「ベルサイユのばら」を心ゆくまで楽しめる豪華絢爛な展覧会に、フジテレビュー!!編集部が行ってみた!

9月17日(土)から東京シティビュー(六本木ヒルズ森タワー52階)にて開催中の「誕生50周年記念 ベルサイユのばら展ーベルばらは永遠にー」は、マンガ「ベルサイユのばら」誕生50周年を記念した大展覧会。

池田理代子先生原作の「ベルサイユのばら」(以下、ベルばら)は、革命期のフランスを舞台に、男装の麗人オスカルと悲劇の王妃マリー・アントワネットが織りなす激しく美しい運命の物語です。

本展覧会では、連載当時の原画約180点や美しいカラーイラストのほか、宝塚歌劇団やアニメの貴重な資料などが展示されており、「ベルばら」の世界を多方面から味わえます。

ここはベルサイユ宮殿!?オスカルたちがお出迎え

会場に入ると、ベルサイユ宮殿をイメージした美しい回廊が出迎えてくれて、気分は「ベルばら」の世界へワープしたかのよう。そして奥にはオスカル、マリー・アントワネット、フェルゼン、アンドレの4人のパネルが。等身大かと思えるようなリアルな佇まいで、マンガから抜け出してきたようです。

会場内には優雅なクラシック音楽が流れており、気分も一層盛り上がります。

パネルの奥にのぞく東京タワーも、そういえば、エッフェル塔に見えなくも…ない?

このエリアはフォトスポットなので、ぜひオスカルたちと一緒に写真を撮ってみては。Instagramのオリジナルフィルタもダウンロードできます。

さらに、壁一面に配された窓には、大きなイラストが肖像画のように展示され、会場全体に気高さを演出しています。

「ベルサイユのばら」を年表で振り返り

気持ちが盛り上がってきたところで、次は「ベルばら」の歴史を年表でおさらい。

原作者の池田理代子先生は、20歳でマンガ家デビューして以来、長年温めていた題材として1972年4月に「ベルばら」を発表しました。”歴史ものは当たらない”とされていた当時としては、異例の題材です。

1973年12月まで、少女マンガ誌「週刊マーガレット」(現「マーガレット」/(株)集英社)に連載され、熱狂的な人気を集めました。連載終了後の1974年には宝塚歌劇団で舞台化され、空前の“ベルばらブーム”を巻き起こしました。1979年にはアニメ化もされるなど、今もなお世代を超えて愛され続けています。

そして2022年9月には、完全新作となる劇場版アニメの製作が発表されました。

会場には、池田先生からのメッセージも掲示されています。池田先生に影響を与えた人物についてや、オスカルへ託した思いなどを読むと、先生の作品にかける情熱がひしひしと伝わってきます。

約180点におよぶ貴重な原画に感動!

「ベルばら」の歴史を振り返ったところで、いよいよマンガ連載当時の原画展示コーナーへ。

主にマリー・アントワネットとオスカルに焦点を当てて厳選された貴重な原画、約180点がストーリーに沿って展示されています。50年前(!)の色付けとは思えない美しい表紙のイラストから、連載ページをたどるように読めます。至近距離で閲覧でき、見ごたえ十分なので、ぜひじっくり見てほしいところ

1枚1枚丁寧に描かれた筆跡には、池田先生のキャラクターへの愛を感じます。

どの登場人物も美しく、力強く、その息遣いや動きが浮かび上がってきそうです。これらの原稿からあの華麗な“ベルばら”の世界が生まれたのだと思うと、思わず池田先生へ感謝の気持ちがあふれます。

展示会場では、カラーイラストや当時としては珍しい 2色、4色の貴重な原画も展示されています。

さらには、オスカルが生涯でただ一度だけ身にまとった、というドレスも登場。

物語では、オスカルはフェルゼンへの恋心を断ち切るため、異国の貴婦人だと偽りドレスをまとって舞踏会へ。正体を知られないまま、フェルゼンの腕に抱かれて踊るオスカルーー。何度読んでも心打たれる名シーンです。

このドレスは、文化服飾学院オートクチュール科の学生たちが制作したそう。美しい絹や数千個のビーズにより、神々しさを放っています。

「ベルばら」と言えば!宝塚歌劇団の衣装にうっとり

宝塚歌劇版の「ベルばら」は、1974年8月に宝塚大劇場(兵庫県)で、同年11月には東京で上演され、空前の“ベルばらブーム”を巻き起こしました。その後、何度も再演され、2014年には通算動員観客数500万人を記録し、今でも大人気の演目となっています。

原画展示コーナーを抜けて、宝塚歌劇団の展示エリアに入ると、これまでの公演ポスターがズラリ。「あの公演懐かしい!」という思いと、先ほど見た原画と変わらぬ美しさに感激します。

ポスターの正面には、オスカルとアンドレが愛を誓い合う場面「今宵一夜」の舞台となった、「オスカルの部屋」コーナーも。

さらに、オスカルとマリー・アントワネットの舞台衣装や、小道具も展示。豪華絢爛なつくりに、うっとりします。公演のフィナーレで出演者が手に持つ小道具“シャンシャン”は、2種類展示されています。見比べてみるのも面白いです。

ほかにも、衣装デザイン画や、舞台装置のデザイン画など、貴重なアイテムが惜しげもなく展示されています。宝塚ファンの方は、特に必見です。

美しくかわいいグッズに、心ときめく♡

1979年には、アニメ「ベルサイユのばら」が放送開始。オープニング主題歌「薔薇は美しく散る」が大ヒットするなど、放送当時から話題を呼びました。会場にはその貴重なセル画や資料が展示されています。

ほかにも、懐かしのお宝グッズなどが多数展示されており、その多彩さに、当時のベルばらの人気の高さが感じられます。

鑑賞後、余韻覚めやらぬうちに向かったミュージアムショップには、心躍るグッズが盛りだくさん!ブランドとのコラボスイーツから、雑貨、文房具、アクセサリーなど、持っているだけで心がときめきそうなアイテムがずらり。

目と舌で味わう、豪華「ベルばら」カフェメニュー

また、会場と同フロアにあるカフェ「THE SUN & THE MOON」では、ここでしか味わえないオリジナルメニューを堪能できます。「ベルばら」の世界を表現した美しいスイーツは、見て楽しい、食べて美味しい逸品ばかり。

夢のようなひとときを味わえて、心がグッと満たされる本展。作品の美しさを噛みしめるのはもちろん、オスカルの信念を貫く生き方に改めて感銘を受け、こんな素敵な世界を作り出した池田先生の偉大さを実感しました。

帰宅したら、もう一度はじめから「ベルばら」を読んで、また展覧会を訪れようと思いました。

【「誕生50周年記念 ベルサイユのばら展ーベルばらは永遠にー」開催概要】

会期:2022年9月17日(土)~11月20日(日)
会場:東京シティビュー (六本木ヒルズ森タワー52階)
公式サイト:https://verbaraten.com/
公式Twitter:https://twitter.com/verbaraten