平成の期間中(1989年1月―2019年4月)に放送された月9ドラマの視聴率トップ5を順番に紹介していく。今回は第4位の作品。

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最高視聴率は37.8%!

財津和夫の『サボテンの花~ひとつ屋根の下より~』が主題歌…と言うだけで、分かる人には分かるかもしれないが、そのドラマの名前は『ひとつ屋根の下』。平均視聴率は28.2%。

この主題歌は60万枚の売上を記録しているだけに、耳に残っている人も多いだろう。

現在、東京・お台場のフジテレビ本社で行われている「平成月9ドラマ大ポスター展」(入場無料)で、平成の期間中に放送された月9ドラマ、122作品のポスターが展示されている。さらに、『ひとつ屋根の下』の柏木クリーニング店のセットを再現し、ドラマの世界に入ることができるフォトスポットも。

1993年4月から6月に放送された同作は、『高校教師』や『家なき子』の野島伸司が脚本を務め、『東京ラブストーリー』や『愛という名のもとに』を手掛けた大多亮プロデューサーコンビによる最大のヒット作。

7年前に両親を亡くして以来、バラバラに暮らしていた6人兄弟がひとつ屋根の下に集まり、離れていた時間を埋め、それぞれの悩みに時に涙し、時に笑い健気に生きる家族の物語。

母親の影響で昔の月9を見るようになったという20代の女性は、「高校生の時に『ひとつ屋根の下』、大学生の時に『101回目のプロポーズ』をDVDで見て、かなりハマりました。友達にも勧めました。野島さんの作品は本当に涙なしには見られません」と語った。40代の男性は「『ひとつ屋根の下』の最終回に仕事が入って見逃して、いまだに見ていないんです」とまだまだ最終回を迎えていない人も。

主演の江口洋介演じる人情家の“アンちゃん”こと柏木達也、そして個性溢れる兄弟を福山雅治、いしだ壱成、山本耕史と豪華な顔ぶれで「月9」の新境地を開拓して最高視聴率37.8%という記録を樹立した。 ※(ビデオリサーチ調べ、関東地区)

当時のプロデューサー・大多亮は「恋愛というテーマだけでは満足して頂けない時代の空気を感じ、家族愛、兄弟愛といったトレンディ時代ではまずなかった要素をふんだんに取り入れました。野島伸司さんの筆も冴え、当時としては新しいホームドラマを提案できたと思っています。今でもカラオケで『サボテンの花』を歌う時があります(笑)」とコメントを寄せた。

<イベントは10:00-18:00(最終入場は17:30) /月曜休館(月曜祝日の場合は翌日休館)/2020年1月終了予定>

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