岡山天音さん、戸塚純貴さんが、自身にとっての芝居について語りました。
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東野圭吾さんの長編小説を実写化した映画「ある閉ざされた雪の山荘で」が、2024年1月12日(金)に公開されます。
“大雪で外部との接触が断たれた山荘”という設定の中で行われる、新作舞台の主役の座をかけたオーディション。そこで起こる連続殺人事件。果たしてフィクションなのか、リアルな事件なのか…。
主要な登場人物8人は全員役者。それらを演じるのは、映画単独初主演となる重岡大毅さんをはじめ、間宮祥太朗さん、中条あやみさん、岡山天音さん、西野七瀬さん、堀田真由さん、戸塚純貴さん、森川葵さん。若手の実力派が集結し、話題を呼んでいます。
フジテレビュー!!は、岡山さんと戸塚さんにインタビュー。「共演経験のある方ばかり」だというキャスト陣との共演、初共演となった主演・重岡大毅さんの印象、普段から交流があるというお互いの印象の変化について、そして「役者」という仕事について聞きました。
共演経験のある人ばかりの現場に「不思議な感じがした」
<岡山天音、戸塚純貴 インタビュー>
──オファーを受けた際の心境を聞かせてください。
岡山:監督の飯塚(健)さんは10代の頃からお世話になっているので、またご一緒できるという期待感がまずありましたね。あと、最初にお話をお受けしたときは、重岡さんが主演という情報までしか聞けていなかったので、群像劇ですし、周りはどんな方々になるんだろうと気になりました。
戸塚:僕も、飯塚さんとは2回目ですし、天音が出るということは聞いていて。普段から仲良くさせてもらっているので…。
岡山:そうですね(笑)。
戸塚:でも、お仕事で一緒になるのは久々だったよね?
岡山:舞台(「VAMP SHOW ヴァンプショウ」/2022年)があったじゃん。
戸塚:あ、そうか。じゃあ、映像が久しぶりで。同世代の人たちと東野圭吾さんのミステリーをやるということもそうだし、そこに自分が参加できることが楽しみでしたね。
──最終的に重岡さん、中条あやみさん、間宮祥太朗さん、西野七瀬さん、堀田真由さん、森川葵さんが共演者と知ったときはどう思いましたか?
岡山:共演したことがある人ばっかりですよね。
戸塚:そうそう。
岡山:だから「へぇ~」っていう感じ(笑)。
戸塚:おい(笑)。個人的には、皆さんと共演したのは30代に入る前だったから、年を重ねて、ちょっと大人になって、改めてご一緒することに期待感がありました。同世代だからと言って、ライバル意識とかはなかったですね。
岡山:重岡さん以外ご一緒したことがあって、ここまで面識のある方々ばかり集まることもなかなかないので、不思議な感じでしたね。お互いを知っているからこその緊張感もありますし、またご一緒できるうれしさとない交ぜという感じでした。
──演技に定評のある同世代が集まったということに、プレッシャーはありませんでしたか?
岡山:プレッシャーはありましたけど、それをどうこうしようという思いはありませんでした。
戸塚:天音は現場でずっと眉間にシワを寄せてましたね。
岡山:そうかも(笑)。
戸塚:頭抱えて(笑)。
岡山:ちょっとクセのあるキャラクターだったから。でも純貴くんも…いや全員難しい役でしたよね。ネタバレになるから語れないけど。
戸塚:難しかったと思う。変わった動きをしても怪しまれるし。そのバランスをとるのが大変だったなぁ。
岡山:どの塩梅でやるかは役者次第だったと思うし、たぶん演じる人が違ったらまったく違う感触の作品になっていたと思うし。各々が各々のポジションで「どういるべきか」という話を、前日のサウナで話していたよね。
戸塚:してたね。
岡山:「なるほど。(戸塚さんが演じる)雨宮はそういう難しさがあるのか」ということも、サウナで知りました。
──そういう話をしない主義の方もいますが、お2人は会話をしながら撮影をしていたんですね。
岡山:この作品は、ストーリー以外にも“仕掛け”という大きな要素があったので、整合性を取るためには話し合いが必要かな、と。だから、お互いがモヤッとしているものをサウナのような、ふとした時に話していました。でも、現場でガッツリお芝居について語るということはなかったですね。
戸塚:そうだね。撮影自体、一軒家でやっていて、みんな泊まり込んでいたから、撮影以外の時間も共有することが多かったんだよね。だから、そういう話し合いも自然とできたし、それが作品の完成度にもつながった気がしています。
重岡大毅は「プロ」撮影初日から“飛ばす”姿に感心
──主演の重岡さんは、お2人から見てどんな座長でしたか?
岡山:一生懸命。
戸塚:一生懸命やってたなぁ。
岡山:僕らはみんな、それぞれに共演経験があったけど、重岡さんは初対面の人ばかりだったんだよね。でも、初日からアウェー感はまったくなくて、最初からみんなの中心にいて。なんと言うか…ちょっとテンションが高すぎて浮いていたくらい(笑)。台風の目みたいだった。
戸塚:そうだった!
