葵みどり(石原さとみ)は相原くるみ(西野七瀬)と救急センターの調剤室で仕事中。すると、処置室にいた瀬野章吾(田中圭)から、搬送された小学校教師、新田奏佑(浅利陽介)の処置を手伝うよう呼ばれる。意識を取り戻し、医師から入院を告げられたが拒否する新田をみどりがなだめる。
調剤室に戻る途中、病院薬剤師の忙しさに辟易するくるみに、みどりは産休育休を取っていた先輩が戻ってくると告げる。しかし、その先輩はドラッグストアに転職することになってしまった。このままでは忙しくなりすぎて、みんな辞めてしまうと嘆く刈谷奈緒子(桜井ユキ)を販田聡子(真矢ミキ)が諫める。
みどりとくるみが、新田に服用している薬について聞くと大量の薬を出した。なかには日付の古い薬がある。また、くるみは半分に割られて処方された錠剤に気付くが、みどりが制した。みどりたちが新田の病室を出ると、ひとりの児童がいる。新田の教え子らしいが、声をかけると帰ってしまった。
錠剤を割る処方は、その薬剤で行ってはいけないもの。みどりから話を聞いた刈谷たちも憤る。みどりはドラッグストアに電話して、新田の薬を出した薬剤師に問い合わせるが、白けた対応に腹が立つだけ。それならばと、みどりは直接ドラッグストアに赴く。躊躇しながら店内に入り、薬剤師を探すみどりに声をかけた店員は『娘娘亭』で顔見知りの小野塚綾(成田凌)だった。
小野塚が薬剤師だということを隠していた事、新田の薬について電話で応対していたのも小野塚であった事に憤るみどり。しかし、小野塚も病院薬剤師を嫌っている様子だ。薬の販売を再度問い詰めるみどりだが、小野塚は新田の何を知っているのだと反論。仕事に追われ、夜遅くまで開いているドラッグストアを頼る新田に処方薬がきれていたので仕方なく半錠で渡したと言う小野塚に、みどりは言葉を返せない。
次の日、調剤室で小野塚の話をしたみどりは新田の病室へ。みどりは新田に処方箋を出す薬局を変えてみるよう提案するが断られる。やはり新田には小野塚のドラッグストアが必要なのだ。仕事を優先したいと言う新田に、このままでは続かないと助言するみどり。しかし、新田に自分の生き方をとやかく言われたくないと拒絶されてしまう。
くるみは販田と一緒に薬科大学の就職説明会に行ったのだが、興味を示す学生は少なかった。このままではやっていけないと告げる刈谷。羽倉龍之介(井之脇海)や工藤虹子(金澤美穂)は販田には内緒の計画を実行するしかないと打ち合わせる。そんな薬剤部の会話を聞いてしまった販田はストライキを疑い、荒神寛治(でんでん)から聞き出そうとするが失敗してしまう。
小野塚や新田の言葉に凹むみどりに瀬野が話しかける。自分のやり方が間違っていたのかと問うみどりは、瀬野に自分がやりたいことより患者がして欲しいことをやれと言われてしまった。みどりは新田が服用している薬を細かく調べ始める。すると、ある薬の副作用に嘔吐があることを知った。新田の問診票に嘔吐を確認するみどり。また、新田が入院した時に来ていた児童が、ゲロゲロ先生には会っちゃダメと言われていると話したことも思い出す。そこに、看護師から病室から新田が病室からいなくなったと連絡が入る。
みどりは院内や付近を探すが新田の姿は見あたらない。そこで、新田のことを知っていそうな小野塚に心当たりがあるかと電話する。だが、小野塚から自分には関係ないと言われてしまう。電話を切った小野塚だが、あることに気づく。ドラッグストアの店頭広告に、新田が通う小学校の運動会がその日に開催されることが書かれていたのだ。小学校へと急いだ小野塚は、倒れていた新田を発見して救急車を呼ぶ。
新田は萬津総合病院に搬送される。付き添った小野塚が廊下で待っていると、瀬野が処置室から出てきて新田の容態が安定したと教えてくれた。瀬野は小野塚がみどりの話していたドラッグストアの薬剤師と気づき、薬剤師の合同勉強会に誘う。すると、小野塚は自分をまたダメ薬剤師扱いしたいのかと怒る。瀬野は救急隊員に新田の病状を伝えた小野塚をある程度は認めていると答えた。だが、小野塚は病院薬剤師へのコンプレックスが隠せない。
みどりは病室に戻った新田に、副作用に嘔吐がある薬を飲んでいなかったのかと聞くと素直に認めた。そして新田は教師生活が、透析を開始したことで壊れて行った過程を打ち明ける。教師や保護者、児童たちからも白い目で見られるようになったと新田は感じていた。みどりがくるみと病室を出ると、また新田の児童が来ている。その児童は自分のせいで新田が入院することになったと心配していた。
退院することになった新田に、みどりは服薬指導。みどりは新田が嘔吐の副作用で苦しむ薬を医師に相談して別の薬に変更してもらっていた。また、みどりは新田が服薬を怠らないようにと1日分の薬を小分けして入れるポケットのついたカレンダーを渡す。すると、新田は教師を辞めるつもりなので必要ないと言い出した。自分が目指した理想の教師には戻れないと言う新田に、みどりはメッセージカードを取り出す。
それは、児童が書いた応援メッセージ。児童一人一人のメッセージカードがカレンダーのポケットを埋めて行く。そして、かつて考えた理想の教師とは別の形の理想の教師になれるのではないか?そのためにも欠かさずに薬を飲んでもらいたいと話すみどりに新田は頷いた。
みどりはナカノドラッグへ行き、小野塚に新田を見つけてくれたと頭を下げる。たまたま通りかかっただけだと嘯く小野塚だが、みどりは瀬野と同じように勉強会に小野塚を誘う。小野塚はうんざりだと激昂。奨学金返済のためにドラッグストアに勤め始めた小野塚は、当初は勉強会や認定薬剤師の勉強もしていたが忙しさに次第にどうでも良くなっていったのだ。
この仕事は理想では続かないと吐き捨てる小野塚に、みどりはそれはやる気次第で、ドラッグストアにも志の高い薬剤師はたくさんいると続けた。さらに、みどりは新田も別の形の理想の教師を目指すことになったと教え、これからも新田を支えて欲しいと頼んで帰って行った。
みどりが帰った後、学生時代を思い出す小野塚。見学していたのは萬津総合病院の救急センター。その時、小野塚は瀬野の仕事に感動していたのだ。そんな時、新田が店に来た。礼を言う新田に淡々と薬を出す小野塚。だが、帰ろうとする新田に小野塚は困ったことがあったら何でも相談してくださいと声をかけていた。
朝、薬剤室に向かった販田は衝撃を受ける。誰もいないのだ。ついにストライキかと打ちのめされているとみどりたちが次々に顔を出した。七尾拓(池田鉄洋)もいる。それはシークレットで企画した販田の勤続20周年祝賀だった。その日、仕事を終えたみどりが『娘娘亭』に行くと辰川秀三(迫田孝也)に小野塚と相席にされてしまう。何となく気まずい二人だが、新田の話を皮切りに以前の調子に戻って…。