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草彅剛「漣さん、見ててよ」6年ぶり主演作でもあふれる大杉漣さんへの思い

2023年1月16日(月)スタート!毎週月曜22時~『罠の戦争』

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草彅剛さんが、主演ドラマの舞台裏などを語りました。

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『銭の戦争』(2015年)、『嘘の戦争』(2017年)に続く“戦争シリーズ”の最新作『罠の戦争』が2023年1月16日(月)にスタートします。

今作は、弱者による強き権力者への復讐劇。愛する家族を傷つけられた議員秘書・鷲津亨(わしづ・とおる)が、知略を尽くして鮮やかな“罠”を仕掛け、悪しき政治家を失脚させる痛快なエンターテインメントです。

主人公の鷲津を演じるのは、6年ぶりの連続ドラマ主演となる草彅剛さん。常に冷静沈着で、国会議員の”陰”となって奔走し、支援者たちの陳情をさばき、スキャンダルの種をつぶしてきた鷲津。しかし、ある日、息子・泰生(たいき/白鳥晴都)の瀕死の重傷を負う事件が起き、長年尽くしてきた“先生”犬飼孝介(いぬかい・こうすけ/本田博太郎)からその事件の隠ぺいを命じられ…。

フジテレビュー!!は草彅さんにインタビュー。“戦争シリーズ”への思い、久しぶりとなる連続ドラマの現場について、そして2023年の目標などを聞きました。

<草彅剛“復讐シリーズ”6年ぶりに最新作「すべて出しきりたい」>

“僕シリーズ”を3作やったので、“戦争シリーズ”も3作目をやりたかった

<草彅剛 インタビュー>

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──今作は、『銭の戦争』、『噓の戦争』と合わせて“戦争シリーズ”三部作です。草彅さんご自身は、『嘘の戦争』が終わった時点で、次があるということは期待していましたか?

そうですね。『僕の生きる道』(2003年)というカンテレさんと一緒に作ったドラマは、僕のなかですごく大きな作品でした。その後『僕と彼女と彼女の生きる道』(2004年)、『僕の歩く道』(2006年)と“僕シリーズ”は3作続いていて。

だから、“戦争シリーズ”も2作やったなら、3作やりたいなという勝手な願いはあり、期待していました(笑)。

──前作2作品への反響は、草彅さんに届いていますか?

どうなんでしょう?僕はあまり聞いていなくて…(笑)。でも、『罠の戦争』が決まったときにファンの方も含めて、喜んでくださる皆さんの声はたくさん聞いたので、うれしかったですね。

僕自身も“戦争シリーズ”は気に入っていて、すごくいいドラマだなと思っていましたし、どのキャラクターもいろいろな面を持っていて魅力的だったので、そのあたりが視聴者の皆さんに愛されたポイントかなと思っています。

──6年ぶりに最新作がつくられるという今の心境はいかがですか?

このお仕事は、自分が望んでもできるわけではないので、何年空いたということに関しては、特に気にしていないですね。

むしろ、6年空いたのはちょうどいいかもしれません。ちょっと寝かせた味みたいなものが、にじみ出てくるといいなと思っています(笑)。

──この6年間で成熟した姿が見られる、と?

成熟した感じを出さないといけないですよね。僕自身、ヴィンテージのジーンズやギターが好きなので、年を重ねたものの魅力は知っているつもりですから。年を重ねるが故の魅力は、出していきたいです。

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──例えば、初めてカンテレ制作ドラマに出演した『いいひと。』(1997年)の当時との違いや、「ここは成熟した」と思う部分を聞かせてください。

成熟ポイントと言ったら、早起きになったことです(笑)。朝、少し早く起きるだけで台本を読む時間ができますし、いいですよね。

変化の話とはズレますが…『いいひと。』のときの初々しさというか、新人のような気持ちは、いつまでも忘れずにいなければいけないなと思っています。そこは、現場にいるときは意識していますね。

──『いいひと。』の当時と比べると、今はご自身が先輩であることが多いと思います。そういった現場で成熟を感じることはありますか?