岡山:たぶん、あまり面識のない人の中に1人で入ってきて…しかも主役となると、お芝居以外のところでもかなり負荷がかかっていたんじゃないかな、と。だから、いらない荷物みたいなものを背負いすぎないように、スタートダッシュを切っていたんじゃないかなと思うんですけど。
そう考えると、プロですよね。初日の、あの周りが追いつけないテンションはすごかった。「座長として、ここから先は“こうやって引っ張る”」という覚悟のようなものだったのかなと思いました。
戸塚:本当にすごかった。きっと僕ら以上に背負っているものはあったよね。
たぶん、現場の居方の正解もシゲ自身は分からないなかで、あのテンションで入ってきたんだと思うけど、僕らは「嫌だな」とはまったく思わなくて。シゲがどれだけハイテンションでハチャメチャなことをしても、それがこの作品のキャストの関係性やそれぞれのキャラクターを作った部分があったと思っていて。
「そんなシゲを見てどう思うか」という。「面白いよね」と思う人もいれば、「なんだこいつ」と思う人もいて。真理みたいな(笑)。
岡山:何の話をしてるの(笑)?
戸塚:そういうなかで生まれた関係性ですから。
岡山:(劇中の関係性)そのまんまっていうこと?
戸塚:そう!
岡山:それはちょっと違うだろ(笑)。
戸塚:そう(笑)?僕、シゲと同い年なんですよ。だから、とんでもないやつだなと思っていて。役者じゃないお仕事で背負っているものとかあると思うし、自分の立場を理解したうえで作品に臨んでいたと思うし…もうね、すごすぎて笑えない!
岡山:本人は不本意だろうな…見られたくないだろう内側を見られて(笑)。
戸塚:とにかく、シゲは憎めなくて愛らしい人です!
──重岡さんは、「岡山さんおかげで皆さんと仲良くなれた」と話していました。
戸塚:天音はかなりいじられてたよね。
岡山:気づいたらここに(数センチほどに顔を寄せて)いるみたいな感じでね。そんな人見たことない(笑)。
戸塚:すごかったよね(笑)。
岡山:最初はびっくりしましたけど、お芝居をするとギャップもあって、面白い方だな、と。アイドルという肩書きだけではくくれない新人類という感じで、僕にとっては未知との遭遇でした(笑)。
<岡山天音 重岡大毅からイジリ倒されたじたじに「俺どうなっちゃうんだろう」>
「よく会うのは天音だけ」(戸塚)、「純貴くんの春日役は嫉妬した」(岡山)
──お2人はプライベートでも仲が良く、今回は久しぶりの共演とのことですが、本作での共演で第一印象からの変化はありましたか?
戸塚:初対面って…13年前だよ!
岡山:声は低くなってるんじゃない(笑)?
戸塚:声色が変わってるくらいだよね。
岡山:あとは、私服も変わった?
戸塚:確かに!天音は変わってないかもしれない。というか、僕の天音の第一印象…顔が大好きでさ。
岡山:(芝居がかって)やめてよ。普段からそれ言ってるけどさ、こんなところで言うなよ!
戸塚:なんでよ。
岡山:裏で言う分にはいいけどさぁ。
戸塚:いいじゃん別に。本当のことなんだから。
岡山:2人っきりのときに言えばいいじゃん!
戸塚:顔が好きなんですよね、本当に。
岡山:俺の顔が好きって言うやつ珍しいだろ!俺のことを言うなら、普通は才能とかだろ(笑)。才能とかを言われるタイプの俳優だろ、俺は!
戸塚:自分で言うなよ(笑)。でも、天音はかぶる人がいないから。そういう役者さんって魅力的だなと思うよ。こんなに仲良くなった人いないなと思うくらい、よく会うのは天音だけです。
岡山:ふふふ(笑)。純貴くんは、出会った頃から地に足がついているというか、軸がぶれないというか、不思議な人。
戸塚:そうかな?
岡山:うん。でも、昔は普通のことは言わない人でしたよね。ずっと面白いことばっかり話していて、「待って!お願いだからしゃべらないで!」と思ってました(笑)。
戸塚:ははは(笑)。
岡山:「これ以上しゃべられたら(笑いすぎて自分が)壊れちゃうから!」って。今は普通にしゃべるように…。
戸塚:大人になったんだなぁ。
岡山:昔からコメディをやれば面白かったし、そうじゃない役でもチャーミングさがにじむ人だなと思っていました。
最近で言うと、『だが、情熱はある』(日本テレビ)の春日役が大好きで。オードリーのネタをフル尺で再現していたシーンは感動しました。
戸塚:そう?
岡山:これマジなのよ!漫才シーンを見て、笑っているのにちょっと泣きそうになって。
戸塚:連絡してくれたもんね。
岡山:俳優が実在する芸人さんを演じて、ネタをあのトーンでコピーできるって、同業な分、裏側の大変さが想像できて嫌でした(笑)。嫉妬もしましたね。
2人の「役者としての自分に影響を与えた出会い」は?
