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佐野亜裕美P 『エルピス』最終回は「想像できないラスト」と予告

毎週月曜22時~『エルピス—希望、あるいは災い—』

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佐野亜裕美プロデューサーが、月10ドラマ『エルピス—希望、あるいは災い—』の制作の裏話を語りました。

長澤まさみさん主演の月10ドラマ『エルピス—希望、あるいは災い—』(フジテレビ系)は、実在の複数の事件から着想を得て制作された社会派エンターテインメント。

スキャンダルによって、エースの座から転落したアナウンサー・浅川恵那(長澤)と、彼女に共鳴した仲間たちが、10代女性を狙った連続殺人事件の犯人とされ、死刑が確定した男性の冤罪疑惑を追うなかで、一度は失った“自分の価値”を取り戻していく姿を描きます。

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フジテレビュー!!は、本作の佐野プロデューサーにインタビュー。『エルピス』が生まれるきっかけとなった脚本家・渡辺あやさんとの出会いや、制作の過程で印象的だったこと、キャストへの思い、作品をプロデュースするときに大事にしていることなどを聞きました。

渡辺あやの脚本が面白く「日の目を見ないのは耐えがたかった」

<佐野亜裕美プロデューサー インタビュー>

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──『エルピス』は、佐野さんと脚本の渡辺あやさんが出会ったところから始まった企画だそうですが、渡辺さんに声をかけた理由を聞かせてください。

もともと渡辺さんの作品が好きだったこともありますが、出会ったのは本当にたまたまだったんです。ご縁があって、紹介していただく機会をいただけて。そこから企画を生み出した、という感じです。

ただ、最初は渡辺さんの魅力を損なわずに、民放で連続ドラマを作るのは難しいなと思っていました。

──当初はラブコメを作る予定で話が進んでいたそうですが、その理由からですか?

そうですね。ラブストーリーって、個人的には企画書を書くのが一番難しいんです。人と人との関係性を丁寧に描いていくものだと思うので、企画書の短い言葉で説明するのが難しくて。

渡辺さんは、人を魅力的に描ける方ですし、もしかしたら、ラブストーリーなら突破口になるかもしれないと思い、「ラブストーリーをやりましょう」と声をかけました。

でも、打ち合わせがあまり盛り上がらず。それよりもその当時の政治や社会状況などに対する話のほうが盛り上がったので、ラブコメの企画をやめ、『エルピス』の企画が立ち上がりました。

──その後、紆余曲折を経て、6年以上の時間をかけて『エルピス』が完成し、放送にたどり着きました。渡辺さんは「佐野さんの熱意があったから諦めなかった」と言っていましたが、佐野さんが諦めなかったのはなぜですか?

脚本を先に預かってしまっていたので…個人的な責任感や使命感ですね。

渡辺さんからいただいた脚本は、私にとっては本当に面白くて、これが日の目を見ないまま消えていくことは、とても耐えがたいことで。仮にドラマにできないとしても、例えば小説やシナリオ集、なんらかの形にして世に出したいと思っていました。

私は、テレビの仕事は自分が「面白い」「ステキだな」と思うことをテレビというメディアを通して人に伝えることだと思っているんです。この脚本との出会いは、その極地。「面白い」と思う脚本ができて、そこにはいろいろなメッセージが込められていて、「世に出したい」と思えた作品ですから。

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この6年は本当にいろいろなことがありましたし、「ようやく放送にたどり着いた」という感じではありますが、「どこかで絶対に放送する」と信じていました。それがなぜ信じられたのかと言うと、やっぱり脚本が「面白い」と思えたからなんですよね。

──制作の過程で印象的だったことを聞かせてください。

一番大切なことは、私と渡辺さんだけの思い出としてしまっておきたいなと思っています。

お話できることで言うと…関西テレビで企画が通って「やれることになりましたよ」と渡辺さんにお伝えしたときに、まったく信じてくださらなくて。それは「嘘でしょ」ということではなく、「(放送が決まったと言われても)私は油断しません」という感じで。その反応はすごく印象的でした。

渡辺さんは「不安だった」とは言わないと思いますが、そんな風に言わせてしまうような思いをさせ続けてしまったんだということが、言葉の一つ一つから感じられて…。

もちろん2022年の今、放送できてよかったこともありますが、最初に想定していた2018年頃に放送できていたらもっとよかったなと思うこともあって。そういうことにぶつかる度に、「ここまで長かったな」と実感しますね。

<脚本家・渡辺あやが語る『エルピス』制作の舞台裏「長澤まさみさんの存在感が大事な要素に」>

眞栄田郷敦は「どんどん成長していた」

──物語は終盤に入っていますが、放送の反響などはいかがですか?

今まで私が担当したものを含めて、ドラマを見ていなかったという方から「久しぶりにドラマを見ました」と言われることもありますし、これまで携わってきたドラマよりもすごく熱いメッセージをいただくことが多い印象です。

もちろん批判的な意見も多くいただきます。例えば、ベッドシーンを入れると、「必要ですか?」というご意見をいただくことがあって。自分が不快だと思うものとか、苦手なものに対する耐性が弱くなっているなと感じることがあります。

そういう意味では、こうした社会状況でテレビドラマを作ることの難しさを感じさせられる作品でもありました。だから、手放しで「話題になってうれしいです!」という感じではありませんね。

それはもともと私の反省癖が要因していますが。どれだけ話題になっても、キャストやスタッフの仕事とは関係なく、私個人的に「ここはうまくいかなかったな」「もっとここは粘ればよかった」と考えてしまうことが多くて…だから、あまり作品を見直すこともないんです。

