坂本良晶先生と沼田晶弘先生が、子供に必要な力について紹介しました。
女性が気になる話題について、スタジオで生討論を繰り広げるフジテレビ『ノンストップ!』の金曜恒例コーナー「ノンストップ!サミット」。
3月31日(金)の放送には、京都の公立小学校の“さる先生”こと坂本良晶先生と東京学芸大学附属世田谷小学校の“ぬまっち先生”こと沼田晶弘先生が生出演!「これからの時代に必要な力、どう伸ばす?」というテーマで、MCの設楽統さんと斉藤舞子フジテレビアナウンサー、千秋さん、カンニング竹山さん、虻川美穂子さんと話し合いました。
インターネットの膨大な情報を「使う」ために必要な力とは?
「インターネットでさまざまな情報が得られる時代にその情報をどう使うか」ということを常に考えているという坂本先生と、「社会に出て『即戦力』と言われるために、必要な能力を養う」ことを心がけているという沼田先生。
2人は「これからの時代に必要な力」として、以下の4つを挙げました。
まずは「表現力」と「協働力」を育むために、坂本先生が実践している授業の様子を紹介。
坂本先生の授業では、タブレットを活用して情報を集め、チームで課題を解決し、その成果を発表する場を多く設けるようにしているといいます。
授業を見た千秋さんは「私も娘もこういう先生に教わりたかった。他の人がやっていないことを校長先生とかと話して、実行に移している先生が偉い」と絶賛。
虻川さんは「親が(インターネットの使い方などの面で)時代に追いつかなければ」と焦りの表情を浮かべましたが、実際、沼田先生が教えている低学年の児童は、タイピングゲームを通してローマ字を知らなくてもすぐに大人顔負けのタイピング力を身につけてしまうのだそうです。
株価や物価高…お金の仕組み、子供ときちんと話していますか?
沼田先生が「社会を自分事として捉える力」を伸ばすために行っているのは、「金融経済教育」。
「会社に行くだけでお金がもらえる」と思っている子供たちに、最近の物価高の仕組みなどを「自分事」として考えてもらうのが狙いなのだとか。
千秋さんは「お金の話をするのははしたない、みたいな風潮があるのに、大人になると急に利益を求められる」と日本の教育の問題点を指摘し、番組公式SNSにも「日本は金融リテラシーが低い」という声が。
竹山さんは「株式会社の意味を昔は知らなかったが、仕組みを教えてもらったら気持ちが良かった」と経験を語り、虻川さんは「円高って何?と息子に聞かれても私が答えられない」と苦笑しました。
視聴者の意見を募る「せきらら投票」で、「お金や経済のことを子供ときちんと話している?」と調査すると、
「話している=39%」
「話していない=61%」
という結果になり、沼田先生も坂本先生も「思ったより話をしている人が多い」と結果を受け止めました。
沼田先生は「金融経済教育」の授業の中で、お手伝いをするとポイントが貯まっていく「PIGUCHI(ピグっち)」というアプリを活用。
学校生活のさまざまな場面でポイントを貯めることができるシステムを作ることで、「ポイントを稼ぎたい&漢字の直しでポイントを使いたくないから、漢字テストは一発合格する」など、子供たちは積極的に学習にも取り組むようになったといいます。
また、クラスみんなで力を合わせる「クラウドファンディング」でポイントを貯めて、20分の休み時間を40分にするなどのポイントの使い方も可能。
竹山さんは「社会に出てポイントを使ったり貯めたりする練習になる」と、沼田先生の授業に感心した様子でした。
坂本先生は、擬似的に実際の会社の株主になり、新聞などを見て株価の変化を追っていく「子ども証券」という授業を紹介。
新聞の記事を見てディスカッションした上で、実際に「新商品開発」などのニュースに合わせて株価が変わることを子供たちは体感しているそうです。
竹山さんは「“ミニ株”というのを買ったことがあるが、自分事になると毎日自然に新聞を読むようになるし、社会の仕組みがわかる」と語り、千秋さんは「社会がわかれば、社会を良くしようと思うようになるかもしれない。因数分解よりこっちを勉強したかった」と笑わせました。
「運動会で3位でもママにとっては金メダル!」は間違った褒め方?
「くじけない力」を育むために、沼田先生が家庭で実践してほしいと語るのは「自己効力感」を伸ばす褒め方。
沼田先生は、「自己肯定感」の伸ばし方を誤解している人が多いと感じているそうで、例えば「運動会で3位でもママにとっては金メダル!」と褒めても、「自己肯定感」が伸びるとは限らないのだそう。
まずは、「3位は3位」と結果をきちんと受け止めることが大切だと主張しました。
「次に成功するためにどうするか」を考える中で、高まっていくのが「自己効力感」。
沼田先生は、「終電を目指して走っている人は『走れば間に合う』と思っている=自己効力感が高い人」「坂本昌行さんの料理を見て『作ってみよう』と思える人は、自己効力感が高い人」と分析。
「一生懸命練習すれば金メダルが取れる」ではなく「金メダルを取っている人は一生懸命練習しているよ」という声かけを実践していると語りました。
虻川さんは、「息子が徒競走で遅かったとき、周りのママから『そんな残念な顔していないで、頑張ったね!と褒めてあげなければダメ』と教えられた。普段はもっと速いのに、褒めるべきなのかと違和感があった」といい「次に活かすには、どうしたらいいか考えるという先生の話が、しっくりきた」と笑顔を見せました。
坂本先生は、「家庭で意識してほしいこと」として、以下4つを紹介。
坂本先生は、算数が難しくなっていくときにハードルになる『量』や『速さ』、あるいは昆虫の体の仕組みなどは、生活の中で触れておくだけで、「知っている」状態で授業に入れるといいます。
竹山さんは「大人が思っている以上に子供は(いろいろなことを)知らない」と実感を語り、虻川さんは「リットルやデシリットルは見るだけでもイヤだけど、身近にしておけば嫌悪感を抱かずに済む」と、希望を見出した様子でした。
子供の宿題、親はどうやって関わればいい?
虻川さんは、「息子は漢字の書き取りなどの宿題に時間がかかる。親が寄り添ってあげるほうがいいのはわかるけれど、飽きて違うことをしていたりもするし、自分は食事の支度などでずっと見ていられるわけでもない。どれくらい寄り添えばいいのか?」と質問しました。
沼田先生は「翌日の漢字のテストに何が出るか、食事中に家族で予想してみたりするとよいのでは?」とアドバイス。
坂本先生は「最初にテストをやって、できない漢字だけ練習するなど、そもそも単純な書き取り作業が少なくなるように宿題を出している」と、教師側の取り組みについて回答しました。
視聴者からの「コミュニケーション能力を育むにはどうしたらいい?」という質問には、「『なんで?』『どうして?』と質問することで、言葉で説明する力をつける」(沼田先生)、「相手をリスペクトして、相手に対してプラスの印象を持って話しかけるように指導する」(坂本先生)というアドバイスが。
SNSには「親も勉強しないと!」など、多くの感想が届きました。
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