──本作の劇中で、主人公の久我が「芝居とは」と質問されるシーンがあります。お2人にとって「芝居とは」?
戸塚:人生そのもの。
岡山:宝石。
戸塚:宝探しをしている最中で…(笑)。
岡山:悪いところが出てるよ(笑)。
──理由を聞かせてください。
戸塚:あ、ちゃんと理由が必要なんですね(笑)。真面目に話すと、僕はもともとやろうと思って役者を始めたわけではなくて。しかも飽き性だから、面白くないものはすぐにやめてしまうところがあって。
でも、たまたま始めて、お仕事をさせていただくうちに、自分の中で演じることが楽しいものだと思えるようになってきて、気づいたら辞めずにいた、という感じ。いろいろな人を演じたり、演じるために知らないことを知ったりすることは、自分にとってはやめられないものなんだろうなと思っています。
これだけ続けられるものというのは珍しいですし、自分の中では大きなものになっています。…もしかしたら、遊びは好きで続けられるし、芝居も“遊び”なのかな。
岡山:僕も今“遊び”だなと思ってた!仕事としてお芝居をしていますけど、仕事になると何事もシリアスになってしまいがちじゃないですか。でも、本を読んだり、友だちと遊ぶことがすごく好きで、いろいろなエンタメ作品を見ることも好きで、そういうものを楽しむのと同じまなざしで、芝居も捉えられたらいいなと思っていて。好きだから楽しみ続けたい。
ただ、役割や責任もあるので、真剣に全力で仕事をしますが、捉え方の感覚としては楽しいもの、という感じですね。これからもどんどん好奇心旺盛に楽しんでいきたいです!
こんな芝居に関して話したことなかったね。
戸塚:確かにないね。
岡山:気恥ずかしい…。真剣な話の時間、早く終わってほしい(笑)。
──役者としての自分に影響を及ぼした、作品や人との出会いはありますか?
岡山:俺はもう、純貴くんとの出会いです。10代の頃に出会っていますけど、当時、純貴くんがふざけてやっていたこととか、いまだに覚えていますから。
今も、純貴くんがいない場で、自分のもののようにそのネタを披露しているんです(笑)。だから、純貴くんに出会って、自分の持ちネタというか、引き出しが増えました!
戸塚:俺はもう忘れてるのに、「そんなこと言ったっけ?」っていうことを、本当によく覚えてるんだよね。めっちゃ怖い。
岡山:俺、10代の頃に純貴くんが言ったこととかで思い出し笑いをするんですよ。
戸塚:いやいや、記憶力すごいね。
──差し支えなければ教えてください。
戸塚:言えるようなことじゃないでしょ(笑)。
岡山:いや…「ライチ☆光クラブ」(2016年)っていう映画で共演したときに、舞台挨拶を何回かやらせてもらって、純貴くんがMCをやったことがあったんです。そのときにちょっとグダッとした瞬間があって、客席から「頑張って!」っていう声が飛んできて。そうしたら純貴くんが「(叫ぶように)頑張ってるわ!」って言い返したんです(笑)。
あれがものすごく面白くて、今でも「俺の先輩の話で…」って、純貴くんに関係のない人に話してるからね(笑)。これだけ話しても、うまく伝わらないんだけど。
戸塚:そうだろうね。
岡山:でも、別の人と会っていても、そういう些細なことをすぐ思い出して笑っちゃうからさ…浮気してるみたいな感じで(笑)。
戸塚:どういうことだよ(笑)。
岡山:大好きなんです!
──戸塚さんの、自分に影響を及ぼした出会いはいかがですか?
戸塚:ムロツヨシさんかな。
岡山:俺は!?今の流れは俺だろうが!
戸塚:めちゃめちゃムロツヨシ!
岡山:何ガチのこと言ってんの?そりゃそうだろ!俺だってムロさんだわ!そんなに関係性はないけど…『勇者ヨシヒコと魔王の城』(テレビ東京)に初めて出たとき衝撃だったし!
戸塚:いやぁ、ムロさんですよね。僕は単純に喜劇がすごい好きなのですが、ムロさんは誰にもマネできないような、突出してふざけているおじさん(笑)。
若いときに変わった役をやることはできると思うけど、あの世代でもあんなに振り切ったコメディを作り続ける人がいるってすごいなと思っているんです。あの精神力の強さは並大抵じゃないし、刺激を受けています。
岡山:それは間違いない!
戸塚:誰もがみんな「いい」って言うだけのお芝居ではないかもしれないですけど、自分のやりたいこと、面白いと思うことを曲げないって、勇気がないとできないことなので、尊敬しています。
岡山:なんでムロさんの話をずっとしてるの?僕ら2人で話してるのに!
戸塚:僕の本当の思いなので、ちゃんと書いてくださいね(笑)。
岡山:いや、絶対今のは俺との出会いって言うべきだったよ!…ま、そういうところも可愛いんですけどね(笑)。
撮影:山越隼
スタイリスト:岡村春輝(岡山天音)、森大海(戸塚純貴)
ヘアメイク:森下奈央子(岡山天音)、中島康平(戸塚純貴)
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