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男女のめぐり逢いの奇跡を描いた映画「糸」の完成報告会が8月11日（火）に都内で行われ、W主演を務めた菅田将暉と小松菜奈、そして瀬々敬久監督が登壇した。

男女の出逢いの奇跡と絆の大切さを歌った、中島みゆきの「糸」（平成10年リリース）から生まれたラブストーリーである本作は、北海道・東京・沖縄・シンガポールを舞台に、平成元年に生まれた男女2人が平成の31年間での中で出逢い、別れ、そして再びめぐり逢うまでの18年間の物語を壮大なスケールで描く。

奇跡の“糸”をたぐり寄せるかのように、運命的な出逢いからの再会を果たす主役の2人を演じるのは、本作が3度目の共演となる菅田将暉と小松菜奈。

瀬々監督が「2人で新しい境地に行こうとしている」と評した、数々の共演を経た2人のやり取りを含めたイベントのレポート抜粋バージョンをお届けする。

「糸」のイベントレポートはこちら

――3度目の共演、瀬々監督から2人の間に流れる空気を“ツーカーな感じ”と評されて。

菅田：ツーカーはツーカーなんで。今回、同じシーンでの共演が意外になくて、“幼少期の頃の思い出ありき”のお芝居だったので、「はじめまして」の相手ではなかったことが良かったと思いました。これまでの過去作での共演の思い出がやっぱり効いてきたのかな。

小松：今まで激しい（共演）作品が多かったのですが、今回はラブストーリーなので、逆に私たちはこれまでの作品を経てどう変化して、どうこの「糸」を見せるのかなというのは面白さでもありました。共演してきて長いので、今回もご一緒できてうれしかったです。

――3度目の共演、お互いに変わった・変わらない部分の新たな発見について。

菅田：（小松は）いっぱい差し入れをするようになりましたね。以前は余裕もそんなになかったんじゃないかなっていう印象があり、撮影の合間に会話をしたという記憶があんまりなくて。今回は俳優部としてカメラの前でお芝居をするという仕事以外にも周囲のケアをするという、“主演感”を感じましたね。

寒い時期の北海道での撮影でエキストラさんが多かった時に、「寒いから豚汁とかできないですかね」って差し入れについて制作陣と話しているのが聞こえてきて、「北海道に知り合いがいるので、レストランの方に電話して食材が調達できないか聞いてみます」って、バリバリのキャリアウーマンみたいで「頼りになるな～！」と思いました。結果、火が使えない等いろいろあって、できないとなったら豚汁案は捨ててすぐに「お菓子買いに行きます！」って。切り替えが早いし「デキる！」と思いました。

小松：今回（菅田は）初めて父親役を演じて、娘の結ちゃん役の稲垣来泉ちゃんがすごい可愛くて、ずっと「可愛い可愛い」と言って、毎日その話をしているくらい父親の顔をしていました。子ども好きというのは聞いていたんですけれど、本当に現場で愛情たっぷりでした。父親みたいな一面は新しい部分だなと。子どもと一緒になって全力で走る姿は、良いお父さんになりそうだなと思いました。私も30代の役が初めてだったということもあって、私たちも大人になってきているんだなって思いました。

菅田：（父親役が）できるのか不安でしたが、現場に行ってみたら結ちゃんがお父さんにしてくれる。もう本当に可愛くて、初めてアドリブで鼻を食べてやろうかなって思いました。さすがに本物のお母さんが見ているしなと我慢しましたが（笑）。

――北海道、東京、沖縄、シンガポールと多岐に渡る撮影場所について。

菅田：僕はずっと北海道のシーンでしたが、どうやらこの映画は制作費の半分くらいが（小松のシーンの）移動費らしくて（笑）。でもそれだけの甲斐がある画が撮れていますし、贅沢な映画です。

小松：私は沖縄もシンガポールも全部行けたので、満喫しました（笑）。

菅田：だって海にも入ったんでしょ？

小松：プライベートで海にも入りました、一人で。

菅田：なかなかひとつの映画で、プライベートで海にも入って、雪のシーンもあってってないよね、すごい映画だなって。

小松：ないですよね（笑）。

映画のテーマ曲となった「糸」の作者である中島みゆきからは「決して悲しいだけのエンディングにはしないでください、幸せな物語にしてください」というメッセージが瀬々監督に贈られたという。

映画 「糸」は、8月21日（金）より全国東宝系にて全国公開。
詳細は公式サイトへ。

（C）映画『糸』製作委員会