ここ最近は、ひと回りも、ふた回りも若い方とお芝居をすることが多いので、「(自分も)年を重ねてきたなぁ」と、いい意味で実感します。

とは言え、まだまだ先輩の方がたくさんいますし、上の方も下の方も、世代を飛び越えてお互いが刺激し合えている気がしていて。僕からも何か感じ取ってもらえたらいいなと思いながら、日々過ごしていますね。

セット、ロケ先、撮影では「いちいち感動」

──改めて、今作『罠の戦争』というタイトルを聞いたときの印象はいかがでしたか?

最初は口頭で聞いたのですが、正直なんと言われたか分からなかったんです。「銭」とか「嘘」はパンッと耳に入ってきますが、「罠」って聞きとりにくくて(笑)。

でも、その後、文字で見たときにインパクトがあるなと思えましたし、じわじわと自分の中でハマってきた感じです。これは三部作で一番大きな復讐劇になるんじゃないかと思いましたね。

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──台本を読んだ感想を聞かせてください。

『銭の戦争』と『噓の戦争』は頭からパンチがあるストーリーで、キャラクターもパンチがありましたが、今回僕が演じる鷲津亨は普通のキャラクター。それが故に親近感を持っていただけるんじゃないかなと感じました。

内容に関しても、これまでの“戦争シリーズ”と同様に後藤(法子)さんが書く本なので、感動的なシーンもあるし、こちらが罠をかけているのか、それとも罠にハマっているのかというドキドキ感があります。

──撮影も始まっているそうですが、「“戦争シリーズ”に帰ってきたな」と思う瞬間はありましたか?

セットでの撮影初日は感動しましたね。素晴らしいセットがスタジオに建っていて、「あぁ、これだ」という感じで。ロケに関しても、いろいろ皆さんに協力していただいて撮影ができているので、そういうところにいちいち感動しています。

あとは朝早く起きて、夜遅くまでやってるな~っていう感じもありますね(笑)。そう言いながら、「やっぱり好きだな、俺」と思うのですが。

──それは「芝居が好き」ということですか?

お芝居もですし…基本的には、1秒でも早く帰りたいんですよ(笑)。でも、撮影は楽しいな、とすごく思っています。

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“戦争シリーズ”に欠かせない大杉漣さんへの思い「いつも褒めてくれた」

──今作は第1話から感情を露わにするシーンもありますが、熱量を引き出すために大切にしていることがあれば教えてください。

一番大切なのは、睡眠ですね。寝ていればなんとかなります!

あとはもう現場に入ってアクセルを踏む、セリフを大きい声で言う(笑)。難しく考えないことがいいのかな、と思っています。

──現場でスタッフやキャストの皆さんと「こういう風にしたいよね」と、話したことはありますか?

基本的には何度かご一緒したことのある方々なので、何も言わなくても撮影はスムーズに進んでいる印象ですね。

そのなかでも、三宅(喜重)監督は、“戦争シリーズ”を一緒に全作やってきたこともありますし、よくディスカッションしていて。鷲津という役についても、「ここは、あまりやり過ぎないほうが良いのかな」と僕が言うと、監督が「いやいや、剛くん。ポイントとしてもうちょっとやろう!」という感じですり合わせながら演じています。

どこまで“罠感”を出すかは難しいですよね。「ちょっと監督、それは“罠感”出し過ぎじゃないの?わざとらしいよ」と抵抗することもありますが、監督は意志が強いので、最終的に僕は指示に従っています(笑)。

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──“戦争シリーズ”といえば、大杉漣さんも全シリーズに出演していました。草彅さんにとって、大杉さんはどのような存在だったのか聞かせてください。

漣さんは、本当に僕の中では大きな存在です。僕が出演するドラマには必ずと言っていいほど漣さんがいらっしゃっていて、たぶんドラマで一番共演した方なんじゃないかな。いつも楽しませてくださったし、温かさで包んでくださって、大変なドラマの撮影も乗り切れました。ギターを教えてくださったこともあります。

あとは、作品のたびに褒めてくださることも多かったので、すごくうれしかったです。

──どんなふうに褒めてくださったんですか?

