絶大な人気を誇りながらも、かたくなに取材拒否を貫いているカリスマラーメン店「ラーメン二郎」と、創業者である山田拓美氏の実像に迫るドキュメンタリーが放送されます。
『NONFIX ラーメン二郎という奇跡~総帥・山田拓美の“遺言”~』(3月30日放送/フジテレビ ※関東ローカル)。
1989年10月の放送開始以来、“NONFIX”(固定していない)の精神で、本質を追求するドキュメンタリー番組『NONFIX』での放送となります。
「ラーメン二郎」というお店を知っていますか?
店の創業は、1968年。目黒区の都立大学駅の近くに店を構え、70年代に入り港区三田の慶應義塾大学のすぐ近くへと移転。
それ以来、慶應生のソウルフードとして愛されると同時に、その味で多くの人を魅了し続けています。
支店も次々と増え、今や都内を中心に42店舗のお店が存在。そのすべてのお店が連日大行列を作るなど、「ラーメン二郎」は50年以上に渡り絶大な人気を誇る、いわばラーメン界の一大カリスマ店です。
凝縮された豚の旨味と香味野菜が織りなす、芳醇(ほうじゅん)かつ濃厚なスープ。それに負けない、力強くてしなやかな自家製の極太麺。
分厚くてホロホロのチャーシュー。そして、希望すれば、無料で山盛りのニンニクと野菜が増されます。
味も見た目も強烈なインパクトを放つラーメン。そのパワフルな一杯は、
「二郎はラーメンではない。二郎という食べ物である」
「三回食べると抜け出せなくなる」
など、独特な格言めいた言葉と共に、「ジロリアン」と呼ばれる数多くの中毒者を輩出。
その人気はラーメン界にとどまらず、芸能人、スポーツ選手、政治家など、各界にファンを公言する者も多く、もはや社会現象となっています。
その人柄と功績を形に残すことを目的として、特別に番組が制作
そんな「ラーメン二郎」の大きな特徴のひとつが、徹底的に「取材拒否」を貫いていること。
これだけの人気を誇りながら、「ラーメン二郎」は多くの部分がベールに包まれ謎に満ちています。
今回、「ラーメン二郎」の創業者であり、“総帥”という呼び名でファンからも愛され続けている山田氏が、2019年2月に慶應義塾大学から特選塾員に選任されたことを記念して、その人柄と功績を形に残すことを目的として、特別に番組が制作されることとなりました。
今後も取材については従来通り、断る方針とのこと。
「ラーメン二郎」を一代で築き上げ、今なお店に立ち続ける“生ける伝説”山田氏が、今回初めてカメラの前で重い口を開きます。
番組では、山田氏に対して5時間以上に及ぶインタビューを敢行。
現在79歳となる山田氏の口から語られるその人生は、波瀾(はらん)万丈。料理人の道を目指すも挫折。その後ラーメン店を始めるも、これまたうまくいかず。
あきらめて店を畳もうと思ったその日に、一人のお客さんの言葉に奮起した山田さんは、今の「ラーメン二郎」の原型となる一杯を作り上げました。
今でも強烈なインパクトを放つラーメンを、50年以上も前にどうやって生み出したのでしょうか。
ほかにも、スープ、麺、豚など、ラーメンに関する細かいこだわりについて、今や40人を超える各支店の弟子たち、ひととき共にお店に立っていた妻、そして二代目としてお店を継ぐ息子への思いを吐露する様子など、二郎ファン、ラーメンファン垂ぜんの貴重な映像が紡がれます。
ほかにも、「ラーメン二郎」三田本店の仕込みから片づけまで、営業の様子に丸一日密着。弟子や妻へのインタビューや、常連客と山田氏の交流などに迫ります。
さらに、2020年2月に行われた山田氏の喜寿を祝うパーティの様子も撮影。
山田氏の喜寿と、慶応義塾大学の特選塾員に選ばれたことを祝うために開かれたもので、関係者が何と1000人近くも駆けつけました。
そんな伝説のパーティの貴重な映像も、今回が初公開となります。
また、音楽をSouth Penguinが手がけます。
『NONFIX ラーメン二郎という奇跡~総帥・山田拓美の“遺言”~』(関東ローカル)は、3月30日(水)24時55分より、フジテレビで放送されます。