番幸せだと感じています。宮崎のことがあり、選挙にも落ちて、私のことをどん底だと思われている方はいると思うのですが、本当に強がりではなく、今が一番幸せなんです。
改めて宮崎謙介を素敵だな、と感じることは…
――ちなみに日々過ごす中で、どんなときに幸せを感じていますか?
楽しいことや、嬉しいことを共有できる人がいる、ということですかね。
――ご家族であったり?
はい。仕事をしていると、いろんなことに気づけないこともあるんですけど、本当に些細な子供の変化とかを、夫と話して気づけたときに、一人ではなく、二人で話せただけで喜びが倍になると感じます。ちょっとした喜びを倍にできていることは、幸せなことだな、と思っています。
――最近、改めて宮崎さんを素敵だな、と感じることはありましたか?
何かあったかな(照笑)。私が持っていないものを持っていることが、あの人をリスペクトしているところでもあるんですけど、「この人は人生の楽しみ方を知っているな」と思ったことがあって。
本にも書いているんですが、子供が水が好きで、なぜか水の中ではいきいきしていて。だから水の中での行動では自信を持たせてあげたいな、という思いがあったんですけど、その思い一つで、夫が海の近くの一軒家を探して、今、週末はそこで過ごしているんです。
その行動力、決断力、実行力は私にはないので、素直に「いいな」と思いました。私だけなら「子供には海がいいよね」という会話だけで終わってしまっただろうけど、それを即行動に移してくれたことで、私の人生にもまた違う彩りが添えられたと思います。この人と一緒にいて良かったな、と改めて思いましたし、好きだなと思いました(笑)。
それから、私が傷付いているんじゃないかと思うと、さりげなく私の好きなものを置いておいてくれたりもして。先日は手紙も書いてくれました。照れくさいのか、子供宛のと一緒に置いてあったんですけど。そういうちょっとした感情の変化を察することができたり、私が落ちてるからサポートすると思ってくれたとこだったりは、すごく嬉しいことでした。「宮崎、やるな」って感じですかね(笑)。
――では最後に、この本を手に取ろうか迷っている方に向けて、一言、お願いできますか?
許すって何だろう?と。許すべきか、許すべきじゃないのか、いろいろな思いを抱えている方がいらっしゃると思うのですが、この本では“許すチカラ”を持つことで、幸せになれることもある、ということを書いているので、もし“許す”ことをしたい、と思っているならば、その後押しになると思います。
一方で、“許せない”という思いがある方には、「金子が許すと言っているけど、何が許すという結果に導いたんだろうか?それでも自分は許したくないな。だったら一度読んで考えてみようかな」と思ってもらえるといいかな、と思います。
今、悩みを持っている方、特に女性の方に、前を向いて一歩踏み出してみようと思えるような、そんな本になっていると思います。
<金子恵美(かねこ・めぐみ) プロフィール>
1978年、新潟県生まれ。早稲田大学第一文学部卒業。新潟放送勤務を経て、2003年にミス日本関東代表に選出。07年新潟市議会議員選挙に立候補し当選。新潟県議会議員を経て、12年に衆議院議員に初当選。16年には総務大臣政務官に就任し、放送行政、IT行政、郵政を担当。10年間の議員生活を経て、現在は企業顧問とテレビコメンテーターを中心に活動中。
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