「剛くんはいつもね、進化してるね」って。そんなこと言われるとうれしいじゃないですか。おだてられていただけかもしれないですけど(笑)。でも、それはそれで心地よくて。

でも、漣さんとお芝居をするときは緊張していました。体も大きかったですが、雰囲気の大きさもありましたから。

本当にたくさんの影響を与えてくださった方で、今も漣さんのことはよく考えます。特に、撮影に入ってからは「漣さんだったら、どう演じるかな?」と。そして今は、「漣さん、見ててよ」という気持ちで撮影していますね。

草彅剛流・怒りや悲しみを乗り越える方法は…?

──6年ぶりの連続ドラマ主演となりますが、映画や舞台と違うドラマの面白さや大変さは感じていますか?

連続ドラマって、忙しいですよね(笑)。ちょっと離れて、改めて思いました。冷静に考えると、1週間に1回放送するっていうことはすごいこと。誰が考えたんですかね。

その周期で作品を届けるためには仕方ないですが、朝早く起きて、夜遅くまで撮影をしてという毎日が続くので、やっぱり体力がいります。チーム一丸となって頑張らないといい作品にはならないですし、「みんなのパワーをちょうだい」っていう感じ(笑)。

実際に今、現場ではスタッフさんが気分を盛り上げてくれるんですよ。「剛さん、まだまだいけますよ!」と。そうすると「あ、そう?」って僕も頑張れるし、スタッフさんは僕よりも早い時間に撮影の準備をしていることもあるから励まし合って、頑張っています。

──“戦争シリーズ”は、主人公の怒りや悲しみが描かれます。草彅さん自身の怒りや悲しみの乗り越え方を教えてください。

すぐ寝ますね。何事も睡眠なんですよ。体が疲れているとちょっとしたことでも引っ掛かっちゃいますし、自律神経が整うと、いろいろなことが回避できますから。それに、嫌なことを考えているとどんどん疲れてしまうので、僕は夜10時に寝るようにしています。

でも、ドラマの撮影に入ると、夜10時に寝ることも難しくなっちゃうんですよね。それはそれでドラマ撮影中の醍醐味でもあるというか…どうやって大好きな睡眠を確保しようかと、試行錯誤しています(笑)。

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──では、ドラマへの意気込みをお願いします。

『罠の戦争』頑張ります!精一杯やります!

2023年は「ぴょんぴょん跳ねる」

──『罠の戦争』から始まる2023年の抱負を聞かせてください。

2022年は寅年だったこともあり、吠えまくりました。舞台ではたくさんの方とつながりができて、海外でドラマの撮影をするという経験もできて、とにかく共演者やスタッフの皆さんから刺激を受けました。

その経験を経て、2023年は卯年だけにステップアップ、今年得たものを自分のパワーに変えてぴょんぴょん跳ねていきたいです。

──仕事とプライベートで、具体的にやりたいこと目標などはありますか? 

仕事に関しては、先のことまでそんなに考えていなくて、常に目の前にあるものに全力を注ぐようにしています。仕事は、自分が望んでもコントロールできないですから。

今回もスタッフ、キャスト皆さん、たくさんの方々とご一緒していて、いずれこの出会いがきっかけになるかもしれないんですよ。「会ったときの印象が良かったから、この仕事は草彅くんに振ってみようかな」ということに。だから、目標は常に目の前のことに全力でいること、ですね。

プライベートは、一緒に生活しているフレンチブルドッグが2匹いるのですが、大好きなんです。でも、忙しくなると散歩もできないし…だから、仕事以外はずっと一緒にいて、遊んでいたいです。

──撮影などで忙しいと思いますが、草彅さんにとって、今一番の癒しはなんですか?

ギターです。古いギターが好きで、先日もヴィンテージギターを購入しました。

常に「ほしいな」というギターがあるのですが、それを買うことや弾くことが癒しになりますし、気分転換のスイッチになります。

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撮影:今井裕治
スタイリスト:細見佳代(ZEN creative)
ヘアメイク:荒川英亮

スーツ、シャツ、ネクタイ/LAD MUSICAN(ラッド ミュージシャン)

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