第76回カンヌ国際映画祭にて、脚本賞を受賞した映画「怪物」。

5月29日、凱旋記者会見が行われ、カンヌから帰国したばかりの是枝裕和監督と一足先に戻っていた脚本家の坂元裕二さんが出席しました。

この作品は、「万引き家族」でカンヌ国際映画祭最高賞パルム・ドールに輝いた是枝監督が、「今一番リスペクトしている」と語る脚本家の坂元さんとタッグを組んで製作されたヒューマンドラマです。

是枝監督からトロフィを受け取った坂元さんは「振り返った時に『怪物』が、自分をもう一つ成長させてくれたものだったなと10年後にバリバリ(脚本を)書いていたら思うのかもしれません。でも、今はもうカスカスです」と自虐を交えてコメント。

坂元さんの「怪物」の脚本について、是枝監督は「最初にプロット(筋書き)をいただいた時から、一体何が起きているか分からない。分からないのに読むのが止められない。『こんな書き方があるんだな』と自分の中にない物語の語り方でしたし、エンターテインメントとしても本当に面白かったです」と称賛しました。

また、期待を込めて次回作のコラボについて聞かれると、是枝監督は「チャンスがあれば、僕はお願いしたいと思っています」とコメント。

坂元さんは「『もう一回やりましょう』と言われることが、仕事をしていく上で最もうれしいことですから、2回目という必然があったらこんなに幸せなことはないです」と答えました。