──改めて、長澤まさみさん、眞栄田郷敦さん、鈴木亮平さんをはじめとするキャストの印象、「キャスティングしてよかった」と思う点を聞かせてください。

よかったなと思うことしかないですね。長澤さんも、郷敦くんも、亮平さんも、岡部(たかし)さんも、(三浦)透子ちゃんも。今もう1回、企画の立ち上げからスタートしてもまた、1人残らずみんなに出演をお願いしたいと思うことばかりです。

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例えば、セリフの解釈が自分とは違うことがありますが、納得できる解釈といいますか。私が思う通りに作ればいい作品になるかと言えば、まったくそんなことはないですし、そういう点で、みんな渡辺さんが書いた脚本を愛してくれて、それぞれに読解して臨んでくれたので、本当に感謝しかありません。

特に郷敦くんは、4ヵ月の撮影期間でどんどん成長していましたね。まだ俳優活動を始めて3年ほどという若さと吸収力もあると思いますが。吸収したものが画面越しにも出ているかと思います。

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他のみなさんも真剣に、本気で脚本と向き合ってくれたので、すごくありがたかったです。現場ではお互いに高め合っているところも見られましたし。私自身も「あ、こんなお芝居している」と楽しみながら見ています。

「クレジットを見てもらうため」毎週変化するエンディングをつくる理由

──佐野さんが以前プロデュースしていた『大豆田とわ子と三人の元夫』(フジテレビ系)も、今回の『エルピス』も、毎週変化する主題歌やエンディングが印象的です。何かこだわりはありますか?

個人的に好きなこともあり、会話劇の作品を担当することが多いのですが、会話劇に歌がかぶってしまうと食い合って良くないなと思っているんです。とはいえ、ドラマとしては主題歌があったほうが楽しいと思うので、主題歌は入れたい。そうなると、エンディングをつくるしかないんですよね。

それにエンディングにはもう一つ大きな役割があります。それは、ドラマの制作に関わってくれている人たちのクレジットをちゃんと出すということ。

特に今作は、フリーランスで働いているスタッフが多いですし、クレジットは「自分の仕事」を示す大事なものなんです。だから、視聴者の方にもクレジットをちゃんと読んでほしいなと思っていて。

でも、本編にクレジットが流れていると、ちょっと邪魔に感じることもあるでしょうし、読まないことも多いじゃないですか。そういう点で、エンディングをつくることは必要かなと思っています。

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そのエンディングを変化させているのは、そこにもう一つ物語があったほうが楽しく見てもらえるかなということからです。エンディングになるとチャンネルを変える人が多いので、それを避けるためにという理由もあります。

本当は毎回全スタッフをクレジットしたいのですが、人数が多すぎると読みづらさもありますし、どうしても絞らざるを得ず、心苦しく思います。最終回は全員出せることになっているので、ちゃんと見てもらえるような工夫を今まさに考えているところです。

──最終回に向けて、注目してほしいポイントを聞かせてください。

ドラマは放送したら視聴者のもので楽しみ方も自由なので、「こう楽しんでほしい」ということはまったくありません。ただ、恵那と拓朗(眞栄田)の2人が再生していく物語として作っているので、そこは一番の見どころだと思います。後半は、特に2人の関係性を丁寧に作っているので楽しみにしてほしいです。

そして、全体的には想像していなかった最終回になっていると思います。私自身、台本を読んだ時にかなりびっくりしましたし、悩んだポイントもあります。でも、今は「この形がよかった」と思っています。楽しみにしていてください。

いつもそのときのベストを考えて作品を作りたい

──佐野さんご自身の話もうかがいます。佐野さんがテレビ局で働こうと思ったきっかけは?

ドラマを作りたいと思って、就活で最初に受かったテレビ局(TBS)に入ったという感じです。そこで助監督、アシスタントプロデューサーの経験をして、プロデューサーなりました。

──前職でもさまざまな作品を担当していますが、これまでのプロデューサー人生で印象的だった、もしくは転機になった作品は何ですか?

1作、1作、いろいろな思い出がありますね。そのなかでも、2015年10月から放送していた深夜ドラマ「おかしの家」(TBS)は印象的でした。

その作品で演出と脚本を担当された石井裕也さんとご一緒したのですが、石井さんのチームは基本的に映画を制作されている方々で。そこで初めて、TBSグループ以外のチームで作品をつくることになったんです。

フリーランスで働く方々は、1作、1作が大事。仕事ぶりによって次の仕事が来るかどうか決まるわけですから。自然と仕事に対する熱というのは変わってきますよね。そういうみなさんの仕事のやり方に刺激を受けましたし、そこで仲良くなって今一緒に仕事をしている人もいます。

あとは、監督と1人で向き合って、いろいろと議論して作品をつくるということも初めてだったので、「作品をつくるっていうのは、こういうことなのか」と知ることができた作品でもあります。あの経験は大きかったですね。

──作品をつくるときに大切にしていることはありますか?

基本的に私は自分の組を作って制作するということはしていません。アシスタントプロデューサーだけは、私の仕事のやり方などを知ってくれている人がいいので同じ方にお願いしていますが、それ以外のスタッフは基本的には毎回違って。「この作品にとって、そのとき集められるベストなスタッフ」を意識して集めるようにしています。

──チームを組んでつくったほうが、やりやすいのかと思ってしまいます。

信頼できるパートナーがいるということは、うらやましいのですが、今の自分にはそういう人がいないので。ただ、毎回いろいろな人と仕事ができたほうが新しい発見がありますし、自分の成長にもつながるので、悪いことではないです。

題材によって、作りたいものによって、放送する媒体によって、得意、不得意、向き、不向き、いろいろあると思うので、そのときのベストをいつも考えて作品をつくっていきたいと思っています。

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