安田章大さんをとりまく、演劇の世界の話で盛り上がりました。
7月9日(日)の『ボクらの時代』は、安田章大(関ジャニ∞)さん、勝矢さん、大鶴佐助さんが登場しました。
プライベートでも飲み仲間という3人は、大鶴さんの父、唐十郎さんの話題で盛り上がりました。
大鶴佐助「常識が入る前に、劇団員が出入りしていた」
安田さんは、7月9日(日)から主演舞台「少女都市からの呼び声」の上演が始まります。
原作は、アングラ演劇の旗手と呼ばれた唐十郎さん。唐さんは、演劇界に大きな影響を与えた人物で、安田さんは、唐組の代名詞であるテント芝居にカルチャーショックを覚え、憧れがあったといいます。
安田:今、稽古している最中で、状況劇場(※)の写真集をもらってん。
(※)状況劇場…唐十郎さんらが立ち上げ、1960年代のアングラ演劇ブームをけん引した劇団。李礼仙(李麗仙)さん、麿赤兒さん、小林薫さんなどが参加。
勝矢:うん。
安田:見てるとさ、その当時の匂いがそのまま残っているから。いやもう、とてつもないなと思って。
勝矢:いやぁ。あれに触れると、やっぱヤバいよ。
安田:今、ずっと芝居をいっぱい観にいってるけど、今の演劇や芝居が悪いんじゃなくて、もう、唐さんが悪いわ。
勝矢:うん。
安田:あの時代を作ってしまった…。
勝矢:そうやな。
安田:この世界を知ってしまったら、もう、足れへん。
勝矢:最初から(唐さんの)本読んでわかった?
安田:いや、すべてはやっぱりわからへん。誤読になるし。理解追いつかへんかったりとか。「いや、全然わからへん」みたいな。
勝矢:あれ、なんでなんやろうね。(大鶴さんに)お前の親父さんの台本、読んでて普通にわかれへんけど、とりあえず相手とコミュニケーションとってみたらわかるのよ。
安田:やったら、わかんねん!(勝矢さんに)そうやんな?
勝矢:そう!
大鶴:完全に口語体というか、親父の中の脳内会話で書かれているんで。文字としてっていうよりは、立って、話す言葉として書かれているんじゃないかなって思うんですよね。
勝矢:ああ、なるほどね。
大鶴:だって親父自身、稽古場で「これ、誰が書いたんだ!」って怒ったりするっていうじゃないですか(笑)。
勝矢:(笑)。言ってたね。
安田:それ、まったく同じ会話を現場でもしてるわ。
大鶴:「金ちゃん」(※)も、それ見たって言うじゃないですか。
(※)演出家で俳優の金守珍さんのこと。劇団・新宿梁山泊代表。かつて状況劇場に在籍。「少女都市からの呼び声」では、演出を手がける。
安田:そうそう。
大鶴:自分ですら、もう、トリップして書いてるんだと思いますね。
勝矢:(大鶴さんに)あのアングラチームの大御所の人たち、みんなお兄ちゃんみたいな感じやん?
大鶴:そうですね。
安田:(笑)。
勝矢:金さんのこと、「金ちゃん」って呼ぶ、そんな若いやつおれへん。
大鶴:実家に稽古場があったので…。
安田:それ、すごいよな。
大鶴:だからずっと、365日中、360日くらい、劇団員が出入りしているわけじゃないですか。幼稚園とか小学校に行く前から、それが僕の普通だったんで。常識が入る前に、そっちが先だったから、漠然とそれ(演劇)をやるんだな、っていうのがありました。
安田:へぇー!
大鶴さんは「親父自身も、演劇以外本当に興味がない人だったので、それ以外のこと教えられたこともない」と、子ども時代を振り返りました。
安田章大 ジャニーズは「すごく大きなプラットフォーム」
安田さんは、唐さんの演劇世界のことを「もっともっと詳しくならなきゃいけないと思う」と語りました。
勝矢:でも、詳しくならんでも、触れていってさ。また(唐作品を)やるわけやからさ。
安田:そうね。僕たち(関ジャニ∞)のファンのみなさんって、その世界のことはほぼ知らんから。だから、Johnny’s webってサイトでも、観に行ってほしい、知ってくれっていう意味で、「紅テント」のことに関しても、「新宿梁山泊」のことに関しても「行って」って言ったら、ホンマに真っすぐやから観に行ってくれるし。
勝矢:うん。
安田:だから、(自分は)ジャニーズにおるべきやなって思うし。
勝矢:発信基地やからね。
安田:そう!すごく大きなプラットフォームなわけやんか。これは、ありえへん大きさやから。
安田さんは、自身の発信を「自分がプラスに使って仕事に向き合うことによって、還元ができるやろうから。やらなきゃいけないものだと、すごく感じる」と語りました。
勝矢「安田章大は、演劇に救われてると思う」
安田さんは、2017年に脳腫瘍の摘出手術を受けました。勝矢さんは「病気してから変わったよな」と言いますが…。
安田:それは、俺が理解しきれていない部分。それがどうなっているのか、俺にはまだはっきりわかってない気がすんねんな。
勝矢:何か、すごく大きくやさしく、全部をやっていたのが「この芯だけは、絶対にブレないぞ」というものを、持った感じがして。
安田:へぇー。
大鶴:だから、やっぱりやるべきものは選ぶし、やるんだったら「明日死ぬかもわからないから」というくらいの覚悟でやっているのは、ものすごく(感じる)。あのあとから、日常のたたずまいがまったく違うなっていうのは思います。
安田:そんな違うんや。
勝矢さんは「だって、相当大変やったやん。要はメンバー抜けてさ、病気もあってさ。それ、全部一緒の時期やんか」と、当時を振り返りました。
安田:そうやねん。重なってるからなぁ。
勝矢:めっちゃ泣きそうやったからね。だって、お前が倒れて…抱えてさ、俺が。
安田:あはは!そうやな、確かにな、知ってるしな。
勝矢:だって、ダイビングもできなくなったやん。
安田:そやでー。
勝矢:大好きやったのに。
大鶴:ホントですよ。ダイビングがあるから、リセットできてたなって思いますけど。それが、僕は、演劇にシフトしたかなって思います。
勝矢:ああ、なんかそんな気がするわ。
安田:俺もそう思うわ。
大鶴:だって、休みの日は全部、舞台観に行ってるじゃないですか。
安田:行ってるね。
安田さんは、小さな劇場の芝居も観に行っているそう。
勝矢さんは、病気の後遺症で「日常生活でサングラスかけなくちゃいけないとか、ダイビングやれないとか、これからヤスくんどうなるんやろう」と心配していたといいますが、今は「演劇に救われていると思う」との言葉に、安田さんもうなずいていました。
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